コラム

厚労省、障害福祉報酬改定のQ&A第2弾公表

厚生労働省は5日、新年度の障害福祉サービス報酬改定の疑問に答えるQ&Aの第2弾を公表した。

今回は25件の問答を掲載。このうち17件は、強度行動障害を有する利用者への支援に関係する内容で、「重度障害者支援加算」や「集中的支援加算」の要件などを解説している。


厚労省は加えて、重度訪問介護、行動援護、生活介護、就労継続支援A型・B型などのサービスに言及。このうち重度訪問介護では、熟練職員による同行支援の対象範囲、入院時支援連携加算の算定プロセスなどを取り上げた。


また就労継続支援B型では、平均工賃月額の算定方法や目標工賃達成加算の要件について、国としての解釈をそれぞれ明らかにした。

介護の国際規格、25年にも創設 日本基準の反映めざす 食事提供など

世界169カ国で構成する国際標準化機構(ISO)は2025年にも介護サービスの質や安全性に関する基準をつくる。経済産業省など政府は高齢者向けの食事提供や事業者の経営情報公開といった日本基準の反映をめざす。

 国際規格に日本の提案が採用されると、国内で介護サービスを展開する事業者の海外進出がしやすくなる。

 規格づくりの議論に参加する経産省設置の審議会、日本産業標準調査会(JISC)によると日本から多数の要求事項を出している。高齢者が食べられる量や嚥下(えんげ)機能を考慮した食事の提供、栄養士が求める栄養を摂取できる献立の作成といった項目がある。

 介護サービスを提供する事業者の財務情報など経営状況を判断できる情報の公開も盛り込む想定だ。国内では厚生労働省が4月に、小規模を除く事業者を対象に財務諸表の公表を省令改正で義務付けた。

 介護サービスの国際規格は英国やスウェーデンが提唱し、25年中の発行を目指して議論が進む。先進国でも高齢化の進展が早かった日本は2000年に介護保険制度を創設し、知見の蓄積がある。高齢者の身体機能の維持や改善につなげる科学的介護の考え方など日本のノウハウを国際基準に反映する。(日本経済新聞 朝刊 12024/4/8)

Q、何をどうすれば、良い評価が得られるのかが、わからないので、評価自体が評価のための評価になり、マンネリになっている

A、「何をどうすれば、いい評価が得られるのか」。被評価者からすれば当然知りたい内容ですし、それが法人の求めている職員像につながることになるわけです。ところが、評価者側の都合で、もしくは評価者側の裁量の幅をできるだけ大きくできることを目的に、評価項目を抽象的な表現にしたり、評価点のつけ方などがブラックボックスにしているケースがあります。この場合、「求められる職員像」が明確にはならないので、目標自体に具体性が欠けることになります。

弊社が推奨する職能評価や行動評価は、事前に評価される内容が具体的に分かっているだけではなく、点数のつけ方もオープンにしているので、透明性が担保されるだけでなく、各職員においては自己成長の実感が可能になります。評価制度が本当の意味で職員を育てるための制度にするには、次に述べる視点がとても大切になります。

  • 組織全体のレベルアップを図ることを目的とする。

評価によって優秀な職員を発見することも大切ですが、それよりも先に行わなければならないことは、普通の職員の能力を高めることによって組織全体のサービスの質を上げることなのです。一人の優秀な職員のヤル気を高めるよりも、多くを占める普通の職員のヤル気を高めることの方が大切であることを理解してください。

  • 部署別、職種別、そして等級別に「期待される職員の努力」を具体的に明記する。
  • はじめから「どんな努力をすれば良い評価(SまたはA評価)になるか」を明示しておく。この内容が「期待される職員像」となり、全ての職員に、期の初めから「こんな努力をしてほしい」と明示する。

評価は学校で行われるような試験や通信簿ではありません。学校の教育では、教科書に基づいて教えていき、期末または年度末に試験をして結果だけを測定し、評価すればいいのですが、職場ではそうではなく、どんな問題を出すのか(つまりどんな行動を期待しているのか)を初めに明確にしておいて、出来るだけ多くの職員が優秀な成績、つまり5段階評価ならS評価やA評価を取ってもらうようにすることが必要なのです。

