コラム
「皆さんは、“正直”と“誠実”の違いを説明しなさい、と言われたら、何と答え
ますか?」
・・・・・・・・
日常的に何となく使い分けていますが、あらためて
“違いは何?”と質問されたら、
なかなか答えずらいものがありますよね。
何だろう?
ある先生はこう表現されました。
「正直とは、“現実に言葉を合わせる”
ことであり、
誠実とは、
“言葉に現実を合わせる”ことである」
・・・・・
素晴らしい定義だと思いませんか?
“正直”
は、時には難しいかもしれませんが、
実行するのは比較的容易な事かもしれません。
でも、
“誠実”
は、なかなか難しいですよね。「言葉に現実を合わす」
この積み重ねを継続することで、私たち経営者やリーダーは成長していくのかも
しれません。
自分自身や自分自身の家族は勿論、社員や社員の家族、
そして、ご利用者やその家族をしっかり守るためにも、
私たち経営者やリーダーは、
仕事や自分自身、全てに対して
“誠実に”
向き合い続けなければならないのでしょうね。
⇒福祉・医療人材の人間力向上研修 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)
ある園長先生からのご相談です。
この園の開園時間は9時から19時まででです。子供たちが順次登園し、9時半から午前中いっぱいまでがメイン活動です。年齢に応じて12時前後から昼食、12時30分以降は午睡クラス、クラス活動13時30以降は降園、または預かり保育・・・とさらに分かれていき19時の閉演に向けて子供の人数は段階的に減っていきます。園長先生の希望は、午前中は職員を手厚く配置し、メイン活動を充実させたいと思っていらっしゃいます。
しかし、遅番職員は10時に出社するので、9時半からスタートするメイン活動にと途中方はいることになり、落ち着いて取り組むことが出来ない、これを何とかする方法はないですか、というご相談です。
職員の配置をコントロールする。
園の一日の流れに応じた子供の活動状況や人数によって、職員の人数を手厚くしたり、配置基準通りの人数にしたりすることを可能にする職員配置を検討することも可能です。
現在の働き方は1日8時間の固定で、1か月変形を採用し、各月の労働日数は決まっていました。園長先生が実現したいメイン活動の充実を念頭に置きながら就業規則の運用を考えてみました。例えば下記のような運用です。
①1日労働時間は、6時間、8時間、10時間。の3種類とする。
②各月の6時間の日と10時間の日を、同じ日数で設定する。
③就業規則に定めていた1か月変形の各月の労働日数は変えずに、各月の6時間、8時間、10時間の日数を決める。
就業規則は下記のように書き換えます。
|
従来の定め |
今後の定め |
早番 |
8時間労働 7:00~16:00(休憩60分) |
6時間労働 7:00~13:00(休憩なし) |
普通番 |
8時間労働 8:00~17:00(休憩60分) |
8時間労働 8:00~17:00(休憩60分) |
遅番 |
8時間労働 10:00~19:00(休憩60分) |
10時間労働 8:00~19:00(休憩60分) |
但し書き |
|
月内において、早番と遅番の日は同じ日数とする |
6月の労働日数と労働時間を示した下記表のように6時間、10時間の日を同じ日数で設定し、各月にの労働日数は変えていません。これであれば、各月の労働時間数はこれまで通りです。
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以前 |
これから |
所定労働日数 |
21日 |
21日(早番4日、普通13日、遅番4日) |
所定労働時間 |
168時間 |
168時間 |
このようにした結果、9時半から午前中のメイン活動にはその日に出勤する6時間、8時間、10時間すべての職員の配置が可能になります。
毎月の勤務表は、前月末日までに職員に提示します。勤務表の作成に当たっては週(日曜から土曜)に1日の休日を確保しながら、各月で決めた6時間、8時間、10時間の日数を労働日とします。
この運用を始めた園長先生にお伺いしました。
午前中に職員の手厚い配置が可能になり、子供への配慮が行き届き、子供の意欲にこたえる保育ができるようになりました。「メイン活動の充実」を実感することが出来ています。また育成担当職員に余裕が出来、OJTによる育成に成果が出始めました。当初は10時間労働になる日の仕事ぶりが心配でしたが、時間が長いことをうまく利用して計画的に業務を進めたり、行事の準備に取組む姿が見られ、心配は杞憂に終わってくれました。13時で勤務終了となる早番の日は休憩時間が無い為、拘束時間が短いので、職員はワークライフバランスを活かし、趣味や習い事を始めた職員もいたり、概ね職員にも好評のようです。
