コラム

処遇改善加算Ⅱに関する園のリーダー名と職務内容について

処遇改善加算Ⅱの制度を園に導入するには、職位と職務内容を就業規則やキャリアパスの役割等級表に明記することをお勧めしています。リーダー名も「乳児リーダー」「発達支援リーダー」「食育リーダー」などが多いですが、これはあくまで一例です。園長先生が実現したいことによって、それぞれの園ごとに異なるものです。

 ある園では、クラス業務に収まり切れない園全体に関わることをスムーズに進めるため、

既存の委員会に着目した組織づくりをしています。具体的には既存の委員会に、保育環境、保健衛生、安全管理などをそれぞれに割り振ります。そして委員会の中から処遇改善等加算Ⅱの「保育環境リーダー」「保健衛生リーダー」「安全管理リーダー等を任命します。

 例えば、保育環境リーダーの職務内容は「園内環境整備年間計画の作成および実施、園児とともに環境整備の実践(園舎、園庭等)です。保育環境リーダーが一人ですべてこなすのではなく、環境整備の場所や日時を職員に割り振り、可能なものは園児とともに実践してもらい、進捗状況を確認します。園全体の保育環境整備を、リーダーが計画にそって采配することになります。

 また、ある園では園の特色である自然遊びや楽器を、より日々の保育に取り入れて実践発表までを担う保育者を育成したいと、処遇改善等Ⅱの「自然遊びリーダー」「楽器リーダー」

を設けています。従来は、園長や主任を中心に進めてきたのですが、園の特色をより打ち出すには保育者が主体となって進め、継続することが重要と考えてのことです。

リーダーたちは、ポジションと職務内容が与えられ、取り組むことで成長していきます。延長先生の励ましや承認が、リーダーたちのやる気を引き出し、成長を後押しします。園長先生が実現したいことに向けて、是非、処遇改善加算等Ⅱの制度を園経営に活かしていっていただきたいと思います。

クリニックの昇給はどのようなルールで、どの程度行えばいいのか。

長く勤めたいと思っているスタッフにとって頑張れば給料を上げてもらえる」ということはモチベーションにつながります。反対に「どのくらい上がるかわからない」「そもそも

あがるかどうか すらわからない」という状況では、将来への不安を感じるスタッフもいるでしょう。もちろん、昇給はクリニックの経営状況で出来ないこともありますが、出来るだけ標準的な目安をつくり「大体、毎年これくらいは上がる」というメッセージ性を出していくということは、スタッフの勤務意欲を高める一定の効果があります。

 昇給額はクリニックによって様々ですが、効果的な昇給基準を作りには以下2点を抑えるといいでしょう。

 

①長期間(10年以上)同等額で昇給し続けられるか

②昇給がスタッフの勤務意欲につながっているか

③地域の職種別の賃金相場と比べ、見劣りしないか

 

クリニックによっては、毎年1万円の昇給を行っているところがあります。ただ、毎年1万円の昇給は、10年で10万円の月給がアップすることになります。月給18万円であった方が28万円になるわけでです。因みにですが、一上場の大手企業でも平均昇給は7千円程度です。

 また昇給する年としない年があると、昇給できなかった人は「私は評価されていない」「先生が認めてくれていない」と感じるスタッフが出ます。これでは、せっかく1万円昇給しても逆に、モチベーションの低下を招くこともあります。できるだけ、毎年昇給できる金額に設定しておくことがポイントです。

 

 データによりますとクリニックの平均的な昇給額は2000円から4000円です。例えば毎年3000円昇給した場合、10年後は月給が3万円アップとなります。仮に月給20万円の事業所の場合、10年後の月給が23万円になります。経験10年の中堅スタッフとしては妥当な給与設定と言えるのではないでしょうか。参考までに職種別の全国平均昇給額を下記しますが、病院でも4200円程度です。この額からみても、クリニックで2000円から4000円の昇給であれば、妥当な額と言えるのではないでしょうか・

 

 

毎年昇給額を変えるのが面倒で、とりあえず一律3000円とする院長もいます。ただ、一律の昇給では、頑張っても 頑張らなくても同じ賃金がもらえるため、モチベーションを落とし方が出てきます。評価に応じた昇給額を設定し、働きぶりに応じた昇給額としてそれを本人にしっかりとフィードバックすることで、頑張りを認める風土を作っていくいくことが大切です。

