医療

新型コロナの介護施設での療養、1人あたり最大15万円を追加支援 厚労省

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療体制の逼迫を踏まえ、厚生労働省は21日、介護施設向けの新たな支援策を講じることに決めた。

感染した入所者が速やかに入院できず、保健所の指示などでそのまま療養を続けてもらわざるを得なくなった施設に対し、感染者1人につき最大15万円を追加で支払う。必要な感染対策の徹底、体制の整備などに役立ててもらう考えだ。今年4月1日まで遡って適用する。

この日、自民党のコロナ対策本部などの合同会議に報告。介護保険最新情報のVol.981で周知した。

新たな支援策は、都道府県ごとに用意されている基金(地域医療介護総合確保基金)を活用して実施される。対象は施設系サービス、居住系サービス、高齢者の住まいなど。特養や老健、介護医療院、ショートステイ、グループホーム、有料老人ホーム、サ高住などが該当する。

支給額は最大15万円。感染者が15日以内に入院できれば、「施設内で療養した日数×1万円」となる。ゾーニングやコホーティング(隔離)を行うこと、保健所との連絡体制をとることなどが要件だ。厚労省は21日に実施要綱も公表。こうした要件を確認するチェックリストも盛り込んだ。

例えば兵庫県神戸市や大阪府門真市のケースなど、施設で大規模クラスターが続発したことが1つのきっかけとなった。全国老人保健施設協会や全国老人福祉施設協議会など関係団体が支援策を要望。参議院の園田修光議員(前参院厚生労働委員長)らが菅義偉首相に具体化を直訴していた。
(介護ニュースJOINT)

利用者のハラスメント対策をマニュアル化 メグラス 介護職への言動を3分類

 

 

愛知県内で介護付き有料老人ホームやグループホームなどを運営するメグラスが、利用者や家族によるハラスメントから介護職員を守る「スタッフプロテクション制度」を新たに導入した

利用者や家族の言動を3段階に分類。ハラスメントに該当するケースなどが生じた場合、あらかじめ確立・周知してある措置を速やかに講じる。対応のマニュアル化を職場環境の改善、離職の防止につなげる狙いだ。

メグラスは今回、介護職員に対する利用者や家族の言動を、

青 = 正当なご指摘

黄 = 過剰なご要望

赤 = ハラスメント

の3つに分ける基準を作った。例えば「暴言」をみると、「バカ」「ヘルパーの分際で」「死ね」などの発言が週3回以上あると黄色。それが更に多くなり、やめるよう頼んでもやめないケースなどを赤色とした。

このほか、「暴力」「権威的態度・説教」「セクハラ」などの基準も設けている。一定の措置の対象となるのは黄色以上。具体的な対応としては、被害を受けた介護職員が相談できるLINEワークス上のフォームの作成、事例を具体的に検証する現場チームの編成、親族への報告・相談などを定めており、著しく悪質な場合は退去を求めることもあり得るという。

「業界の当たり前を変えたい」

過去に利用者からハラスメントを受けた経験があるか?

三菱総合研究所が2018年度に実施した調査の結果によると、この質問に「ある」と答えた介護職員は特養で71%、介護付きホームで60%、小規模多機能で55%もいる。内容は殴られる、つねられる、体を触られる、暴言を吐かれる、見下される、過大なサービスを強要されるなど様々。これにより「仕事を辞めたい」と感じたことがある人は最大で4割にのぼる、とも報告されている。

メグラスは今年1月、ハラスメントを理由とする退職者が相次いだことをきっかけに社内プロジェクトを発足。この4月から「スタッフプロテクション制度」の導入に踏み切った。

取材に応じた広報担当者は、「認知症など本人の事情を最大限に配慮することは大前提。本当にハラスメントに該当するのかという検証は、事例ごとに専門職も加えて丁寧に実施する」と説明。「理不尽なハラスメントまで容認する業界の悪しき『当たり前』を変えたい、という思いでチャレンジすることにした。スタッフの保護とサービスの安定提供の両方を実現していきたい」と話している。