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A いいえ、支給しなくても問題ありません。
退職金とは
退職金は法律で支払いが義務付けられているものではなく、これまで慣例的に行われてきたものです。もともとは終身雇用制において定年後の生活を保障するという目的がありました。
また、賃金の後払い的性格を有し、これに功労報償的要素が加わり、長く務めるほど退職金も積みあがる仕組みで運用されるという特徴があります。
ほとんどのスタッフは退職金を意識していない
退職金請求権を直接義務付ける法律はありませんので、クリニックに制度が無ければ支給する必要はなく、退職金制度を設けるか否かは使用者の判断に委ねられています。
クリニックに定年まで働く事を想定して勤務している人はあまりいないのが実態かと思います。辞めるときになって退職金の有無や金額を知る場合がほとんどで、普段の業務の中で意識することはほとんど無いと思われます。もちろん退職金にこだわるスタッフもいますが、多くのスタッフはそもそも同じクリニックで何十年も働こうという感覚は無く、退職金に対する意識も希薄のように思われます。
そのため、院長が都度、働きぶりを考慮して額を決定しているクリニックが多くある一方で、スタッフ退職のたびに退職金をどうするかで悩まされたくないことから、一定基準を作る場合もあります。基準を作る場合に二つのパターンがあります。一つは退職金規定をスタッフに公開する場合と、あくまで院長の目安として使うだけでスタッフには伝えない場合があります。
但し、注意して頂きたいのは、退職金規定でスタッフに約束はしていなくても、基本給に勤続年数を乗じて支給することが慣例的に長年実施されているような場合、既得権となり約束したものとみなされる場合がある点です。つまり、5年務めたスタッフのほとんどが●万円をもらっている、などとスタッフが当たり前のように認識している場合には、事実上、制度を運用しているものとみなされるということになる場合もあるということです。
その場合の退職金は、労基法上の賃金として保護を受け、使用者には支払い義務が生じます。同時にスタッフは使用者に対して退職金の請求権を有することになります。従って、内規などに基づいて退職金制度を運用しているクリニックでは、どこかのタイミングで正式に制度を導入するかどうかの判断が必要と思われます。正式導入までは行わないということであるならば、スタッフが当たり前のように退職金の金額を認識している状態には
ならないように、普段から注しておく必要があるでしょう。
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大阪・寝屋川市は、市内の保育園が子どもに「ごはんあげへんよ」と大きな声を上げるなど心理的苦痛を与えるような不適切な保育をしていたとして、改善を求める指導を行いました。
寝屋川市によりますと、指導を受けたのは、市内にある認可外保育園です。
園の様子を不審に思った保護者が、先月(9月)、園内の様子を録音して市に連絡したということです。
音声データでは、園長が、子どもに対して「やかましい」とか「ごはんあげへんよ」などと繰り返し大きな声を上げていたということです。
市が立ち入り調査を行った結果、園側は録音されたやりとりがあったと認めたということです。
寝屋川市は、心理的苦痛を与えるような不適切な保育をしていたとして、今月6日、園に対して、改善を求める指導を文書で行いました。
市に連絡した保護者は、「なぜそういう保育になったのか説明してほしい。感情的に怒らないようにして今後は適切な保育をしていただきたい」と話していました。
市によりますと、保育園は保護者に謝罪したいという意向を示しているということです。(NHK 関西)
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厚生労働省は16日、居宅介護支援のケアマネジャーらがケアプランを作る際などに用いる「課題分析標準項目」の改正を通知した。
あわせて、その改正の趣旨を説明するQ&Aを発出した。介護保険最新情報のVol.1178、1179で現場の関係者に広く周知している。