例えば 医療事務 評価S:5,000円 A:4,000円 B:3,000円 C:2500円 ・・

 

また、人事評価を行う場合には、評価内容(評価シート)をスタッフに公開することwpお勧めします。そうでなければ、院長の思いとは逆の方向で頑張ることや、本人が頑張っているとおもっても、そのレベルに大きな差が出てしまうことがあります。院長の求める行動を可視化し「この方向にがんばってほしい」というメッセージを伝え、組織全体がその方向を向かって進むことが大切です。

24年度、満3歳児保育を開始(満3歳児と年少(3年保育)、年中(2年保育)を募集)

今年で創立55年目を迎え、「体の強い子」「心の豊かな子」「よく考える子」「ねばり強い子」「けじめのある子」を育んできた藤が丘幼稚園。

 いよいよ来年度から年少の1つ下、「満3歳児保育」が始まる。これは満3歳になれば入園が可能になる制度で、「幼児教育・保育の無償化」対象。未就園児向けのプレ教室(※)ではなく、正規の入園となるため、教育時間も同じ。子どもたちが早くから集団生活に馴染み、教育を受けられるメリットがある。

 満3歳児保育の開始で通園期間を早めるとともに、全学年で正規の教育時間前後に預かり保育も実施(朝7時半から/夜6時半まで)。共働き世帯でも通園できるように保育園に近い環境を整えているのも特徴だ。

 広く安全な園庭には今秋、大型総合遊具「ディノワールド」を設置。運動能力を育むように設計された最新型の遊具で、園児も夢中になりそう。

 自園調理の給食は化学調味料を使わず、国産食材のみ使用するこだわりで、苦手な食べ物を克服できた園児も多いとか。伝統のかわいい制服や同じグループのエンゼルスイミングスクールで行う水泳教室など、設備面・教育面は言うことなし。無償化対象園なので費用負担も少なく、保育園からの入園もお勧めだ。

学校法人吉浜学園 藤が丘幼稚園

横浜市青葉区藤が丘2-37-7

(出典:神奈川タウンニュース)

東京都の補助金を最大限活用して「介護職員の確保」に取組みませんか!

東京都 人材育成促進支援事業 とは

介護サービスを効率的・継続的に提供するために、人材育成の仕組みの構築・ 改善に取り組む事業所を支援

●補助金 対象事業所
 令和5年4月1日時点に都内において開設している介護サービス事業所 ※ただし、居宅介護支援、介護予防支援事業所、今年度キャリアパス導入促進事業補助金を申請される事業所及び令和4年度の人材育成促進支援事業に申請し、交付を受けた事業所は除く。

●補助金の対象経費

  ①人材育成のためのコンサルティング経費

   ⇒人事制度キャリアパスの見直しにかかる費用(コンサル費用)

    等級制度・評価制度・給与制度・研修制度の見直し

    評価制度だけ、給与制度だけなど部分的な見直しも対象

   ⇒就業規則・給与制度の変更で社労士に支払う費用

  ②研修の受講経費

   ⇒人材育成の仕組みに位置づけられている研修の受講費用全額

    リーダー研修、管理者研修、ハラスメント研修、BCP作成研修等

● 補助金額

   1事業所あたり35万円 (補助率10/10)

   1事業所とは、介護保険の事業所番号が付与されている事業所の単位。

   例えば、同じ場所で、訪問介護事業と通所介護事業といった別サービスを

   それぞれの事業所番号で行っている場合には2事業所となり、補助金は70万円となる。

   3事業所:105万円、4事業所:140万円

   但し、居宅支援、介護予防支援事業所は除かれる。

● 当社からご提供できるサービス

   1,処遇改善加算対応型キャリアパス・人事制度の構築・見直し

    ⇒処遇改善加算対応キャリアパス構築コンサルティング | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

 

   2、職員研修(講師は当社代表 林)

   ⇒人材育成・研修サービス(介護・保育・医療) | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

● 費用

   総額を補助金の範囲でご提供させて頂きます。

   ⇒この機会を利用し

   「費用を掛けずにキャリパス、就業規則、職員研修」を行うことが

    出来ます。

   内容を進め方については個別にご相談をさせて頂きます。

   お申込は早めに!9月15日(金)迄に当社までご連絡

   をお待ちしております。

 

 

Q, 頑張っている職員を評価してもポストが少なく、昇進と昇給が思ったようにできていない、どうしたら?

