介護経営情報

「笑顔」が絶えないデイーサービス

みなさん、こんにちは!

今日は、おなじみの雑誌『致知』

に紹介されました通所介護事業所

の記事を皆様にもご紹介させて

いただきます。

千葉県に笑いの絶えない宅老所があります。

石井英寿さんが運営する
「いしいさん家」です。

厳しい介護を笑顔に変えてしまう。

キーワードは、

◆ ありのまま、その人らしく ◆ です。

石井 英寿(オールフォアワン社長)

※『致知』2016年5月号【最新号】
───────────────────


──それにしても、「いしいさん家」の
  お年寄りはとても楽しそうですね。


外部から来られた方は皆さん、
そう感じられるようですね。

子供が身近にいて空気が違う
ということもあるでしょうが、
なぜなのかは僕自身も分かりません。

ただ、僕が大事にしているのは
「にもかかわらず笑う」
ということなんです。


──「にもかかわらず笑う」ですか。


はい。認知症のお年寄りのいる家族は、
それはそれは大変なんですよ。

その家族と一緒に老いや死を考えて
寄り添うというのが
僕たちのスタンスです。
 
介護というと一般に
暗いイメージがつきまといます。
だけど、本当にそうなのかな、と。

初産のママによく


「赤ちゃんはゼロ歳、
 ママ年齢もゼロ歳」


と言うことがありますが、
介護もそれと同じだと思うんです。

誰でも初めての時は
どうしていいか分からない。
それが当たり前です。
 
認知症や障がいを受け入れるには
五つの心理段階というものがあって、
最初は戸惑うことばかりで
「もう!」
と投げやりになることもある。

でも、ある段階から


「治るわけではないし、
 イライラしても仕方がない」


「ありのままでいいんだ」


と介護者の気持ちに転換が
起きてくるんです。

そうなった時に、
靴下に手を入れたりする行為も
会話のキャッチボールが
できないことも、
すべて笑いに変えていこう
という心の余裕が
生まれるわけですね。

──「にもかかわらず笑う」という
ことは、どのような厳しい状況でも
楽しく乗り越えるということですか。

そういうことです。厳しい現実に
直面した時こそ、経験者である
僕たちの出番です。みなさんを
笑顔にするためにも、まず僕自身が
ニコニコを心がげています。
するとそこに、いろいろなアイディアも
生まれてくるのです。

いかがでしょう?

ここに笑顔の絶えないデーサービス
事業の実現があったわけです。

この続きは、また次のブログで、
具体的なエピソードをご紹介
させて頂きたいとおもいます。

それでは。

全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議のポイント

2016年3月7日、全国の自治体の担当者が一堂に集い、

厚労省より次年度の方針が伝達される

「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議

(通称担当課長会議)」が開催されました。

総務課・介護保険計画課・振興課等、様々な課から

様々な情報が発信された本会議、マスコミ報道では

「事前予告なく実地指導が可能に」等の情報も

上げられていますが、我々が注目したのは、

社会・援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室が

発信した「人材確保」に関する新たな情報。

「介護離職ゼロ」に向けた取組として、様々な

具体策が次年度以降展開されるようです。

今回のブログでは、担当課長会議で

示された人材確保策について確認すると共に、

読者の皆様に具体的な活用イメージを持ってい

ただきたく、情報をお伝えしてまいります。

3月7日の会議において、人材確保に関して

提示された代表的なポイントは下記の通りです(抜粋)。

【テーマ1】人材確保策の推進
1)再就職準備金の準備
2)修学貸付金の充実
3)中高年齢者の業界受入促進
【テーマ2】離職防止・定着促進
4)雇用管理改善に取り組む事業者のコンテスト・表彰の実施
5)介護人材の育成・定着に取り組む介護事業者の認証・評価制度
6)介護施設・事業所内保育施設の整備・開設・運営の一体的な支援
7)子育て支援のための代替職員のマッチング
8)介護職員に対する育児支援(ベビーシッター派遣等)
9)働きながら介護福祉士取得を目指す介護人材への実務者研修受講支援
10)職場定着支援助成金(介護労働者雇用管理制度助成(最大200万)


