介護・保育のQ&A

Q 経歴を詐称していた保育士の対応

前園長の離職に伴い、急遽、中途採用した園長が、特段問題なく勤務していたのですが、最近になって、前職における業務内容や保育士としての経験年数に関して、履歴書や職務経歴書が虚偽であることがわかりました。当園では、園長の働きぶりには一定の評価はしているものの、もはや信頼関係を継続していくことができないと考えています。どのように対処すべきでしょうか。

 

A、このような経歴を詐称していた延長や保育士の対応を検討するにあたり以下の点に留意する必要があります。

 

  • 重要な経歴な経歴の詐称であることの確認

当該事実に関して、詐称されたことにより評価を誤らなければ、そのものを採用することがなかったといえるかどうかが必要になります。重要な経歴とは、最終学歴や職歴をいいますが、当該詐称の内容や、当該詐称者の地位、業務内容などに応じて、個別具体的に判断されるものと考えます。

 

  • 経歴詐称を理由とする懲戒処分の検討

重大な経歴の詐称を理由として懲戒処分を行うことが相当であると認められる場合には、当該詐称行為の程度に応じ就業規則に記載のある処分を選択することになります。

実務上は、就業規則において、「重要な経歴を偽り、そのほか不正な方法を用いて採用されたとき」を懲戒事由とし、懲戒解雇に処する旨を定めている例が多くあります。

Q 遅刻してくるベテラン職員が、パート職員に毎朝タイムカードを押させていたことが発覚。このような場合、法的にはどのような問題がありますか?

Q 遅刻してくるベテラン職員が、パート職員に毎朝タイムカードを押させていたことが発覚。このような場合、法的にはどのような問題がありますか?

 

A まず考えられる問題として、管理者の労働時間の把握不足による問題が考えられます。

 残業したら割増賃金を払い、遅刻したらその分を控除(ノーワーク、ノーペイの原則と言います)しますが、この場合はタイムカードを基に賃金を計算することになります。このケースのように、(表面上では)タイムカード上は遅刻していないことになっているので、たとえ実際には遅刻したことが分かっていても、後からタイムカードを盾に賃金不払いを要求してくる可能性もありますので、タイムカード上も遅刻とする「証拠」を残すことが必要で「打刻訂正届」などを提出させて、本人に遅刻したことを申請させる必要があります。

また、就業規則の服務規律条文にこのような行為の禁止を明確に規定し、かかわった二人には「度重なる服務規律違反は、始末書、減給、出勤停止、重いものであれば解雇とう処罰をしなくてはならない」という懲戒処分の説明も必要になるでしょう。また、一番の大きな問題は、冒頭に述べたように、管理者が「労働時間の把握をしていないこと」です。管理者の重要な仕事の一つとして「労働時間を管理する職務」があることを明確に伝えなければなりません。さらには、タイムカードの置き場所も「人目のつく場所」に変更し、不正が起きにくいような工夫も必要かもしれません。管理者が遅刻してくる職員を厳しく取り締まる仕組みをきちんと作ることが一番の解決策であり、それが惻隠同士の人間関係を良好にするのではないかと思います。

Q 入職してすぐに欠勤が続き「うつ病が再発したので休職させてほしい」と言ってきた。

入職して1週間で欠勤が目立ち始め一か月もたたないうちに電話で「体調が悪いので休ませてほしい」と言ってきました。病名を聞くとうつ病が再発し、医師から仕事を休むように指示されたとのことでした。どのように対応したらよいでしょうか?

A、就業規則の休職規定を見直しましょう。

 このような場合の原則は、職場の就業規則にある休職規定により対応します。ただし、状況を考えると、仕事についてすぐに体調不良になり再発するのは今の仕事が原因とは思えません。回復の状態がまだ不十分であり、仕事に復帰できる状態ではなかったと考えるのが普通であり、事業所の立場からしても入社してすぐに長期間休まれても困るというのが本音でしょう。

この場合、仕事から完全に離れ治療に専念するために退職するか、籍を置いたままの状態で休職して治療するか、本人と良く話合う必要があります。今回のケースは休職という選択肢が、必ずしも最善とは思えません。近年、うつ病などで精神疾患が急増しています。また休職から復職してもまた再発するというケースも少なくありません。このようなケースに対応するため、就業規則の休職の規定を見直しておくことをお勧めします。