厚労省はQ&Aに今回の改正の趣旨を次のように記した。
Q&A1|課題分析標準項目を改正する理由
これまで大幅な改正はしてこなかったが、
◯ 各項目の名称や「項目の主な内容(例)」の記載が一部現状とそぐわないものになっていること
◯ 来年4月から開始される介護支援専門員の新たな法定研修カリキュラムに「適切なケアマネジメント手法」が盛り込まれることを踏まえ、これとの整合性を図る必要があること
などから、文言の適正化や記載の充実を図った。なお、情報収集項目がこれまでと変わるわけではない。
また厚労省は、こうした趣旨を踏まえて次のように追記している。
Q&A1|課題分析標準項目を改正する理由
「項目の主な内容(例)」について、各項目の解釈の違いで把握する内容に差異が生じることのないよう、全体的に具体的な記載を増やしている。ただ、こうした内容の全ての情報を収集するよう求めるものではなく、個々の利用者の課題分析に必要な情報を判断するための例示であることに留意されたい。
厚労省は今回、課題分析標準項目の全ての項目を見直している。Q&Aでは各項目の改正の趣旨、ポイントを詳しく解説している。(介護ニュースより)
⇒介護業界の経営 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

武見敬三厚生労働相は19日、神奈川県川崎市の小規模多機能型居宅介護の事業所を視察した。視察後に取材に応じ、今月中にまとめる新たな経済対策を通じた介護職らの賃上げの実現に意欲をみせた。
政府が介護職らの賃金を月6000円引き上げる案を検討していると一部で報じられていることについて、「現時点で具体的に決定しているものではない」と強調した。
そのうえで、「医療・介護・障害福祉の分野で、人材不足によってサービス提供体制が危機的事態となっていることへの対応が必要だということは、しっかりと認識している」と説明。「介護職らの賃金が残念ながら低いという現状は早急に改める必要がある。その重要性は極めて高い。今は財源や仕組みを検討している最終段階」と述べ、新たな経済対策に介護職らの賃上げを盛り込む調整を進めていることを認めた。月6000円という賃上げの規模については、「私としてはできるだけ多くしたい。(他の産業も含めた)平均賃金と同等になるように努力し続けることが必要だ。その努力はできる限りしたい」と言明。あわせて、国民の税や介護保険料の負担に及ぶ影響を十分にする必要があるとも指摘した。(介護ニュースより)
「よりよい社会をつくる」という創業者の理念を、社員が個々の持ち場で実践できる仕組みづくりに注力するオムロン。理念実践の成果を表彰する世界大会を開催し、経営トップは国内外の現場を足しげく訪ねて社員と膝詰めで対話する。理念への共感が組織を強くすると知っているからだ。ベクトルを合わせる努力は、営業利益で過去最高を更新する成長力の礎となっている。
「TOGA世界大会」で開会の挨拶をするオムロンの辻永社長(京都市下京区)
「創業90周年の記念すべき年にTOGAが開催できて本当にうれしい」。9月下旬、オムロンが京都市内で開催した「The OMRON Global Awards」、略称「TOGA」の世界大会で、辻永順太社長はこう挨拶した。TOGAは理念実践の好事例を国内外チームの代表が京都に集って発表するイベント。オンライン含め社員のほぼ半数にあたる1万4000人が参加した。
オムロンにとってTOGAは「投資」の一環だ。早稲田大学の教授が過去のイベントの費用対効果を試算したところ「10億8千万円の支出に対して業績に与えたインパクトは少なく見積もっても17億5千万円」と推計された。多様な発想を生むきっかけとなり、イノベーション創出数の増加につながったからだ。
11回目となる今回は、オムロンヘルスケアの松島美帆さん(40)が先陣を切った。製品包装の脱プラスチック化を実現した仕組みを説明。所属する包装設計チームに加えて営業や製造、開発部門、中国やベトナム拠点など関わった約40人分の熱意を伝えた。
プレゼンを終えると会場は拍手に包まれた。中途入社組の松島さんは「TOGAを通じてオムロンが今まで以上に好きになった」とほほ笑む。
最高人事責任者(CHRO)の冨田雅彦執行役員専務は「TOGAは単なる表彰制度ではない」と力説する。評価は売り上げや利益の大きさではなく、企業理念の実現度合いで下す。よい取り組みを全社で共有するベクトル合わせが目的だ。最終選考に残っても順位は付けない。「社員にとってはこのプレゼン自体が働きがいの一つになっている」(冨田氏)