●「過去働いていた職場を辞めた理由(介護福祉士アンケート)」において、

「結婚・出産・育児」がトップの理由を占めた(31.7%)こと

を背景に、それらをサポートする施策が複数出てきています。

特に「離職防止・定着促進」の中身について、下記の通り

概要を記載しておきますので、ご確認下さい。

●6)介護施設・事業所内保育施設の整備・開設・運営の一体的な支援
・施設整備分については、
-整備に要する経費として1、130千円/施設を支援(案)
 -開設に関する経費として3,100千円/施設を支援(遊具、玩具等の初度経費)(案)
・人材確保分としては、
 -運営に要する経費を都道府県判断のもと支援

●7)子育て支援のための代替職員のマッチング
・子育てをしながら働き続けるためには育児休業、育児のための短時間勤務制度等を活用する必要があるが、その際、当該職員のマンパワーの低下をカバーする、あるいは、夜勤をしない、朝夕の送り迎えのためのフレックスタイム等の活用に伴うシフトの穴埋め要員の確保が必要。
・このため、地域に介護分野で短期間・短時間で勤務することが可能な人材のステーション(=介護職員子育て応援人材ステーション)をつくり、子育てをしながら働き続けようとする介護職員の代替要員を介護施設・事業所等のニーズに応じてマッチングを行う。

●8)介護職員に対する育児支援(ベビーシッター派遣等)
・介護従事者は残業や夜勤等が多く、共働きや子育てとの両立に苦慮していることが理由で退職する事例が
多い実態を踏まえ、ベビーシッターをはじめとする児童の預かりサービスの利用を促進して負担軽減を図ることにより、仕事と子育ての両立支援による離職防止、就労の継続、待遇改善等を推進する。
・介護事業所(特別養護老人ホーム、訪問介護事業所、認知症高齢者グループホーム、小規模多機能型居宅介護事業所等)に勤務する子育て中の介護職員が、ベビーシッターの派遣などの育児支援サービスを利用する場合に、当該事業所がその費用の一部を負担する際の補助を行う。

●9)働きながら介護福祉士取得を目指す介護人材への実務者研修受講支援
・介護現場で働く介護人材のキャリアアップを推進するため、平成28年度より介護福祉士国家試験の受験要件となる実務者研修に係る返還免除付き学費貸付を実施(上限20万円。2年間介護職員として継続従事すれば返済免除)
・実務者研修受講時の代替職員の雇い上げ経費についてその全部又は一部を補助(地域医療介護総合確保基金)。

●10)職場定着支援助成金
(介護労働者雇用管理制度助成(最大200万))


・賃金制度を導入(賃金テーブルの設定等)した場合、50万円を助成。
・計画期間終了から1年経過後の離職率低下に係る目標を達成できた場合、
上記助成に加え、60万円を助成。また、計画期間終了3年経過後に離職率
が上昇しなかった場合、さらに90万円を助成。


今後、地域内で益々獲得競争が激化する可能性が高い「人材確保」。上記施策はその中でも重要な「ワークライフバランス(=働きやすさ)」に大きな影響を及ぼす内容です。経営者・幹部の皆様は職員視点に立ち、これら施策の有効活用を前向きに検討しながら、「働きやすい職場」づくりを是非、実行していただきたく思います。他方、人が組織に定着していく理由は、「働きやすさ」だけでは決してない、という視点も重要です。「働きやすさ」と共に、否、場合によってはそれ以上に重要になってくるかもしれないものが「働き甲斐」です。「働きやすさ」と「働き甲斐」の2つをキーワードに、自社の人材戦略を点検してみることを是非、おススメしたいと思います










































セミナー開催報告


外岡弁護士


林 社労士

 みなさん、こんにちは!!