見直しのポイントは勤続年数によって休職期間を定めること。そして、休職することが

できるのは入社から1年未満の従業員を除くといった規定にしておくことをお勧めしています。

 

 

Q 以前、働いていた施設・園のやり方に固執する職員への対応

Q 以前、働いていた施設・園のやり方に固執する職員への対応

最近、転職してきたベテラン職員が、以前いた施設のやり方やルールを持ち込んで困っています。利用者から苦情があればまだ注意もしやすいのですが、特にそのようなこともないので注意しにくい状況です。このままだと職場が混乱してしまいます。

A,この職員はすでに勤務先の施設と雇用契約を締結しており、施設の指揮命令に従い働く義務を負います。したがって上司の行う命令に従わない、上司に反抗的な態度をとるなど、実務に具体的な支障が出てくると、企業秩序も保てない状況になります。昔から「郷にいれば郷に従え」といったもので、使用者の施設が、以前いた施設のやりかたやルールに拘束される必要はまったくありません。
無論、転職してきたこの職員の能力や経験を買って採用されたのでしょうから、たとえそれが以前の施設のルールであったとしても頭ごなしにダメとは考えずに、良い部分があればそれを取り入れていく柔軟な対応も必要です。
 この場合に、管理者に対する反抗には2種類あり、どちらなのかを見極めることが管理者の重要なしごととなります。①単なる意見の食い違いあついはコミュニケーション不足からくるもの②管理者に対する個人的な人間性にたいするものからくるもの、このどちらかを見極め、それに適切に対処することが出来れば、むしろこのような方でも、重要な戦力として活用できる可能性もあるのではないでしょうか。

Q 以前、働いていた施設のやり方に固執する職員への対応

Q 以前、働いていた施設のやり方に固執する職員への対応で困っています。

最近、転職してきたベテラン職員が、以前いた施設のやり方やルールを持ち込んで困っています。利用者から苦情があればまだ注意もしやすいのですが、特にそのようなこともないので注意しにくい状況です。このままだと職場が混乱してしまいます。

A,この職員はすでに勤務先の施設と雇用契約を締結しており、施設の指揮命令に従い働く義務を負います。したがって上司の行う命令に従わない、上司に反抗的な態度をとるなど、実務に具体的な支障が出てくると、企業秩序も保てない状況になります。昔から「郷にいれば郷に従え」といったもので、使用者の施設が、以前いた施設のやりかたやルールに拘束される必要はまったくありません。
無論、転職してきたこの職員の能力や経験を買って採用されたのでしょうから、たとえそれが以前の施設のルールであったとしても頭ごなしにダメとは考えずに、良い部分があればそれを取り入れていく柔軟な対応も必要です。
 この場合に、管理者に対する反抗には2種類あり、どちらなのかを見極めることが管理者の重要なしごととなります。①単なる意見の食い違いあついはコミュニケーション不足からくるもの②管理者に対する個人的な人間性にたいするものからくるもの、このどちらかを見極め、それに適切に対処することが出来れば、むしろこのような方でも、重要な戦力として活用できる可能性もあるのではないでしょうか。

 

Q メールやネットの掲示板で嫌がらせ・陰口に対する対応

Q, 昨今、メールやSNSで嫌がらせやいじめなど問題が激化するまで露見しなかったり
職場で顔を合わせているときと、メールでのやり取りでは態度のギャップが大きかったりして、傷が深くなる傾向があります。また、ネットの掲示板では、明らかに職員とわかる人が施設や上司の批判をしていることがあり困惑します。目の前で発言されれば対処の仕方がありますが、このように見えにくい、捉えにくい職員のネガティブ言動には、どのようにアプローチしていけばよいのでしょう。

 