A、例えば、10人規模の訪問介護事業所や、通所介護(デイサービス)事業所でも十分にキャリアパスは構築できます。規模が小さい事業所は職責や組織のポジションが少なく、また給与財源が限られているという理由で、キャリアパスを作っても、意味がないとお考えの事業所は多いようです。ただ、社内のポジションで考えてみると、資格等級制度における「昇進」と「昇格」は異なります。「昇進」は確かにポジションが空かなければ上に進むことはできませんが、「昇格」は等級要件がクリアできれば全員昇格するのが、キャリアパスにおける資格等級制度の考え方です。例えば、取得した資格のレベル、勤続年数、人事評価などで、各等級の要件を定め、その昇格要件を決め、給与や時給に連動させれば、立派なキャリアパスです。また、昇給財源ですが、前述の処遇改善加算金を、財源に充当させることも十分可能ですし、むしろ国もそれを奨励しています。もしかしたら、従業員教育に時間をかけられない小規模事業所だからこそ、その仕組みにより自発的に能力を高めるようになるといった、キャリアパス効果は大きいかもしれません。

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①医療分野キャリアパス

 クリニック人事サポートパック(評価制度、賃金制度の作成) | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

②介護分野キャリアパス

 処遇改善加算対応キャリアパス構築コンサルティング | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

③保育園のキャリアパス

 保育士キャリアアップの仕組みサポートパック | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

業務の持ち帰り禁止から職員の働き方改革を進める

 

Q、先生は、家庭の事情で帰らなくてはならず、残業はできません。通常の業務時間内は御遊具会まえの練習が立て込んでいたり、衣装づくりに時間は取れず、みんなに申し訳ない気持ちだったようです。そんなときにA先生がわたしは家で作ってくると申し出たそうです。

 園内で時間外労働をしている職員には、もちろん残業手当を払っています。でもA先生のような場合には、どうしたらよいのでしょうか?

 

A, まずは、自宅で行った業務内容、具体的な完成品、かかった時間数を確認して、園長が必要な時間数を確認し、残業手当を支払ってはどうでしょうか。問題は今後の対応をどうするかです。安易に自宅での業務を認めてしまうと、自宅での業務が多くなるでしょうし、

そもそも労働時間の把握ができません。

 やはり原則通り、①業務は命じられた場所で行う②業務時間内で終了できるように、業務のやり方を変える。という2点の対応が必要です。

 まずは就業規則に就業の場所は「○○園、および命じられた場所」と規定します。命じられた場所には、園児と一緒に行くお散歩や公園、外部の研修会場を想定しています。自宅を就業場所として命じなければ、業務を持ち帰ることはできません。

 就業規則に、「就業場所」を定め、職員毎の労働条件通知書にも同様の記載をします。

次に、業務のやり方を変えることについて、どんなことから始めたらいいか、園長と話をしました。「行事前に残業が増えるのは、これまでのやり方を踏襲していること、各クラスが

同じレベルの仕上がりを目指していることなどが原因かもしれません・・・・」と仰っていました。見方を変えると課題が見えてきます。行事のやり方などを変えることは、職員たちにとって自身にもなったようです。日常業務いついても、業務の完成イメージから必要な時間を逆算して取り組むなど業務時間内でやる方法を考え、チャレンジしてみると、手ごたえを感じるようなのです。これが、当園の「働き方改革」なのかもしれません。

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クリニック・医療機関に多い「固定残業代」支給について

Q、事務処理時間の簡便化のために、特定職員の残業代を定額支給にしていますが、職員から実際の残業にみあった金額が支給されているのか疑問の声が上がっています。医師の給与についても残業代を含めた年俸制で支給していますが、現状に何か問題があるでしょうか

A、

残業代の定額支給は法令違反を招きやすいだけでなく、長時間労働の温床にもなりやすいものです。医師の年俸制の問題も、労働時間の管理方法とともに見直すべき課題の一つです。

サービス残業が発生してしまう要因の一つに、「固定残業代」の問題があります。例えば、月給30万円、40時間分の残業代を含む、というように、割増残業を毎月定額手当として支給するもので、労働基準法上認められた制度です。

