コラム
私は、いつからかは忘れましたが「朝起きたときにベッドを整える」という習慣を毎朝、繰り返しています。基本的のずぼらな人間で、ときどき「面倒だな、今日は放置でいいか」と思うこともありますが、何となく自分の中でルールにしているので、体が動いてしまうもの。なまけ心が出てきそうな時こそ、やってしまえば気分が良いものです。「ひとつ終わった。さて、動き出しましょう」とばかり少しの清々しさで一日を始められるます。そんな些細なことが、一日を作り、自分を作っていくと実感するのです。
不思議なもので、良い習慣が一つ身に着くと、他の動きも変わっていきます。自分が少しばかり、ちゃんとした人、余裕のある人になったような気がして、無意識にそんな行動をとるようになるのです。習慣の力は、ドミノ式に良い結果をもたらしてくれることがあります。一発逆転でなくとも、その時々、明るい方向に進もうとすることで、明るい現実がゆっくり、でも確実に近づいてくるのです。
「習慣にするためのコツ」は次の三つと言われています。
- 今すぐにできるカンタンなことから、ひとつづつやってみる。
- 「気分がいいこと」をしっかりと味わう
- どんなとき、何をきっかけにするかを決める
続けるためには、一度にたくさんやらないことです。そして、「ああ、すっきり」とか「気分がラクになった」とかいい気分をしっかりと味わうことです。
もうひとつ、習慣化のために大事なのは、いつ、どこで、なにをきっかけにするかを決める事。「朝、起きた時」「人に会ったとき」「イラっとしたとき」「食事をするとき」「歯を磨くとき」など「このときにこうしよう」と自分なりのルールを決めると、それが自分を変えていく小さな「仕掛け」になります。
はじめは人が習慣をつくり、それから習慣が人を作っていくのです。(人間力向上研修から)
A、命令がなく、業務とは無関係な早めの出勤については、給料を支払う必要はありません。
労働時間とは
労働時間とは原則として「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」のことを言います。つまり、院長の指示命令がないのもかかわらず勝手に出勤している時間というのは労働時間ではありません。
業務命令はなくとも業務上必要な時間は労働時間
しかし、始業時間8時30分からでも「8時15分に出勤して、これとこれをやっておかなければ、診察の受付時間である8時30分には開始できない」という場合があります。このことを院長がわかっていながらスタッフの善意に頼ったままで積極的な対策を講じない場合、
この15分は黙示の業務命令の下行った業務として業務時間として扱われます。命令がなくとも15分前出勤が常態化しているのであれば、業務上必要な時間であり、それは労働時間になる可能性が高いといえます。
そもそもクリニックの始業時案は、診療受付までの準備を要する時間を見積もったうえで設定されますから8時30分の受付開始時間と同時に労働時間がスタートするといったところは聞いたことがありません。つまり、準備時間を15分と見積もるなら、8時15分が始業時間になるわけです。
掃除などをしてくれる場合には
質問のポイントは 例えば8時30分からの勤務時間開始でよいにも関わらず、8時からきて作業をしている場合にはどうするか」という点にあります。指示していないけれど、何かやっている、そしてタイムカードをおしている、するとこの時間に対価を支払うべきであるか、という疑問が出てくるであろうと思います。
しかし冒頭に述べたように、あくまで労働時間は指揮命令下にある時間です。自主的に作業をしていることに対して原則、給与の支払いは必要ありません。
職場の人間関係にも配慮する