創業者の立石一真氏が社憲を制定したのは1959年だ。「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」との言葉は、90年に制定された企業理念に引き継がれた。オムロンは23年6月に取締役を刷新、設立後初めて創業家の取締役が不在となった。6月に取締役を退任した立石文雄名誉顧問は「経営の求心力を企業理念に置きかえてきた」と話す。
冨田氏も「今の社員は創業者を直接知らない世代が大半。仕事で意思決定に迷ったときは、企業理念に立ち返る」と説明する。重要な判断の軸になるからこそ、理念浸透には手間を惜しまない。
例えば、経営トップは国内外の社員と面談する「車座対話」を実施。辻永社長は23年4月の就任から頻繁に現場を訪ね、半年で20回以上の職場対話を続けてきた。企業理念と現場業務に乖離(かいり)がないか、自ら確かめるためだ。
オムロンは働きがいなどを調べる「VOICE」というエンゲージメント調査を実施している。理念の実践に何が必要か、生の声を集めているのだ。22年度の調査では4万件近くコメントが集まった。辻永社長と冨田氏は移動時間などを使って全ての声に目を通す。
「経営方針として理念実践を一層強化し、盤石にしていく」と辻永社長は力を込める。きれい事ではない。企業理念の徹底した浸透は利益につながる。経営は理論や手法などの技術面に加え、法人としての精神性まで重視される時代になっている。(日本経済新聞 朝刊 ビジネス10/19 )
2024年度4月入所の認可保育園の申請の多くは、10月から12月に行われる。「保育園落ちた日本死ね」が流行語大賞を受賞したのは2016年のこと。待機児童問題に対して匿名のブログに書き込まれたこの言葉は、待機児童数2万3000人をこえる深刻な問題を明らかにしたものだった。 それから7年経った2023年4月、こども家庭庁が発表した2023年4月時点での待機児童数は2680人。子どもの人口が減少している面もあるとはいえ、2021年に初めて1万人を割ったことを考えると、かなりのスピードでの待機児童対策が進んでいることがわかる。 同時に、2024年6月からの施行が検討されている「こども誰でも通園制度」のように、就労要件を問わず時間単位等で柔軟に利用できる新たな通園給付制度も検討されており、子育てを孤独にさせない仕組みが進んでいるともいえる。 しかし、並行して重要なのはやはり「意識」の問題だ。保育園に入園できること、男性育休が増えることはとても大切だが、それ「だけ」ではなく、「家事育児をするもの」という前提の意識改革が必要だ。家族の中で男性でも女性でも、家事育児をしていけばいい。そして「男性だから」「女性だから」ではなく、「家事育児をしながら働く人」に対してのケアも重要である。 地域でのサポートがファミリー・サポート・センター、通称「ファミサポ」。ベビーシッターに近い役割を担う人とサービスを必要とする人をマッチングさせる事業だ。2023年2月からファミサポで「役割を担う側」を始めたという原ゆかりさんは、お迎えに行った際に「お迎えが最後じゃなくてよかったね」という言葉を子どもに言っているのを聞いて、「一生懸命働いている親を誇らしく思っていいのに」とという疑問を抱き、その体験を綴ってくれた。その記事に対しての意見から、多くの気づきがあったという。
様々な立場での意見が寄せられた
前回、ファミリー・サポート事業の提供会員として保育士さんとのやりとりの中で感じた違和感について寄稿しました。記事に対しても改めてたくさんのフィードバックをいただき、またしてもハッとする気づきをもらいました。 記事にする前にどれだけ熟考したつもりになっていても、たくさんの方の声を聞いたつもりになっていても、こんなにもまだ考えが及んでいなかったのか...と、執筆の段階で持っていた知識の偏りや想像できていた幅の狭さを実感する経験でした。率直なご意見を寄せてくださった皆様、ありがとうございます。 この私の記事にはお子さんの立場、そして保育士さんの立場に寄り添った視点が欠けていたと感じました。近年報じられる保育現場での胸の痛くなる事件に触れ、それ自体は許されることではない大前提はありながらも、保育士の方々が置かれている環境が過酷であることや社会一般の保育士に向けられる偏った視点が、保育士のなり手減少や働きづらさにつながっていることを指摘くださる声を特に多く寄せていただきました。 大事な気づきと学びをくださった皆さんからのコメントをご紹介させていただきながら、改めて今感じていることを綴りたいと思います。