先週の金曜日は介護特化弁護士で有名な外岡先生と

弊社でジョイントセミナーを開催いたしました。

テーマは外岡先生から改正介護福祉法について、

私の方からは、介護職員の採用、育成、定着について

お伝えいたしました。


今回のセミナーは、関西や東北等 遠方から

ご出席いただいた方も多く、当テーマの関心度の

高さが伺われました。


 特に社会福祉法の改正対応については、新年度から

早速体制整備に動かなければならない事項が多く、

その意味で、かなり実務的な内容にてお伝えいたしました。

 また 5月以降からは、数社の社会福祉法人限定にて、

改正法対応と人材確保という重要テーマに関し、

ゼミナール形式で行う企画をご用意する予定です。

この企画には新年度からの助成金の活用も視野に

入れているので、ご希望者には、より活用しやすい

企画になるものと自負しています。

当企画の詳細に関して、改めまして、このブログ等で

ご案内させて頂きますのでお楽しみに!!









鳥取県社会福祉協議会講演会

 みなさん、こんにちは!

先週の週末は、鳥取県の社会福祉協議会

のお招きで講演会をさせていただきました。


演題は「魅力ある職場作り」と題して

職員の採用、育成、定着そして「人を

育てるキャリアパス」について

お伝えさせていただきました。

 今回も、可能な限り、実際に行われている

事例を解説し、そこに隠されている法人の

考え方、理念、想い等をお伝えいたしました。

お集まり頂きました方々は、県内の

事業所の経営者の方々で、みなさんとても

熱心にお聞きいただき、またご質問のほうも

活発にいただきました。

今回の内容が、お集まり頂きました

事業所の方々に、一つでのもお役に

立てることを願っております。

また、今回の企画を推進いただきました

鳥取県社会福祉協議会の福祉人材部の

方々には大変お世話になりました。


本当にありがとうございました。

(新しい補助金情報)社福における経営労務管理改善支援事業

みなさん、こんにちは!

平成28年度の予算案が、ほぼまとまってきました。

今月中には国会を通過する見通しです。


また、先に実施された全国介護保険課長会議にて

平成28年度の介護行政に関わる決定事項が発表されました。

上記の情報の中で、新年度の介護行政に関わる助成金情報

も合わせて発表されました。

おそらく、この内容で国会を通過し、予算が成立する見通しです。

今日は、その中の一つで、特に社会福祉法人様に注目されている

補助金事業をご紹介いたします。



「社会福祉法人における経営労務管理改善事業(新規)
 予算 20,7億


【補助金概要】

介護や保育等のサービスを安定的かつ継続的に提供するため、介護や保育事業等を行う社会福祉 法人が、経営労務管理について、経営労務管理の専門家による確認・相談支援等を受けることに対 して支援を行うもの
1.実施主体 社会福祉法人

2.間接補助事業者 都道府県(社会福祉法人の主たる事務所が所在する都道府県が補助を行う)

3.補助基準 定額補助(3/4相当)

【支援内容】
○経営労務管理に関する相談支援の内容

・介護職員等の業務の総合的な見直し(業務の分類により介護職員の専門性に応じた業務分担を行う)
・労務管理に係る状況の確認(賃金テーブルの設定等の状況確認)
・ガバナンス体制(理事会・評議員会・監事等)、各種規程
・業務手順の整備等の状況の確認 ・決算・財務報告に関する規程の整備等の状況の確認

○経営労務管理の専門家 ・各分野の専門家(公認会計士・税理士・弁護士・中小企業診断士・社会保険労務士等)、介護や保育事業等の経営労務の有識者



今後、具体的な詳細が明らかになってくるものと思います。

そのタイミングで皆様には情報展開させていただきたいと思います。

まずは情報のご提供まで。

第5回キャリア段位制度のあり方検討会(速報)

みなさん、こんにちは!