また「8時30分始業なのに、一番の先輩社員が8時に出勤しているため他のスタッフが全員8時に出勤している」といったケースもあります。そうすると新しく入ったスタッフから「事実上強制的に出社させられているのになぜ給料がでないの」といった文句が出てきます。そのような場合に、早く出勤するスタッフに「ほかのスタッフが影響を受けるので、あまり早く出勤しないように配慮してほしいこと」もしくは「早く出勤するのは構わないが、他のスタッフに同時の時間に出勤することを強制しないように」と伝える必要があります。
自主的に早く出勤するスタッフにも、それぞれの理由があるのでしょう。準備をしっかりとしてから仕事を始めたいというプロ意識から早く出勤するスタッフもいるでしょう。仕事の喜び、積極性、職場への貢献やチームワークといった仕事観を否定することのないよう、伝え方には十分配慮する必要があると思います。
勤怠システムの管理
勤怠システムの打刻時間は原則としてクリニックに入った時間と出た時間を示しており、必ずしもそのすべてが労働時間になるわけではありません。業務がおわりスタッフ間でおしゃべりをして帰る場合などその時間まで給料を支払う必要はないのです。
ただし注意しなければならないのは、おしゃべりの時間わからないと、出勤時間から退勤時間までの時間がそのまま労働時間とみなされてしまう可能性があるということです。そのため「時間外労働は、院長の指示で行うものでおこなうものである」と周知しておくとともに、院長が承認しなかった時間がある場合にはその都度記載しておくなど、適切に把握しておくことが必要です。よくあるのは、勤怠システムと時間外労働申請を並行して取り入れているケースです。例えば、17時間までの勤務の人が17時半に勤怠が入力されているような場合、時間外申請が「患者対応のため15分残業」となっていれば15分の残業代を支払えばよいということになります。このように時間外労働の管理があれば、退社時刻が押していたとしても、その分の給料をすべて支払う必要はないということになります。
Q,仕事が出来ず協調性もない問題のあった社員が、定年後の再雇用を申し出てきました。会社としては定年をもってやめてもらいたいが、どのような対応が出来ますか、尚、当社は雇用継続制度をとっており、再雇用基準を定めた労使協定があります。
A, 当該社員は定年迎えるということで、定年後再雇用をしないということが考えられますが、それが出来るかどうかが問題になるところです。
平成25年4月1日より改正高年齢者等の雇用の安定等の関する法律が施行されています。この改正では、定年に達した人を引き続き雇用する「雇用継続制度」の対象者を労使協定で限定できる仕組みが廃止されました。ただ、従来このような仕組みを設けていた場合には、経過措置として、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢(令和4年3月31日までであれば63歳)を超える年齢の者について、なお雇用継続制度の対象者を限定する基準を定めることは可能となります。
逆にいうと、60歳定年で雇用継続制度をとっている場合、本人が希望するときは、解雇事由や退職事由にあたる事由がないかぎり、少なくとも上記支給開始までは再雇用する必要があります。再雇用基準を適用できるのは上記支給開始年齢を超えて再雇用するかどうかを判断するときになります。
従って、御質問にある問題社員が再雇用を希望した場合、その時に再雇用基準を満たしていなかったとしても、少なくとも上記支給開始年齢までは再雇用をする必要があります。
2,解雇することはできるのか
仮に再雇用拒否が出来ない場合でも客観的合理性と社会的相当性の要件を満たしていれば解雇することはできます。ご質問のケースでは、当該社員は仕事も出来ず協調性もないとのことですので、解雇できるかどうかのポイントとしては、その問題事由を裏付ける客観的事実、問題性の程度、そして何度も注意指導しても改善しなかったという「改善可能性」が無いことや、他の部署に配転して解雇を回避する余地がないか、などが焦点になります。