その場合、必ず意見として聞こえてくるのが、「良い評価が増えれば、人件費が増加してしまうのでは?」という懸念です。もちろん、評価結果を反映させる処遇の財源(例えば、処遇改善加算)は確保しておきながら、その財源の限度内で分配を行う管理手法は必要になってきます。

「保育園」法人理念から求める職員像を可視化する

私は、法人が園を経営していく上で最も大切な価値観表しているものが、法人理念であると捉えています。多くの園では法人理念を、HP、入園のしおり、パンフレットなどの印刷物をはじめ様々な方法で保護者や職員に周知しています。

ただ、周知はしているものの、どこまで「浸透」しているかというと、なかなか難しいところです。ある園では、職員に理念を改めて尋ねたところ、ほとんどの職員が応えられなかったということをお聞きしています。「浸透」している状態とは、職員が理念の意味を理解し

しそれを日々の実践に活かせる状況を言います。そのような状態にもっていくために経営は、経営理念の周知に努力するだけでなく、それを行動に移せる職員をどれだけ育てることができるのかを日々の活動のかなで考えていく必要があります。

 

求める職員像を的確な言葉で表現する

 

保育現場では職員一人一人の自律的な判断、行動が求められます。しかし保育者不足から中途採用の職員やぱーと職員の増加により、法人理念の背景や創立者の思いが継承できていなかったり、これまでの暗黙の前提が成立しなくなっている園もあるでしょう。法人の、園の、保育実践において、拠り所となるものが必要になるのも自然な流れと言えるかもしれません。そこで、私は法人理念を具体的に実現できる「人財」を「求める職員像」として可視化することをご提案しています。法人理念に基づき、どのように行動してほしいのか、どのような人となりであってほしいのかを整理し、的確に表現する言葉で「可視化」し、職員に示すことが重要です。そのための方法はいろいろあると思いますが、当社では、法人理念を

いくつかのキーワードに凝縮し、各キーワードの意味とそれを実現できる行動を職員の発想で具体的にしていきます。例えば、

キーワード:「思いやり」⇒出来ることに手を出すのではなく、見守って、助けが必要な時は、思いやりの気持ちをもち笑顔で、声をかけて手伝っている。

キーワード:「報告・連絡・相談」⇒何を相談したいのか整理し、自分なりの考え方をもって、先輩や同僚に積極的に相談し、アドバイスは素直に受け入れている。

 

求める職員像が育成指針として活用し、また人事評価に組み入れ定期的に振り返る機会をつくりました

 

法人理念から「求める職員像」を可視化し、周知と浸透を図っている園長先生にお伺いしました。

 先日の職員会議で、園児への声掛けやかかわり方が議題に上がったのですが、中途採用の新人職員の一人から「求める職員像」を根拠にその関わり方の提案が出ました。参加していた職員からは賛同と納得を得ただけでなく、この発言は刺激になったようです。

また、年2回の評価の中に、その実践度合いに関する評価項目を入れて、定期的自己を振返る機会を持っています。いい評価がもらえればモチベーションにもつながっているようです。また上司・部下の間で、現状と今後について話し合う良いコミュニケーションの機会にもなっています。

 園としては、引き続き「求める職員像」に基づく職員の働きぶりを承認し、育成に繋げていければと考えています。

「パワハラ」と「指導教育」の境目

Q 上司Aが部下Bに対し、Bが作成した文書の誤字脱字が多くミスが多いとして、業務上の注意指導をしたが、それでも改まらなかったので、再度、前回よりきつく注意したところ、Bは「パワハラです」と言って注意指導を受け入れない、注意指導はどのような場合にパワハラになりますか?