今日は、厚生労働省で開催された

キャリア段位制度のあり方検討会を

傍聴させていただきました。

今回は第5回目となり、最終回となります。

本日の結論(方向性)が、今後の介護人材対策に

つながってゆくものと思われますので、この

ブログを読んでいただいている皆様にいち早く

お伝えいたします。

以下、会議資料より抜粋した内容です。

●昨年から、管轄が内閣府から厚生労働省に

移り、キャリア段位の取り組みは徐々に拡大

されています。平成28年2月現在、アセッサーは

約12000名で、レベル認定者も約1200名となっており

月ごとの内定数も増加傾向にある。

また、取り組み事業者も介護老人福祉施設、

介護老人保健施設など施設系から訪問介護、

通所介護も増え、全体的な広がりを見せて

いる。

●その効果についても、介護職員の能力向上、特に

技術面のスキルアップの内容と道筋を「見える化」

し、客観的な基準として体系化したことに大きな意義

があり、事業所からも概ね、高評価をうけている。

但し 指摘された今後の課題は

●内部評価やレベル認定にかかる事務負担が大きく
時間を要する。

●外部評価の位置づけについて関係者の共通認識が
 確立されていない。

●介護福祉士、認定介護福祉士との関係について
 わかりやすい整理が必要である  等

それに対する、今後の対応の方向性としては、

●介護事業所・施設の負担軽減とレベル認定事務の

 効率化を図る観点から、これまでの事業の実績を

 踏まえ、評価項目ごとに確認方法のメリハリを

 つけることや、評価項目自体の見直しなどによる

 効率化・簡易化を進めることが必要である。

また

●レベル認定は、今後も当面の間、従来通り介護事業所

 施設に基本的に求められるサービス水準であるレベル4

 を上限とした仕組みとして進めていくことが適当である。等


以上 本日、議論された論点の中から重要な部分を抜粋しました。



●会議の結論としては・・・

これからもキャリア段位は既存にある介護職員の

教育ツールとして最も有効であるという認識のもとに

それをさらに普及させていくために、制度の簡略化を

具体的に進めていくという方向性
で議論は終了しました。


介護事業者の皆様におかれましても、キャリア段位制度

をうまく活用して、法人として独自のキャリアパスを

整備していくことが、現在の介護人材育成にとって

喫緊の課題であることを改めて認識いたしました。



以上 取り急ぎの報告でした。

尚 詳細の内容は、厚生労働省

のHPにてアップされるものと

思います。



共著「日本でいちばん社員のやる気があがる会社」が出版されます

みなさん、こんにちは!