「お迎え最後じゃなくてよかったね」「ファミサポにも慣れたもんだね」……ファミサポ提供会員としてお子さんを迎えに行った際に、保育士さんから子どもにかけられた言葉に対して感じた違和感について記した前回の記事。言葉の真意がどんなものだったか……ということのほかに、表現の工夫についてたくさんのコメントを寄せていただきました。
「最後」「~じゃなくて」等の言葉にはネガティブな印象や否定の要素が伴うこと、「お迎え嬉しいね」や「いっぱい一緒に遊べて楽しかった」等、子どもも大人もそれを聞く人がなるべくポジティブに受け止められるような表現を選んで、ワードチェンジしてもらえた方が心地いいこと……同じことを伝えていたとしても、表現の仕方ひとつで受け止める側の気持ちが変わる場合があることを指摘くださるコメントが多数ありました。 また、言葉を覚える段階にある成長期の子どもたちにとって、優劣や競争を意識させるような「早い」「遅い」という言葉は気になる言葉なので使い方に気をつけるべきであることを指摘くださるお声もありました。 実際に、肯定的な言い回しで子どもや保護者の方と接することを心がけられている保育士さんや幼稚園の先生などとのコミュニケーションに本当に助けられた、自分にはできないからすごいと思うと尊敬と感謝の気持ちを共有してくださる方もいらっしゃいました。 言葉一つに傷ついたり、逆に涙が出るほど勇気づけてもらったり……私にも経験があります。肯定的な表現を心がけることで、周りに引っ掛かりを覚えさせないだけでなく、信頼や安心を生むことにもつなげることができるかもしれない。こうして文字を書く機会をいただいている身としても、一層気をつけていきたいなと背筋の伸びるコメントを寄せていただきました。
保育士さんからかけてもらった言葉に救われた

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保育士さんからかけてもらった言葉に救われたという保護者の方々も大勢いらっしゃいました。申し訳なさそうに延長保育ギリギリにお迎えに行った際に、「大丈夫!」「安心して」「自信を持って」「お仕事お疲れ様です」という労いの言葉をかけてもらい、涙が溢れてしまったという経験を寄せてくださったのは、一人や二人ではありませんでした。 また、延長保育を楽しんでいるというお子さんのそばには、ある時間を過ぎると特別な玩具や遊びを用意してくれるなど、お子さんが保護者の迎えを楽しく待てるような仕掛けを工夫されている保育士さんの存在があるという事例をたくさん寄せていただきました。どの方もやはり、そんな風に子どもが延長保育を楽しめる環境を用意してくれた保育士さんに対する感謝の気持ちを言葉にされていました。
大切なのは子どもがどう感じているか
親が立派に仕事をしていることを誇らしく思っていると話す子もいる。でも「さみしさ」を感じてもいたら、その思いも大切にしたほうがいい
前回の記事では、「お迎えが最後」を楽しむ子どももいることについて記載させていただきました。ですが、それでもやっぱり最後になるのは嫌だと思っていたり、友達が先に帰っていくことを見送りながら待つことに寂しい想いをしている子どもがいることは看過すべきでなく、そこへの寄り添いが何よりも大事であることを指摘してくださるコメントが複数ありました。 まずは一番の当事者である子ども自身がどう思うか。子ども一人一人に多様な受け止め方や感じ方、考えがあるはずで、本音をすぐに話してくれることもあれば遠慮した応えを口にすることもある。大人がしっかり状況を子どもに説明して理解を求めることも大事だけれど、逆のベクトルも尊重されて然りで、子どもの思いにじっくり耳を傾けることが大事という声に多くの共感が寄せられていました。 そして「最後じゃなくてよかったね」を聞く、ほかの子ども達の気持ちに寄り添ったご意見もたくさんいただきました。ファミサポとして担当していたお子さんをお迎えに伺った際に聞いた「お迎え最後じゃなくてよかったね」という言葉を受けて、私がその心情を慮ったのはお子さん本人と保護者の方でした。 ですが、思い返すと教室にはまだ子どもたちがいました。その言葉が聞こえていたかもしれません。お友達が先に帰宅することを見送りながらお迎えを待つ身としてその言葉を聞いたらどう思うか、悲しく辛い気持ちになるのではないか……。最後のお迎え=嫌なこと、可哀想なことという刷り込みが、その声がけを受けた子どもだけでなく、周りで聞いている子ども達にとっても心にチクリとするものを生んでしまう可能性を孕んでいることをご指摘いただきました。 ◇子どもの気持ち、親の気持ち、保育士の気持ち……保育の現場では多くの人が様々な感情を持って、「保育」に向き合っている。後編「同じ保育園に通う兄弟、一人が体調を崩したら? 誰にとっても優しい保育環境とは」では、保育士の置かれたシビアな現状や、保育のときに困ったことの率直な親の立場のコメントもご紹介していく。