A 

パワハラに関し実際に何をすればパワハラになるのか、十分に理解できている方は以外と少ないのではないでしょうか。そのため本来、部下を指導監督する上司が、これはパワハラにあたるのか、などと判断に迷ってしまうこともあると思います。さらに本設問のようにちょっと厳しく注意すると部下から「パワハラだ」などと言われると上司は注意する出来ないのではないかと思ってしまうケースも散見されます。そこで、まずはパワハラに関する基本的な考え方について検討したいと思います。

パワハラにつては、法律上の定義があるわけではありませんが、厚生労働省は「職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働くものに対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう」と定義しています。

つまり注意指導そのものがパワハラにあたるものではなく、注意指導の程度や態様が度を越している場合にはパワハラにあたる可能性があるということになります。裁判上も、注意指導の目的は正当なものであったとしても、感情的になって大きな声を出したり、部下の人間性を否定するかのような表現を用いて叱責した点などは「社会通念上、許容される範囲を超える」としています。

御質問のケースでは、上司は部下の誤字脱字が多いことを、業務を対象にして注意指導を行っていると言えます。しかしながら部下は注意されたにも関わらず改善されないだけでなく、反抗的な態度をとってきたとのことですから、その分厳しく注意するのは当然と言えます。もちろん、先に述べた人格否定を行う、大声で怒鳴るといった注意指導は行き過ぎですが、そうでない限り、上司の注意指導はパワハラとはいえないでしょう。注意指導を行うときには、くれぐれも冷静に行うことが大切です。

 

 

「重大な事故おわび」 男児の給食後重体で、園側が再発防止策

生後8カ月の男児が給食後に重体になった新居浜上部のぞみ保育園(愛媛県新居浜市中村2丁目)は5日、同園で会見を開いた。検証委員会が3月25日に報告書をまとめたことを受けた対応。同園を運営する社会福祉法人新居浜社会福祉事業協会の石井孝允理事長は「重大事故を起こし、ご家族に大変な負担をおかけし、あらためておわび申し上げます」などと述べ、報告書で示された提言や課題に早急に取り組むとした。

 会見冒頭で石井理事長らが謝罪。報告書に対応した「離乳食や給食に関して国のガイドラインとコミュニケーションの徹底」や「安全管理体制の再構築」、「保護者との連携強化」など五つの再発防止策を示した。

 事故の責任を取って石井理事長は来年6月に辞職。事故当時の園長の降格や主任保育士2人の減給など、計8人の処分を明らかにした。

 報告書は、同園が男児に刻んだ生のリンゴを食べさせ、加熱するといった国のガイドラインに沿っていなかったと指摘。この点について、「現場の知識が足りなかった」と説明。119番通報の際に指示があった心臓マッサージをしなかったことに関しては「ぐったりした男児を見て現場はパニックになり、指示の声が耳に入らなかった」とした。

 検証委は離乳食の提供方法や誤嚥(ごえん)リスクの認識不足など複数の問題点が重なったと結論づけ、保育現場と行政側に再発防止のため計10点の提言をしている。(4月6日朝日新聞デジタル版)

【介護報酬改定】感染対策や虐待防止措置の義務化、担当者は兼務OK 厚労省が解釈 他事業所も可

新年度の介護報酬改定では、事業所・施設が運営基準で必ず実施すべきと求められる取り組みが増える。

例えば感染症への対策や虐待防止の措置。昨年度までの経過措置が終わり、委員会の開催や指針の整備、担当者の配置などの義務化が完全適用される。基本的に全てのサービスが対象だ。


こうした取り組みの担当者について、厚生労働省は昨年度末に公表した解釈通知で配置の考え方を明らかにした。

 


例えば感染対策や虐待防止、褥瘡予防、事故防止、身体拘束の適正化など複数の担当者を兼務できると説明。既存の「専任」の記載をなくし、「同じ事業所・施設内での複数担当の兼務、他の事業所・施設との担当の兼務について、各担当者としての職務に支障がなければ差し支えない」と追記した。

あわせて、「日常的に兼務先の事業所・施設の業務に従事しており、利用者や現場の状況を適切に把握しているなど、各担当者としての職務を遂行するうえで支障がないと考えられる人を選任すること」と要請。感染対策や褥瘡予防などの担当者について、「看護師が望ましい」との認識も示した。