実際のケースでは、十分な注意指導が出来ておらず、直ちに解雇するのは難しいというケースが見受けられます。そのような場合には、一端、再雇用したうえで、当該社員の問題状況や注意指導の履歴を記録化するようにして、契約更新の段階で雇止めを検討するという方法も考えられます。ただ、社内で長年キャリアを積んだ年長社員に対して、どれだけの指導教育ができるかについては、現実的にかなり難しい部分もあるのではないでしょうか。
3,労働条件を変更することはできるか
定年後再雇用とする場合、雇用契約を締結しなおすことになりますので、その際に労働条件(給与、職種、業務内容)を改定し提示することは可能です。ただ、どのような変更をしてもいいかというと、厚労省Q&Aによれば、継続雇用高齢者の安定した雇用を確保するという趣旨を踏まえたものであれば、最低賃金など雇用に関するルールの範囲内で事業主と労働者の間で決めることが出来るとされています。そして最終的に合意できなかった場合でも、事業主が合理的な裁量の範囲の条件を提示していれば結果的に継続雇用に至らなかったとしても、法律違反になることはないとしています。
4,事業主側として現実的な対処方法としては。
ご質問のケースのような場合、当該社員との雇用継続が難しいということであれば、実務対応としては、当該社員にこれまでの勤務をねぎらいつつも、会社の評価を伝えて、まずは退職勧奨を試みるのが現実的な対応であると考えます。また、場合によっては割り増し退職金を支払う等の方法も考えられるところです。
以上
だれかと一緒にいる時間を楽しむためには、一人に時間が必要。
対極にあるようですが、どちらの時間もあってこそ、自分を幸せに生きられると実感するものです。
人間関係とは、人との関係である前に、自分との関係が基本になっているからです。
私たちは、人間関係の中でつねに何かの役割を全うしようとしています。仕事人、母親、妻
子ども、恋人、友人・・・どんなに近しい関係でも、四六時中一緒にいると生きぐるしくなり、疲れてしまうでしょう。
もちろん、人と関わることでの喜びは計り知れません。
人間関係を通して成長できる事。ほとのために何かができる事。認めてもらえること。理解し合えること。支えられていること。愛し愛されること・・・・。そんな人としての幸せをしみじみ味わうためにも、本来の自分に戻るために時間は必要なのです。忙しければ、忙しいほど、わずかでもほっとできるひとりの時間が貴重であることは、誰も感じたことがあるでしょう。様々な人間関係から少し離れると、客観的に見えてくるものがあります。「あんなことを言われてカッとしたけれど、感情的になることでもなかったかも」とか「自分なりに頑張ったのだからあれはあれでよかった」とか・・・。自分の心の声に耳を傾けるかどうかで、人生に深みはまったく違ってきます。
ひとりでいる時間は、何もしていないようでも、無意識に頭を整理して、何かを創り出している時間でもあります。インスピレーションがあったり、いいアイデアを思いついたりするのも、一人でいるときが多いはずです。自由にやりたいことをやったり、没頭するのもいいでしょう。一人の時間がどんな人にも必要であり、自分を生きようとする贅沢な時間です。
なかなか一人になれないという人も、通勤時間やお風呂の時間、寝る前の10分など、テレビやスマホから離れて、自分だけの時間を過ごす時間を作ってみてください。
心の中に自分は、いつもあなたとおしゃべりしたがっています。自分を大切にする人は、人を大切にできるようになります。やさしさの基本になっているのは、こころの余裕なのです。
(「上機嫌にいきる」より)
Q 有給休暇を年5日取得できない職員が3人います。どうやってとらせたらいいのか・・・。一方、取得はしているのですが、手厚い職員配置をしたいときに有給休暇の取得があると
予定の保育ができないときもあります。どんな方法があるでしょうか?
