社会福祉法人・医療法人向け「経営承継」コンサルティング
多くの社会福祉法人、医療法人では今後10年以内に、後継者への承継が行われようとしています。後継者は決めたものの、現経営者と後継者にはまだまだ不安があり、承継を早く進めなければと思いながらも、具体的なアクションを起こせていない状況が続いている法人も少なくないものと思います。
1、現経営者の不安
現在の経営者の方々にお話をお聞きする下記のようなコメントを頂きます。
「後継者が社長になって経営がうまくいくか」
「どんどん複雑になる経営環境で、そんな戦略を展開するのか」
「後継者に人材がついてくるか。組織が混乱しないか」 等
2、後継者の不安
また、後継者の方々からも不安の声をよくお聞きします。
「現社長は自分にどこまで任せてくれるのか、どこまで口をだすのか」
「自分の時代の幹部はだれにするか、古参幹部はどう処遇すべきか」
「これからの独自性のある経営戦略はどうすべきか」 等
従来型の「事業承継コンサルティング」は、相続税と資金対策、経営者の退職金対策、株価対策、遺産分割対策、M&A対策等といった財務面の承継が主流(税理士法人の管轄)で、最も大切な「全体の経営をどのように受け継いでいくのか」という視点が欠けていました。
弊社が提案する「経営承継」コンサルティングはまさに経営全体の視点から、従前の経営の「引き継ぐべき点」と新しい時代の事業発展に向けて「変えていくべき点」を明確にしていくことで、組織づくり、資金作り、経営戦略、設備投資などの「ヒト、モノ、カネ」の全体を考察する経営コンサルティング手法です。
3、経営承継「可視化」
- 経営承継について現経営者と後継者の不安や曖昧な箇所を「可視化」することで 双方のベクトルを合わせることが出来ます。
- 現経営者の後継者が共通の方針、目標、計画をもち、全ての議論を文章化、文字化、図形化します。
- 「可視化」することで、現経営者・後継者双方が内容を理解しやすく感覚の違いや誤解を防止できます。
4、「可視化」の為のツール
(1)事業承継50のチェックリスト
- 事業承継前までに経営者の心得と必須行動を50のチェックリストにしてチェックすることで、課題と今後行動すべき事が明らかにします。
- このチェックリストを多方面で分析することで、経営者や後継者との面談現場で事業承継の課題の真意、準備不足箇所がわかります。
(2)経営承継10年カレンダーの作成でロードマップの一覧化
- 経営承継は経営者の年齢、後継者の年齢を10年計画で見ることで、全ての「期限」が明確になります。
- 10年スパンで経営の将来を見るため、組織づくり、資金作り、経営戦略、設備投資などの「ヒト、モノ、カネ」の大まかな予定がたてられます。
- 特に後継者に自分自身、家族の将来像と承継する会社の将来イメージを湧かせることで、モチベーションアップが図れます。
(3)後継者時代の経営戦略を立案するSWOT分析を使った中期経営戦略を指導
- 経営承継計画における「承継後の生き残る戦略・独自戦略・差別化戦略」を創ることができます。
- 中長期的な設備投資計画や戦力に関する中期ビジョンとなります。
- 経営計画書は具体的な根拠となり、金融機関から評価されることにつながります。
- 客観分析を行うことで、「思い付き」や「独善」の戦略ではなく、合理性があることが 確認できます。
- 経営者自身の頭が、「何に特化すべきか」「どこから差別化を図るべきか」が明確になります。
(4)後継者時代の会長、社長、同族、役員幹部の役割責任の文書化
- 曖昧になりがちな会長職務、社長職務、取締役職務を明文化いたします。
- 古参役員、新社長より年上、経験豊富な役員幹部の職務責任を、明確化することで 新社長のマネジメントをしやすくして、リーダーシップを発揮する土壌を作ることができます。
(5)院政をコントロールする経営者から後継者への職務権限計画の明文化
- 会長が具体的に行っている業務、実権を箇条書きにして、一つ一ついつ後継者に任せるかを記載します。
- 則移譲する権限、3年以内に移譲する権限、会長である間は事実上最終権限を持つことなどを明記します。
- なし崩し的な「院政」にならないような事前の整理ができます。
(6)現経営者の経験、経営判断基準の具体的明文化
- 最高の後継者教育とは、その企業の歴史を教え、その時々のどんな経営判断があったのか、なぜそのような判断をしたのか「活きたケーススタディー」として教えることが出来ます。
- 現経営者が失敗した事実とその判断理由、また成長のきっかけをつかんだ事実とその原因と背景を文書化できます。