メグラスの取り組みは国の施策の方向性に沿ったものとも言える。厚生労働省は今年度の介護報酬改定で、利用者や家族によるハラスメントへの対策を強化。全てのサービスの運営基準に、「必要な措置を講じなければならない」と書き加えた経緯がある。(介護ニュースJOINT)

 

医療事業所様向け情報(経営)5月号③

医療機関でみられる人事労務Q&A
『職員数51 人以上の事業所まで対象となるパート職員の社会保険適用拡大』

Q:

当院では、多くのパート職員が在籍しています。今後、パート職員の社会保険の加入基準が段階的に拡がると聞きましたが、その内容と留意点を教えてください。

A:

2022 年10 月から職員数101 人以上、2024 年10 月には職員数51 人以上の事業所において、週の所定労働時間が20 時間以上等の加入基準を満たしたパート職員(パートタイマー・アルバイト等)について、社会保険に加入することになります。早めに加入となる対象者を把握し、扶養の範囲で勤務を希望する職員に対しては労働時間等の調整が必要か確認しましょう。

詳細解説:

1.社会保険の加入基準

現状のパート職員の社会保険の加入基準(健康保険・厚生年金保険)は以下のとおりです。

2.適用拡大のスケジュール

社会保険の適用拡大により、2022 年 10 月より職員数 101 人以上、2024 年 10 月より 51 人以上の事業所について、職員数が上記 501 人以上の事業所の加入基準が適用されることになります。また、2022 年 10 月には、②の c の基準である「1 年以上の雇用が見込まれること」が、「2 ヶ月超の雇用が見込まれること」に変わります。

3.適用拡大となる職員数の判断

社会保険の適用拡大の対象となる職員数は、厚生年金保険の被保険者数(正職員数と、週の所定労働時間および1 ヶ月の所定労働日数が正職員の4 分の3 以上であるパート職員数の合計)で判断します。

例えば、厚生年金保険に加入している正職員が75 人、パート職員が40 人(うち、厚生年金保険に加入している人が10 人)の場合、全体の職員数は115 人ですが、厚生年金保険の被保険者数は85 人となり、2024 年10 月より適用拡大の対象となります。

配偶者の社会保険の被扶養者(国民年金第3号被保険者)となるために、年収130 万円未満の範囲で働くパート職員も多くいますが、年収130 万円未満であっても、前述の加入基準を満たした場合には、パート職員自身で社会保険に加入し、被扶養者からは除外されることになります。

社会保険の被扶養者での勤務を望むパート職員がいるときは、労働時間や賃金等について、今のうちから話し合っておきましょう。

(次回に続く)

医療事業所様向け情報(経営)5月号②

医療機関等における各種手当の支給状況

医療機関等で支給される手当には、どのようなものが多いのでしょうか。ここでは、2021 年1 月に発表された調査結果※から、医療機関等(以下、医療,福祉)における各種手当の支給状況などをみていきます。

勤務・通勤手当は90%程度で制度有

上記調査結果から、医療,福祉の各種手当の支給状況などをまとめると、下表のとおりです。

医療,福祉で制度有の割合が最も高いのは、勤務手当で90.3%です。次いで通勤手当などが89.4%となっています。勤務手当の中では、役付手当などが87.5%と高い状況です。

調査産業計との比較では、特殊勤務手当などが、20 ポイント以上高くなっているのが目立ちます。

支給割合は役付・通勤手当が90%超

制度有の医療,福祉における手当の支給割合では、通勤手当などと役付手当などが90%を超えました。技能手当、技術(資格)手当なども70%を超えています。

調査産業計との比較では、特殊勤務手当などが20 ポイント以上高くなりました。

1 人平均支給額は業績手当が最も高い

支給した労働者1 人平均支給額をみると、業績手当などが最も高くなりました。支給割合の高い手当では、役付手当などが4 万円を超えています。通勤手当は8,700 円で1 万円に満たない額となりました。