固定残業代は本来、事務処理の簡便化のために認められた制度です。残業時間がゼロの人にも40時間分まるまる支給されるため、仕事のできる人と、できない人の不公平感をなくす意味もありました。しかし、定額40時間分を超えた労働時間分は、割増分を支払うことになるため、定額支給にしたところで労働時間を把握する必要があり、それほどのメリットのある制度ではありません。結果的に50時間残業しても40時間の定額分しか支給されないなどサービス残業の温床になっています。

事務スタッフの少ない医療機関でも導入しているケースがありますが、「ダラダラ残業を招く」といった弊害を招くこともあります。

 例えばある整形外科病院では、理学療法士に対して、残業代を30時間の定額制で支給していました。ところが、残業をした時間分だけ支給額が増える本来のやり方ではないので、

残業時間に関する意識が薄れ、中には「どうせ残業代がでないから」と間違った認識でダラダラと居残る職員が増えてしまいました。そのためこの病院では固定残業代を廃止して、タイムカードと時間外勤務申請を併用して厳格に労働時間を管理する方法に改めました。結果的に、固定残業を廃止したことで、残業時間は15時間ほどに半減したといいます。

 残業代の定額支給の問題は、高額の年俸制で支給される医師の給与でもたびたび問題視されます。最近、医師の年俸に残業代が含まれているかが争われた裁判では、最高裁は「含まれていない」と判示したケースもあります(H29年7月7日)「残業代と基本給を区別できない場合には残業代が支払われたとはいえない」として無効と判断されました。

 この最高裁判決は、残業代の区分が不明確な給与の支払い方法は例外なく認められないとの立場を鮮明にし、労働基準法の立場を遵守するよう管理者に求めたもので、医師の労務管理にも少なからず影響を与えそうです。

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保育現場の「ヒヤリ・ハット事例集」内閣府

ヒヤリ・ハット事例集
 

    政府は、教育・保育施設における送迎バス園児置き去りなどの事故を受け、命の危険につながりかねない事例100件を取りまとめた「ヒヤリ・ハット事例集」を公表した。おもに子供の所在や行動を把握できなくなった事例を中心に掲載している。

     「ヒヤリ・ハット事例集」は、2022年度「子ども・子育て支援調査研究事業」の国庫補助を受け、日本経済研究所が作成し2023年3月付で公開した。事例集の作成にあたっては、有識者や教育・保育団体、先行自治体を構成員とする「意見交換の場」を開催し、各団体の協力のもと収集。場面ごとの傾向や共通の注意事項について分析し、試行的に重大さのレベルをリスクに応じてレベル0~3の4段階に分類している。

    ヒヤリ・ハット事例は、「送迎バス」7件、「園外保育」25件、「園内(室外)保育」29件、「園内(室内)保育」39件の4場面100件。リスクレベルは、間違ったことが実施されたが子供には変化がなかった場合(実害なし)の「レベル1」が9割を占めている。

     最多は、園内(室内)保育での「抜け出し」19件。ついで園外保育での「見失い・行方不明」10件、園内(室外)保育での「抜け出し」10件、「置き去り」9件。「抜け出し」の要因は、職員の思い込みや確認不足のほか、子供の行動把握ができていなかったことなどが多くみられた。

     政府は、同事例集を各教育・保育施設が職員に対し園内で事故防止対策の研修を行う際に活用したり、行政などがヒヤリ・ハット事例集を作成する際の参考資料としての活用を想定。事故予防に役立ててもらいたいとしている。

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    Q, 何をどうすれば、良い評価が得られるのかが、わからないので、評価自体が評価のための評価になり、マンネリになっている

    A、「何をどうすれば、いい評価が得られるのか」。被評価者からすれば当然知りたい内容ですし、それが法人の求めている職員像につながることになるわけです。ところが、評価者側の都合で、もしくは評価者側の裁量の幅をできるだけ大きくできることを目的に、評価項目を抽象的な表現にしたり、評価点のつけ方などがブラックボックスにしているケースがあります。この場合、「求められる職員像」が明確にはならないので、目標自体に具体性が欠けることになります。

    弊社が推奨する職能評価や行動評価は、事前に評価される内容が具体的に分かっているだけではなく、点数のつけ方もオープンにしているので、透明性が担保されるだけでなく、各職員においては自己成長の実感が可能になります。評価制度が本当の意味で職員を育てるための制度にするには、次に述べる視点がとても大切になります。