原 ゆかり(NGO MY DREAM. org設立者、獨協大学非常勤講師)
来年度の介護報酬改定をいつ実施すべきか − 。厚生労働省は11日の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)でこれをテーマに取り上げた。従来通りなら4月1日だが、2ヵ月後ろ倒しにして6月1日とすることなどが論点となる。
委員からは反対意見も噴出。厚労省は丁寧に検討を続けていく構えをみせた。介護現場の関係者からは歓迎する声が出ており、今後の判断が注目される。
改定の実施時期を後ろにずらすメリットは、各サービスの新たな運営基準や報酬・加算の単位数が決まってからの期間を長くでき、介護施設・事業所やベンダの負担軽減につなげられること。今は年度末の決定から大急ぎで準備しなければならず、改定直前の3月を“デスマーチ”と呼ぶ人もいる。
医療分野では議論が先行している。厚労省は今年8月の中医協(中央社会保険医療協議会)で、診療報酬改定の実施時期を来年度から6月1日とすることを提案。重要ミッションの「医療DX」で現場の負担が増していることも大きな理由としてあげ、大筋で了承を得た経緯がある。
診療報酬改定に合わせて介護報酬改定も6月1日に変えるか否か − 。これが論点だ。
「LIFEが導入されたこともあり、介護現場の負担は病院などと同様に非常に大きい。6月に遅らせて頂きたい」
全国老人保健施設協会の東憲太郎会長はこう要請。日本医師会の江澤和彦常任理事は、「6月実施以外あり得ない。診療報酬と介護報酬の双方を算定している事業所は二度手間になる。今回は同時改定で、医療と介護の連携を促進するための施策も多くなるはず。改定の時期が異なるとそうした施策の展開にも支障をきたす」と訴えた。
一方で、全国老人福祉施設協議会の古谷忠之参与は、「4月実施を維持して欲しい。介護事業所の多くは診療報酬と介護報酬の双方を算定していない。昨今の物価高騰、人件費の上昇を踏まえると、介護報酬のプラス改定、更なる処遇改善をできるだけ早く実施すべき」と主張。全国知事会の代表として参加した長崎県の担当者(参考人出席)は、「3年ごとに自治体が行っている事業計画の策定、給付費の見込み、保険料額の算定などに大きな影響を及ぼす。地域住民にとって分かりやすい制度を保つことも重要。慎重に検討すべき」と指摘した。
また、全国市長会の代表として参加した大阪府豊中市の担当者(参考人出席)は、「例えば処遇改善加算など、年度単位での計画策定・運用が必要な仕組みは対応が難しくなる。6月実施に変えると、事業者や市町村の窓口などに混乱が生じ、かえって負担が重くなりかねない」と懸念を示した。(介護ニュースより)
来年度の介護報酬改定に向けた協議を重ねている国の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)は2日、関係団体の意見を幅広く聴取するヒアリングを実施した。
前回に続く第2ラウンドとなった今回は、医療機関の経営者で組織する団体なども参加した。
この中で「四病院団体協議会」は、全国的に人材不足が顕在化してきている介護支援専門員について、各サービスでの配置を再考すべきと提言。「様々なサービスで配置が必須となっているが、人材不足でサービスを円滑に提供できない状況もみられる。本当に必要なサービスに集約していくことを検討してはどうか」と要請した。
あわせて、ケアマネジャーの法定研修の受講料にも言及。「都道府県ごとに大きな違いがある。地域ごとに一定の受講料とすることはできないか」と求めた。ケアマネの法定研修の受講料をめぐっては、例えば2021年度の実務研修で最高の都道府県と最低の都道府県とでおよそ6万円の違いがあった。(介護ニュースより)
⇒介護業界の経営 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)