このほか、各種の委員会はオンライン開催が可能。関連する他の委員会と一体的に開く運用も認められている。(介護ニュースより)

厚労省、障害福祉報酬改定の解釈通知やQ&Aを発出 見直しの留意点など提示

厚生労働省は3月29日、新年度の障害福祉サービス報酬改定の解釈通知Q&Aなどを公表した。

各サービスの運営基準や報酬の加算、その算定要件などの見直しについて、具体的な考え方を明らかにした。各種の申請書類などの様式もあわせて公表した。


今回の改定で一本化する新たな処遇改善加算については、既に3月26日に通知Q&Aを発出していた。29日には各サービスの施策の留意事項、解釈などを明示した。

厚労省は公式サイトに、新年度の障害福祉サービス報酬改定のポイントや省令、告示、解釈通知、Q&A、申請書類の様式などをまとめたページを設け、現場の関係者らに広く周知している。(介護ニュース)

【介護報酬改定】新・処遇改善加算、Q&A第2弾公表 厚労省通知 算定ルールを詳しく解説

新年度の介護報酬改定で一本化する新たな処遇改善加算について、厚生労働省は4日、運用の解釈などを明らかにするQ&Aの第2版を公表した

介護保険最新情報のVol.1247で広く周知している。


3月15日に発出した第1版に続き、今回も多くの問答を掲載。賃上げの方法、対象者の範囲、キャリアパス要件、職場環境等要件などの規定を取り上げ、その具体的な考え方を解説している。通知全体のボリュームは第2版の方が多い。


例えば賃上げの方法。「賃金改善の基準点はいつの時点になるか」「時給・日給の引き上げは基本給の引き上げに当たるか」「決まって毎月支払われる手当とはどんなものか」などの質問が紹介されている。

また、賃上げの対象者については、「派遣労働者も対象となるか」「一部の介護職員に賃上げを集中させることは可能か」といった質問への回答が示されている。

(介護ニュースより)

高齢者「通いの場」参加率、大分県が10年連続日本一 行政後押し22年度15.2

「通いの場」で仲間と体操をする高齢者=杵築市山香町山浦
「通いの場」で仲間と体操をする高齢者=杵築市山香町山浦

 

  • 体力測定をする高齢者

 介護予防に効果のある体操やおしゃべりを、公民館などに集まって楽しむ「通いの場」に月1回以上参加する県内の高齢者の割合が、10年連続で日本一になった。今月公表された2022年度の参加率は15・2%で、前年度から0・5ポイント上昇した。県は「行政の支援と住民の協力の成果。より多くの人を取り込める魅力のある場を提案していきたい」と話している。
 厚生労働省が13年度から調査を始め、大分県は当初からトップを守っている。県高齢者福祉課によると、高齢者の筋力とバランス能力を高められるよう開発した「めじろん元気アップ体操」の普及や、優秀団体への表彰など、通いの場を増やす取り組みを12年度から進めている。
 各市町村も支援に力を入れる。週1回体操をする集まりを推奨するケースが多く、指導者の派遣やリーダー養成で後押ししている。
 杵築市の取り組みをサポートする大分大福祉健康科学部の田中健一朗助教(42)=地域理学療法学=は「高齢者の活動量を増やす導入としては週1回の体操が最適。地域に出るきっかけにもなる」と説明する。
 22年度調査では、性別の分かる参加者のうち約8割が女性、約2割が男性だった。県高齢者福祉課の渡辺康弘課長(56)は「男性が参加しやすいよう、eスポーツなどを取り入れるモデル事業を考えている。健康寿命延伸のため支援を続ける」と述べた。

<メモ>
 厚生労働省のまとめによると、「通いの場」の参加率は2022年度、全国平均で6・2%(0・7ポイント上昇)。都道府県別では2位が島根県で12・3%、3位は福岡県で10・6%だった。(大分県ニュースより)

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