貴院で支給している手当の状況と、比べてみてはいかがでしょうか。

※厚生労働省「令和2 年就労条件総合調査」
日本標準産業分類に基づく16 大産業を対象に、常用労働者30 人以上を雇用する民営企業(医療法人等の会社組織以外の法人を含む)から抽出した企業に対する調査です。数値は2019 年11 月分の賃金における手当の状況です。詳細は次のURL のページから確認いただけます。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450099&tstat=000001014004&cycle=0&tclass1=000001147730&tclass2=000001149266&tclass3val=0

(次号に続く)

特定処遇改善加算を取っている、勤続10年以上の介護福祉士 の平均給与は、昨年10月時点で36万6900円

三菱総合研究所が公式サイトで、厚生労働省から委託を受けて実施したケアマネジャーの処遇状況を探る調査の結果を公表した。

 

月給・常勤で働くケアマネの平均給与は、昨年2月時点で33万660円。そう報告されている。前年同月(32万5230円)と比べて5430円上がっていた。集計対象のケアマネの勤続年数は平均8.8年。

ここでいう給与は、基本給+各種手当て+ボーナスなど。いわゆる"手取り"ではなく、税金や保険料などが引かれる前の"額面"だ。ボーナスや一時金などが出ているところでは、10月から3月までに支給された額の6分の1が足されている(*)。

* 例えば冬のボーナスが30万円だった場合、その6分の1にあたる5万円を上乗せして給与を算出。

この調査は全国1702の居宅介護支援事業所を対象として、昨年9月から10月に行われたもの。1973人のケアマネから有効回答を得ている。結果は12日に発出された介護保険最新情報Vol.977で紹介された報告書に盛り込まれた。

月給・常勤の主任ケアマネの平均給与は昨年2月時点で35万1480円。前年同月(35万960円)から520円増えていた。

厚労省が昨年10月に公表した調査結果によると、「特定処遇改善加算」を取っている事業所の介護職員の平均給与は32万5550円。勤続10年以上の介護福祉士に限ると36万6900円で、主任ケアマネよりも高くなっている。

(介護ニュースJOINT)

医療事業所様向け情報(経営)5月号①

コロナ離職者のトライアル雇用に助成金

コロナ離職者に対するさまざまな救済策が講じられています。中でも令和2 年度第3 次補正予算により「トライアル雇用助成金」に新設された2 つのコースは、医療機関でも活用の幅が広がる内容です。概要をご紹介します。

未経験者の採用をサポートする助成金

次のコースが創設されました。

⚫ 新型コロナウイルス感染症対応トライアルコース
⚫ 新型コロナウイルス感染症対応短時間トライアルコース

いずれも、離職者の要件※を満たす離職者を、無期雇用契約へ移行することを前提に、一定期間試行雇用(トライアル雇用)した場合が対象です。

※離職者の要件

  • 新型コロナウイルスの影響により離職を余儀なくされた労働者で、
  • 離職 (シフト制労働者等のシフトが減少した場合等も含む) 期間が3ヶ月を超え、
  • かつ、就労経験のない職業に就くことを希望する求職者

求職者が希望する無期雇用の週の所定労働時間が30 時間以上なら「新型コロナウイルス感染症対応トライアルコース」、20 時間以上30時間未満なら「新型コロナウイルス感染症対応短時間トライアルコース」となります。

支給額

雇入れの日から1 ヶ月単位(最長3 ヶ月間)を対象に、支給対象者1 人につき、次の金額が支給されます。

事前にトライアル雇用求人をハローワーク、地方運輸局、職業紹介事業者に提出し、これらの紹介により、対象者を原則3 ヶ月の有期雇用で雇い入れ、一定の要件を満たした場合に、助成金を受けることができます。その他にもさまざまな注意点があり、今後の感染拡大の影響で変更が生じることも考えられますので、ご活用の際は、最新情報をご確認ください。

参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症対応トライアルコース・新型コロナウイルス感染症対応短時間トライアルコース」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/newpage_16286.html