A ご質問の有給を取得してくれても時期に問題があるような場合の一つの対処方法は
労使協定を締結して「計画的付与」にて有給を取得してもらうことがあります。
園児の登園が最も減る時期が8月13日から16日は子供の預かり保育は実施しておらず、
2号子供と3号子供は5割ほどの登園になるとのことでしたので、この4日間に計画的付与を導入します。具体的には下記に次のようになります。年5日取得義務のある職員を2つのグループに分けます。グループごとに13日、14日の2日間のいずれかで取得させる割り振りを主任にお願いします。労使協定の締結後、計画通り8月に2日間の有給休暇を職員に取得させます。
もう一つの課題である5日間の取得義務が果たせない職員への対応です。このような方には園が時期指定を行うことを定めます。例えば、年の後半となると行事や次年度行事が立て込むため、1号子供が夏休みになる7から8月の間に3日の時期指定を行います。具体的には3人に7月から8月のいつ頃取得したいかを聞き、できるだけ希望に沿うように取得を決め「A先生は7月31日、8月1日、8月20日の3日間は週休を取ってください」とそれぞれに伝えます。園が時期指定を有給休暇を踏まえて、勤務表の作成ができるように、主任に情報を共有します。
導入後の状況を確認しましたが、計画的付与を導入した8月の4日間はクラスの垣根を取り払い、異年齢保育にするよう主任にお願いしました。主任中心に幼児リーダーと乳児リーダーの3人が夏ならでは遊びを取り入れた保育計画を作成しました。0歳児5歳児までが一緒に過ごす時間帯も計画されて打て、普段とは違う保育を少人数ならではのゆったりと雰囲気で園児も職員も楽しんでいました。
以上のような方法もご参考にしていただければと思います。
個人的な自己研鑽のため、という理由で、提示後も数時間残っている職員がいます。自己研鑽のためとはいえ、実際には利用者のケアにも入っており、仕事をしているのと変わりわないように思います。本人からは「仕事をしているわけでないので報酬はいらない」と言っていますが、この場合には払わなくていいのでしょうか?
A,
使用者が指揮命令をしていないのであれば、残業代を支払う義務はありません。ただし使用者が残業を明確に命令していなくても、残業代を支払う義務が生じるケースもあるので注意が必要です。これには、言葉や書面で明確に指示をしていなくても、実質的に指示があったと推定される場合があります。例えば、定時後に数時間残っている理由が、他の利用者をケアする職員が不足していた、あるいはいなかったなどの事情があった場合、使用者が残業指示をしていなくても黙示的な指示があったとみなされ残業代を支払う必要があります。
対策としては、残業する場合には、上司の許可を受け、かつその内容に関し職員から報告をうけるなど、職員が勝手に残業をすることのないよう制度として定着させることをお勧めいたします。
A 請求は可能ですが 全額を支払ってもらうことはできない可能性もあります。
どこまで請求できるのか
請求の是非は、スタッフの注意義務違反の程度によって判断されます。スタッフがちょっと気を付ければ避けることのできた損害については、使用者(クリニック)がこのような危機を回避することができなかったことから、スタッフは言っての責任を免れることはできません。また休憩時間や業務に全く関係ない場面で生じた破損に関しては、たとえ悪意がなくても本人の責任になります。例えば、喫煙禁止のクリニックのソファーを煙草で焦がしたら、間違いなく本人に弁償責任があります。
ただし、いくら過失とはいえ医療機器など高額なものに損害が出た場合、こうしたリスク回避や分散の措置を十分に講じなかった使用者側の責任もあること、またスタッフの経済面の影響を考慮し、使用者の損害賠償請求権は制限する必要があるとされています。
業務に関連するスタッフの不注意な破損であれば、満額請求は難しいでしょう。なお、判例でも、信義則上相当と認められる限度にその額は制限されるとの一般的な枠組みがあります。例えば、狭い通路で何かを運んでいて、ぶつけて壊した場合、構造的な問題や柱に緩衝材などをつけていなかった責任などが問われ、全額の請求は難しいと思われます。「使用者があらかじめ想定し、保険制度を通じて比較的容易にリスク分散し得るものであるから、使用者が基本的に責任を負担すべき」という考え方を取るということになります。
Q 当施設では、中途採用に試用期間を設けています。過去の経験を見込んで採用した職員でも結果として適正に欠いていたという経験がある為ですが、能力に問題のある職員の本採用を拒否する際にどんな点に注意すべきでしょうか。