A,あきらかに職員とわかる内容の書き込みもあるとのことですが、例えば施設の機密事項などを書き込んでいる場合には、呼び出して指導をおこないましょう。これは施設の信用問題になるので、きちんと教え込まなければなりません。
それと同時に、職員が入職する際に、「機密事項の保持に関する誓約書」を受領しているのかを確認してください。受領している場合にはこの内容に基づき説明と指導を行ってください。受領していない場合には、今からでも遅くはないので、受領するようにしてください。
そして、就業規則の服務規律では、「業務上知り得た秘密を在職中のみならず、退職後も外部に漏らさないことという条文があり、さらに解雇条文では「業務上知り得て内容を漏らしたり、信用、名誉を損なったときは解雇する」と記載があると思います。そして、具体的にどのようなことをすると機密漏えいに該当するのかを指導する必要もあると思います。職員の頭の中には「こんなことくらい」とか「表現の自由だ」と考える人もいるでしょう。時間をかけながら決してあきらめずに根気よく指導の姿勢をみせることも大切です。
またいじめや嫌がらせの場合には、まずはターゲットになっているひとを落ち着かせてください。まずは「気にしないように」と声をかけ、気持ちを和らげてあげましょう。
 しかし、ここで注しなければならないのは、いじめの対象になっている人だけを擁護してはいけないということです。この場合、いじめる人、いじめられる人双方に非がある場合もよくあります。誹謗中傷されるような職員にも少なからず非がありますから
、かかわっている職員全員から話を聞き、そのうえで、なぜこのような事態になったのかを、
管理者が自分の目と耳で確認する必要があります。職員は自分の良い情報しか主張してこないので、全ての情報から判断していくことは大切です。

保育園で英語教室を担当している外国人講師が、保育園に無断で、授業の様子が映っている写真を自分のブログに掲載していました。この写真には園児たちの写真が写っていたため削除を求めましたが、再発防止に向けてどのように取り組むべきでしょうか?

Q 保育園で英語教室を担当している外国人講師が、保育園に無断で、授業の様子が映っている写真を自分のブログに掲載していました。この写真には園児たちの写真が写っていたため削除を求めましたが、再発防止に向けてどのように取り組むべきでしょうか?

 

A、このような事例の多くでは、保育士自身は、プライバシーに関する理解不足から、自らの行為で園児のプライバシーを侵害してしまったことに気づいていません。このため保育園としては、なによりもまず、保育園に勤務する職員にプライバシーについての正しい理解をしてもらうよう努めるべきです。例えば下記の対応などです。


・プライバシーに関する研修を実施する
・プライバシー配慮に関するマニュアルの作成
・人事考課の自己チェックシートにプライバシー保護項目を追加


各職員への教育を行ったうえで、それに違反した職員への処分についても就業規則
そのほかの社内規定に従って、適切な処分を行うべきです。
また、退職者に対しても、例えば、退職時に、退職者に園児のプライバシーに関するすべての記録を返却あるいは破棄させる、などの処置も重要です。
  本例のような外国人講師などの場合には、業務委託契約記載の個人情報移管する規定を一般的に使用されているひな形よりも丁寧に記載したり、契約書とは別に、プライバシー保護に関する誓約書を作成させることをお勧めします。

 

Q ある介護職員のせいで退職者が続出

Q  ある介護職員のせいで退職者が続出

職員の定着率が悪いなと感じていた時、辞めていくある職員が「私、Aさんが怖くてやめるんです」と教えてくれました。どうやらA職員は、利用者にいじめや嫌がらせをしていたようなのです。A職員の行動は一般職員にも有名らしいのですが、管理者には一切のその情報があがってきませんでした。辞める職員の密告であることがA職員にわかれば、辞めて後もその職員になにをしてくるかわからないので、内緒にしてほしいと言ってきています。でもそのままにしていたら、退職者が続出だけでなく施設の信用にも関わります。どのように指導したらよいでしょうか。