(次号に続く)

医療事業所様向け情報(労務)5月号④

新型コロナによる休業時の労働者支援の動き

新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」という)については、様々な支援策が設けられているものの、企業が助成金の活用を行わないことにより、本来、労働者が享受できる支援が行き渡らない状況も発生しています。そこで、給付金等を企業を経由せず、直接労働者に給付する仕組みの構築が進んでいます。以下では、大企業のシフト労働者等に対する休業の支援と、小学校等が臨時休業になった際の支援について確認します。

1.大企業にも拡大される休業支援金・給付金

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(以下、「休業支援金」という)は、当初、新型コロナの影響により事業主が労働者を休業させたものの、休業手当が支払われない中小企業の労働者を対象に、労働者の直接申請により給付が行われるものでした。
この対象が大企業で雇用されるシフト労働者等にも拡大されており、労働契約上、労働日が明確でない人としてシフト制、日々雇用、登録型派遣の人についても支給されることになりました。

2.直接申請による小学校休業等対応助成金

小学校休業等対応助成金は、小学校等の臨時休業等に伴い、子どもの世話を行うため仕事を休まざるを得ない保護者に対して有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた事業主が、休暇中に支払った賃金相当額を受給できる制度です。今回、この基本的な考え方は崩さずに、2020年2月27日から3月31日までの休みについては小学校休業等対応助成金を労働者が直接申請し、2020年4月1日から2021年3月31日までの休みについては、休業支援金の仕組みにより労働者が直接申請することにより給付する運用が開始されました。

支給対象は、以下を満たす必要があります。

  1. 助成金について労働局に労働者から相談があり、労働局から事業主に助成金活用・有給の休暇付与の働きかけを行ったものの、事業主がそれに応じなかった。
  2. 小学校等の臨時休業等のために仕事を休み、その休んだ日時について、通常通りの賃金等が支払われていない部分がある。
  3. 小学校休業等対応助成金(個人申請分)および休業支援金の申請にあたって、事業主記載欄の記載や証明書類の提供について、事業主の協力が得られる。
  4. 2020年4月1日から2021年3月31日までの期間の休業支援金の申請にあたり、その労働者を休業させたとする扱いに事業主が同意する。

都道府県労働局に「小学校休業等対応助成金に関する特別相談窓口」が設けられ、労働者からの相談内容に応じて、企業への特別休暇制度導入・助成金の活用の働きかけ等を行うことになっています。労働者が相談した場合には、労働局から問い合わせが入るため、制度の概要を押さえておきましょう。

(次号に続く)

【厚労省】高齢者施設における新型コロナ予防接種の実施に係る留意事項について

57日に発出された、厚労省からの通知概要です。

 

高齢者施設における過去の誤対応も示されている本通知、

 

関心をお持ちの皆様は、下記をご確認下さい。

https://www.roken.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/05/koureisyashisetu_ryuijiko.pdf

医療事業所様向け情報(労務)5月号③

出向者の社会保険の取扱い

このコーナーでは、人事労務管理で問題になるポイントを、社労士とその顧問先の総務部長との会話形式で、分かりやすくお伝えします。

総務部長:

今後、当社の従業員の能力開発を進めるために、取引先の企業に在籍出向をさせたいと考えています。詳細はこれから検討することになりますが、社会保険の取扱いについて教えてください。

社労士:

わかりました。まず雇用保険については、出向者は出向元企業と出向先企業の双方と雇用関係がありますが、両方で適用されるわけではありません。生計を維持するのに必要な主たる賃金を受けている企業の方で適用します。

総務部長:

いまのところ、本人には当社から賃金を支給し、出向先企業から当社へ賃金の負担金を支払ってもらう予定です。この場合には、雇用保険は当社のまま加入し続けることになりますね。

社労士:

そうですね。次に労災保険ですが、実際に出向者が労務提供を行う先で適用となるため、出向先企業で適用します。出向先で被保険者となる手続きは不要ですが、労災保険料は出向先の被保険者として算入することになるため、出向元で出向者の賃金を支払っている場合には、出向先企業に支払った賃金額を連絡し、出向先で出向者の賃金を含めて労災保険料を算出します。

総務部長:

労災事故は実際に働いている現場で起きるため、労務提供を行う出向先で加入するのですね。

社労士:

その通りです。最後に、健康保険・厚生年金保険は、出向元企業と出向先企業のうち、使用関係があり報酬を支払う企業(一方または双方)で適用を受けます。今回は、自社で賃金を支払う予定ですので、現行のままの適用になります。なお、出向元企業と出向先企業の両者で適用となる場合には、二以上事業所勤務届を提出することになりますので、ご注意ください。

総務部長:

ややこしい手続きになるのですね。

社労士:

賃金の支払い方等で取扱いが異なってくるため、出向規程で社会保険の取扱いを定め、具体的な出向の内容を出向先企業との出向契約書など書面で取り交わすべきでしょう。

総務部長:

なるほど。以前に、出向規程を作成していたと思いますので、中身を確認してみます。また不明点が出てきたら、相談します。

【ワンポイントアドバイス】

  1.  雇用保険、健康保険・厚生年金保険は、出向元企業・出向先企業の賃金の支払い状況によって適用が異なる。労災保険については、賃金の支払い状況に関わらず、出向者が労務提供を行う企業で適用となる。
  2.  出向における社会保険の取扱いを出向規程に定め、実際に出向を行う場合には、出向元企業と出向先企業との出向契約書の中で社会保険の取扱いを明確にする。

(次号に続く)

医療事業所様向け情報(労務)5月号②

次世代法の一般事業主行動計画策定と指針改正

次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境を整備するために、国、地方公共団体、企業、国民が担う責務を明らかにすることを目的として次世代育成支援対策推進法(以下、「次世代法」という)が制定され、2005年4月1日に施行されました。当初は10年間の時限立法でしたが、法改正により2025年3月31日まで10年間延長されています。さらに、2021年2月には次世代法に基づく行動計画策定指針(以下、「指針」という)が改正され、2021年4月1日に適用となることから、ここでは次世代法の内容と改正された指針について確認します。

1.行動計画の策定

次世代法では、常時雇用労働者数101人以上の企業に対し一般事業主行動計画(以下、「行動計画」という)を策定し、一般への公表および従業員への周知を求めており、さらに行動計画を策定した旨を、都道府県労働局に届け出ることを義務としています(100人以下の企業は努力義務)。

行動計画の内容は各企業で検討し、決定することになりますが、従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むにあたって、「計画期間」、「目標」、「目標を達成するための対策の内容と実施時期」を盛り込むことになっています。

2.行動計画策定指針の改正

行動計画の策定においては、指針の「一般事業主行動計画の内容に関する事項」に掲載されている項目を参考にするとよいでしょう。

今回の改正により、「不妊治療を受ける労働者に配慮した措置の実施」として、以下の内容が盛り込まれました。

  1. 不妊治療のために利用することができる休暇制度(多目的休暇を含む)、半日単位・時間単位の年次有給休暇制度、所定外労働の制限、時差出勤、フレックスタイム制、短時間勤務、テレワーク等の導入や、その他の措置を講ずる。
  2. 1.の場合、以下の取組みを併せて行うことが望ましい。
    ・両立の推進に関する取組体制の整備
    ・従業員に対するニーズ調査と、その結果を踏まえた措置を講ずること
    ・企業の方針や休暇制度等の具体的措置について従業員への周知、社内の理解促進、相談対応の実施
  3. 休暇制度等の運用にあたって、不妊治療に係る個人情報の取扱いに十分留意することが必要。

厚生労働省では、働きながら不妊治療を受けられるように、不妊治療と仕事の両立を支援しています。不妊治療をしている多くの従業員が会社にその旨を伝えられていない現状もあるようです。まずはニーズの調査といった取組みから始めてもよいかもしれません。

(次号に続く)

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