    • 組織全体のレベルアップを図ることを目的とする。

    評価によって優秀な職員を発見することも大切ですが、それよりも先に行わなければならないことは、普通の職員の能力を高めることによって組織全体のサービスの質を上げることなのです。一人の優秀な職員のヤル気を高めるよりも、多くを占める普通の職員のヤル気を高めることの方が大切であることを理解してください。

    • 部署別、職種別、そして等級別に「期待される職員の努力」を具体的に明記する。
    • はじめから「どんな努力をすれば良い評価(SまたはA評価)になるか」を明示しておく。この内容が「期待される職員像」となり、全ての職員に、期の初めから「こんな努力をしてほしい」と明示する。

    評価は学校で行われるような試験や通信簿ではありません。学校の教育では、教科書に基づいて教えていき、期末または年度末に試験をして結果だけを測定し、評価すればいいのですが、職場ではそうではなく、どんな問題を出すのか(つまりどんな行動を期待しているのか)を初めに明確にしておいて、出来るだけ多くの職員が優秀な成績、つまり5段階評価ならS評価やA評価を取ってもらうようにすることが必要なのです。

    その場合、必ず意見として聞こえてくるのが、「良い評価が増えれば、人件費が増加してしまうのでは?」という懸念です。もちろん、評価結果を反映させる処遇の財源(例えば、処遇改善加算)は確保しておきながら、その財源の限度内で分配を行う管理手法は必要になってきます。

     

    医療機関『社会保険における 106 万円・130 万円の壁とは』Q&A

    Q、これまで配偶者の扶養の範囲内で働きたいという理由から、年収を 103 万円以内で抑える職員や、130 万円未満で抑える職員がいました。今回、とあるパート職員から「年収を 106 万円未満で抑えたい」という申し出がありました。この「106万円」とは、どのような基準なのでしょうか。

    A, いわゆる「106 万円の壁」とは、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の特定適用事業所において、社会保険の加入基準の 1 つとされているものです。特定適用事業所に該当するか否かは、病院・医院の正職員数※によって異なり、申し出のあったパート職員が、本当に年収 106 万円未満に抑える必要があるかは、状況に応じた判断が必要になります。

    解説

    1.パート職員が社会保険に加入する基準パート職員が社会保険に加入する基準は、正職員数※が100 人以下の病院・医院と 101人以上の病院・医院(特定適用事業所)で違いがあります。具体的には以下のとおりです。
    <特定適用事業所以外の事業所>
    正職員の 1 週間の所定労働時間および 1 ヶ月の所定労働日数が 4 分の 3 以上のパート職員が加入。
    <特定適用事業所>
    以下の 3 つの基準をすべて満たしたパート職員が加入。
    ① 1 週間の所定労働時間が 20 時間以上である
    ② 賃金の月額が 8.8 万円以上である
    ③ 学生でない


    パート職員がいう「年収 106 万円未満」とは、特定適用事業所の基準の②を年収に換算した額(8.8 万円×12 ヶ月≒106 万円)を指していると思われます。なお、収入の判断は②のとおり賃金の月額で行うため、年収 106 万円はあくまでも目安の額に過ぎません。

    2.106 万円の壁と 130 万円の壁の関係
    社会保険には 106 万円の壁と 130 万円の壁があるといわれますが、106 万円の壁はすでにみたように、特定適用事業所において社会保険に加入すべき基準の 1 つです。社会保険に加入することで、勤務する病院・医院で保険料を納めることとなります。一方の 130 万円の壁とは、年収が 130 万円以上になることで、配偶者や家族の健康保険
    の被扶養者や、国民年金の第 3 号被保険者から外れることを指します。被扶養者や第 3 号被保険者から外れた場合には、パート職員自身で、国民健康保険や国民年金に加入し、保険料を納める必要が出てきます。


    3.変更となる特定適用事業所の範囲
    特定適用事業所の範囲は、2024 年 10 月から、正職員数※が 51 人以上の病院・医院まで拡大されます。また、国としては今後、最低賃金を引き上げることにより、これらの壁を意識せずに働けるような環境づくりを進める予定とされています。手取り収入を確保したいパート職員の関心が高い内容のため、その仕組みを理解しておくとよいでしょう。

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