A、  事実を確認したうえで、服務規律にそって指導や制裁を検討しましょう。
退職者が辞めるときの本音は「辞めるのだから自分はもう関係ない」とか「辞めるときには問題を起こしたくない」という心理状態が働きますので、黙って身を引く社員は多いものです。
なかには今回のように、残される社員のために、とか自分にしか言えないことだから、ということで教えてくれる社員もいますので、これは大変ありがたいものです。
まずは、問題社員の行動が、退職者の言ったとおりなのかを確認する必要があります。一人だけの意見の場合にはどれだけ信ぴょう性あるかは、わかりません。ほかの社員からも聞き取りを行ったり、いつも以上に注意深く観察しておく必要があります。
 確認したうえで、間違いなく問題を起こしている場合には、その社員を呼び出し、その程度によっては、指導しながら就業規則に定める制裁をあたえましょう。「制裁」という条文で、「利用者やその家族及び取引先などに不信招く応答など、対外的業務に誠実性を欠き、本法人の信用を傷つけた場合には罰則を与える」というような内容が定められていると思いますので、その条文を見せながら、具体的にどのような違反行為がおこなわれたのかを
説明し、指導していく必要があります。いきなりの解雇ではなく、指導や始末書から初めて段階的に指導していきます。そしてその指導内容は記録に残しておくようにします。
規律が守れない社員には、管理者は指導をあきらめてしまいがちです。しかし、あきらめてしまったら、利用者や従業員の安全はどのように守られるのでしょうか。
また、職場風土として「密告」ではなくて、よりよいサービスを提供するために何が必要かを、いつでもだれでも発言できる職場環境を整えることで、事業所全体を高めあっていく風土を形成していきましょう。

 

 

Q. 当直の仮眠時間を勝手にかえてしまう

Q)

 当直勤務の時、仲の良い同士の組み合わせになると、施設が決めた仮眠時間ではなく、二人で相談して仮眠時間を決めてしまう職員がいます。確かに業務に支障はありませんが
ルールを勝手に変える態度は問題だと思いますし、緊急時には問題が出る可能性もあります。どのように説明したらよいでしょうか?

A)

つじつまが合っていれば問題ない問題ないと思っている職員の意識に問題があるケースです。緊急時に問題が出ることがわからないのは、今まで緊急時の経験がないからでしょう。しかし、何かあってからでは遅いことを伝えなければなりません。また具体的に考えられる危険性をできる限り出し、文書にまとめて、その場合どのような対処するかを職員に考えさせることも必要でしょう。
 また、ルールを勝手に変えてしまうことは、宿直だけではなく施設全体の問題に発展していきます。「ルールを守ることが職員の義務である」ということを伝えていかなければなりません。宿直制度がある場合、就業規則で規定されているはずですので、まずがそれを確認してください。その中で「宿直者はその職務を果たし、非常時には臨機の措置を取らなければならない」という一文があれば、施設が決めた仮眠時間に仮眠をとることが職務であることを伝えましょう。またこのような定めがない場合には、就業規則を修正する必要があるでしょう。そして、このようにコミュニケーションをとりつつも改善が見られない場合には、
このような職員を同じ勤務の宿直にはしないようにしましょう。

Q メンタルヘルス不調の保育士への対応

Q メンタルヘルス不調の保育士への対応

保育士の一人について、最近、欠勤や業務上のミスが目立つようになり、他の保育士に、仕事の家庭の両立に悩みを抱えているという相談をしているそうです。当該保育士は、勤務中子供たちに対しても暴言をはくなど、悪影響を及ぼしていると考えられます。このような保育士に対して、どのような対応をとるべきでしょうか?

A 保育士がうつ病に罹患したりメンタル不全に陥った場合、注意力の低下や怒りっぽくなったりすることで、園長や職員間に影響を及ぼすことがあります。また子供たちの発達に悪い影響を及ぼす可能性も否定できません。
1、 メンタルヘルス不調の可能性のある保育士の状態の正確な把握
そのためには、医師による診断結果の提出を求めるほか同僚の保育士から事情を聴いたり、まずは当該保育士の状態を適切に把握することです。もっとも本人がそのことを自覚していない場合、医師への受診を拒むこともあります。この場合には就業規則にそって受診義務があることを明らかにしましょう。その場合、円滑に行うためには就業規則で以下のように定め根拠を明らかにしておくことです。
「園が業務上必要と判断した場合には、職員に対して、指定する医師による健康診断を命じることができる」
2、 適切な就業上の措置の実施
健康状況を確認したうえで、職場環境の見直しが必要な場合には、勤務による負荷を軽減するため、就業時間の短縮、勤務内容の変更や必要に応じて一定期間勤務させない措置として、休業制度を利用することも考えられます。

 

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