今日、共著であります「日本でいちばん社員のやる気が

あがる会社」
が出版されます。

この本は、2年間かけて、坂本教授と研究室のメンバー

が、取材を続け今回の出版にいたったものです。

今回の著作の副題は「社員と家族が飛び上がって喜ぶ

福利厚生制度100」
と称し、全国で社員のを大切に

する会社、または社員のモチベーションが高い会社

が行っている福利厚生制度を調査しました。

著作では、単に制度の紹介にとどまらず、なぜその

制度が始まったのか、どんな背景があるのか、そして

導入した結果、どのような変化が起こったのか 等

についてかなり具体的に書かれています。

例えば
<子育て>

●オフィスに授乳室を設置
●企業内に保育園の設置
●出産後も働きやすい環境を整備

<メモリアル>
●配偶者の誕生日には特別休暇
●誕生日には全社員から花一輪をプレゼント
●有給休暇100%消化の推奨

<就業条件>」
●何回でも復職が可能
●生涯現役、定年無
●障害者も含めて全社員が正社員雇用

<教育>
●海外留学支援制度で人生の目標を応援
●親孝行月間に作文を書く
●毎年、年齢に応じた「教育補助金」を支給

等など・・・・


そもそも福利厚生制度(ここで言うのは広義の法定外

福利です)というものは、その会社の理念や沿革、

風土によってその内容と必要性は異なります。

この本を読んでいただくことで、その会社がこの福利

公正をなぜ導入したのか、その狙いは? などの

考え方や効果を知っていただくことで

皆様の経営のヒントになるのではないかと思います。

是非、お手に取って読んで頂けたらと思います。

本日(3月7日)から、ちくま新書から全国

一斉に発売されます。



第6回日本でいちばん大切したい会社大賞の発表

みなさん、こんにちは。

先週の3月2日に第6回の「日本でいちばん大切したい会社大賞」

が発表されました。

大賞も回を重ね、今年で6回目になります。今年の受賞の

特徴は、何といっても受賞企業の規模が、社員8人の

企業から1000人以上の大企業までにわたることでしょう。

従来は社員数50人~300人前後の企業の受賞が多かったの

ですが、今回受賞された企業の社員数の範囲は非常に大きく

なりました。

 これは、「よい会社」は企業規模に関係なく存在する

ことを証明することになり、また、企業規模に応じて

目指すべき企業事例が出来たことは、とても良かった

のではないかと個人的には感じています。

また、2点目は今年も昨年に引き続き、介護業界からの

受賞が決まったことです。今回は厚生労働大臣賞

として小田原市の「株式会社エイチ・エス・エー」様が

受賞されました。

人材採用と育成に群を抜く、この会の経営に絶賛の声が

あがることでしょう。

株式会社エイチ・エス・エーの受賞理由を下記

します。

企業名:株式会社エイチ・エス・エー

所在地:神奈川県小田原市     

経営者:代表取締役社長 田中勉

主事業:介護・障がい者就労支援・福祉タクシー等福祉

のトータルサービス  

従業員数:240名(正社員80名、非正規社員160名)

創業・設立:1999年

受賞理由

  1)当社で働きたい人はすべて採用

  2)5年連続増員(61名から80名)

  3)離職率0.4%

  4)経常利益率は安定的に8%前後

  5)障がい者雇用率2.6%

  6)社員一人当たりの所定外労働時間1時間以下

  7)社員一人一人が働き方・学び方を選択

  8)同業者・異業種企業が学ぶ

  9)株式会社組織





社会に貢献し必要とされる企業でありたいとの想いで


組織を運営し、お客様・地域の方々からの評価も高く、

同業者からも頼られる存在になっている。

また、「この会社で働きたいという人であれば誰でも

採用する」という採用方針の下、従業員が生きがい・

働きがいを感じられるよう、働き方を選択できる

システムの導入や仕事と家庭の両立のための残業ゼロ活動、

若年者に対する就業体験機会の提供などに取り組んでいるほか

、近隣をはじめとする一般の方も利用できる事業所内保育施設

の設置を目指しており、積極的に次世代育成推進に取り組んで

いる。


いかがででしょうか?

大賞の授賞式は3月23日市谷の法政大学で行われます。

誰でも無料にてご参加できますので、ご希望の方は

下記を参照しお申し込みをお願いいたします。


http://taisetu-taisyo.jimdo.com/



2016年2月10日より拡充されたキャリアアップ助成金

皆さん、こんにちは。

今日は、助成金情報のご提供です。

ここ最近、大都市圏を中心に人材確保が難しく

なってきています。そのため、安定的な雇用の確保を

狙いとし、契約社員を正社員に転換したり、優秀な

パートタイマーを期間の定めのない無期雇用に転換する

動きが見受けられます。また、国の方でもこのように

有期契約労働者を無期雇用労働者に転換していくことを

支援しており、キャリアアップ助成金という制度を

設けています。

先日、この制度の拡充が行われたことから、この内容に

ついて解説しましょう。


1.キャリアアップ助成金とは

 キャリアアップ助成金とは、有期契約労働者の

キャリアアップ等を促進するための助成金のことで、

6つのコース(正規雇用等転換コース、多様な正社員コース、

人材育成コース、処遇改善コース、健康管理コース、

短時間労働者の週所定労働時間延長コース)から構成されて

います。

今回、正規雇用等転換コース、多様な正社員コース、

人材育成コースの3つで助成金の支給額が拡充されました。

そこで、この中からもっとも活用しやすいと思われる

正規雇用等転換コースの概要をとり上げます。

2.正規雇用等転換コースとは

 正規雇用等転換コースは、有期契約労働者を正社員に

転換したり、無期雇用労働者に転換した場合に、助成金が

支給されるものです。今回の拡充により、例えば

有期契約労働者を正社員に転換した場合、中小企業では

1人当たり60万円が支給されます。これを含めた拡充後の

具体的な支給額は以下のとおりとなります。


(1)有期契約労働者を正社員に転換した場合
     1人当たり60万円(45万円)
(2)有期契約労働者を無期雇用労働者に転換した場合
     1人当たり30万円(22.5万円)
(3) 無期雇用労働者を正社員に転換した場合
     1人当たり30万円(22.5万円)

※1 ( )は中小企業以外の額
※2 上記(1)~(3)を合わせて1年度1事業所当たり


15人まで、(2)を実施する場合は10人まで

 対象となる労働者については、雇用期間が通算して

6ヶ月以上の者であり、正社員として雇用することを

前提として雇い入れていないこと等の条件が必要となります。

なお、(2)の無期雇用に転換する場合は、2013年4月1日以降に

締結された雇用契約の期間が3年未満に限られています。

3.具体的な手続き

 この助成金を活用するにあたっては、まず転換を実施する

1ヶ月前までにキャリアアップ管理者を配置し、

キャリアアップ計画を作成して管轄の労働局長の認定を

受けておく必要があります。その上で、転換制度を

就業規則等に定め、この転換制度に基づいて転換を行う

流れになります。

 助成金の支給申請においては、転換された者を6ヶ月以上

継続して雇用し、転換後6ヶ月分の賃金を支給した場合に

申請できるようになっています。注意点として、この助成金には

解雇要件が設けられており、転換日の前日から起算して


6ヶ月前の日から1年を経過する日までの間に、

雇用保険に加入している従業員を解雇等事業主の都合により

離職させていないことが要件になっています。例えば、2016年4月1日に転換した場合、

2015年10月1日から2016年9月30日までの1年間に

解雇等事業主の都合により離職させている者がいる場合には

支給されません。

 2013年4月に改正労働契約法が施行され、

有期契約労働者に関して雇用期間が通算5年になると

無期転換申込権が発生し、労働者が申込みをすれば

有期雇用を無期雇用に転換することになります。

この無期転換申込権の多くは、2018年4月以降に発生することになります。

そのため、今回の助成金はこの対応を先行して行う企業に

対する後押しとなるでしょう。企業としてはこのような助成金

を活用しながら検討を進めたいものです。

なお、この助成金には細かな要件が設けられていますので、

最寄りの労働局もしくは当事務所までお問い合わせください。

■参考リンク
厚生労働省「キャリアアップ助成金」


http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html



※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております

福祉人材確保・定着支援セミナー@千葉県社協

みなさん、こんにちは!!

昨日は、千葉県社会福祉協議会主催の

福祉・介護人材確保・定着支援セミナー

での講演でした。

演題は「人材定着に向けた取り組みについて」
   ~「人が辞めない事業所」が共通して行っている秘策とは~

千葉県の福祉施設の経営者を始め、人事総務の

ご担当者の方々が、日曜日にも関わらず約100名お集り

頂き開催されました。

 内容的は

  1、「職員採用」に関する新たな視点

  2、人が辞めない「組織風土」を作る

  3、人を育てる「キャリアパス」



も3点をお伝えしました。すべての内容で

可能な限りに、実際の事例をご紹介することで

わかりやすく解説できたのではないかな

と思っています(手前味噌ですが・・・)。

ご出席された皆様の職場で、何か一つでもお役に立てて

頂ければ幸い存じます。

ご出席された方々、最後まで熱心にお聞きいただき

本当ににありがとうございました。

そして主催者頂いた千葉県社会福祉協議会福祉人材センター

の方々、また介護労働安定センター千葉支所の方々には

大変ご尽力いただきました。

誠にありがとうございました。


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