A 経験のある職員を中途採用したはいいが、予想外に能力が低くて困ったという話はよく聞きます。複数の施設を渡り歩く問題児でも転職したばかりのころはおとなしく、職場の水に慣れてきたところに少しづつ牙をむき出してくるようなケースもよくあります。
中途採用に関しては、新卒学卒者に比べれば期待値が高いため、そのものの能力や勤務態度等の評価をめぐるトラブルは多いものです。したがって中途採用者であっても、使用期間を設けることは大切です。ただし、トラブル防止のためにも就業規則の規定に基づいて規定を設けること、本採用を拒否する場合があることなどを雇用契約締結の際にきちんと説明しておくべきでしょう。
試用期間満了での本採用拒否は解雇に相当する
試用期間途中の解雇については、採用後14日間を超えて就労した職員には解雇予告が必要です。この場合、少なくとも30日前に解雇を予告するか、即日解雇の場合には30日以上の平均賃金を解雇予告手当として支払う必要があります。
また、試用期間中はいつでも「解雇」が許されると思い込んでいる経営者の方もいらっしゃいます。これは誤りで、試用期間であろうと解雇については一般の職員と同様、入職後14日を超えれば予告手当が必要ですし、安易に解雇が認められないのは一般職員と同様です。ただ、本採用に拒否(事実上の解雇)事由が就業規則に明記されていて、採用時の「面接などでは予見できなかった事実」として該当すれば、それは認められるケースもあります。ここで大切な事は、「本採用拒否」の事由を就業規則に記載しておくことです。本採用拒否が認められる具体的な基準については、裁判例などから、「勤務態度不良」「勤務成績不良」「業務遂行能力の不足」「協調性にかける」「経歴詐称」などは具体的な理由として挙げられます。問題は、能力が不足しているということをどのように説明するかということです。
・「本採用拒否」に関する就業規則の記載例
一 遅刻、早退、欠勤が複数回あり、出勤状況が不良の場合
二 上司の指示に従わない、同僚との協調性が乏しい、誠実に勤務する姿勢が乏しい等の勤務態度が不良の場合
三 必要な教育を施したものの法人が求める能力に足りず、改善の見込みが薄い場合
四 経歴を偽り、その他不正な方法を用いて採用された場合
五 反社会的勢力若しくはそれに準ずる団体や個人と関係があることが判明した場合
六 督促しても必要書類を提出しない場合
七 健康状態が思わしくなく、今後の業務に耐えられないと認められる場合
八 法人の事業に職員として採用することがふさわしくないと認められる場合
九 懲戒解雇などの解雇事由に該当する場合
問われるのは注意指導したプロセスと記録
試用期間の解約権にもとづく解雇であっても、本採用拒否が有効と求められるための重要なポイントは、能力と適性が欠如している職員に対して「繰り返し注意・指導をしたけども改善の見込みがなかった」という事実とプロセスです。これは、通常の解雇の有効性が問われるプロセスと同様です。また、このような注意・指導を行ったという記録を残しておく必要もあります。
実務上は「退職勧奨」が一般的
本採用を拒否する場合、実務上は就業規則に基づいて退職勧奨をおこなうのが一般的です。試用期間中の評価をきちんと説明すれば、本人も「試用期間だからしかたない」と退職勧奨に応じるケースが多いように思います。そのためにも、就業規則には具体的な本採用基準を規定しておくことで、退職勧奨の説得材料にもなるわけです。
長く勤めたいと思っているスタッフにとって頑張れば給料を上げてもらえる」ということはモチベーションにつながります。反対に「どのくらい上がるかわからない」「そもそも
あがるかどうか すらわからない」という状況では、将来への不安を感じるスタッフもいるでしょう。もちろん、昇給はクリニックの経営状況で出来ないこともありますが、出来るだけ標準的な目安をつくり「大体、毎年これくらいは上がる」というメッセージ性を出していくということは、スタッフの勤務意欲を高める一定の効果があります。
昇給額はクリニックによって様々ですが、効果的な昇給基準を作りには以下2点を抑えるといいでしょう。
①長期間(10年以上)同等額で昇給し続けられるか
②昇給がスタッフの勤務意欲につながっているか
③地域の職種別の賃金相場と比べ、見劣りしないか
クリニックによっては、毎年1万円の昇給を行っているところがあります。ただ、毎年1万円の昇給は、10年で10万円の月給がアップすることになります。月給18万円であった方が28万円になるわけでです。因みにですが、一上場の大手企業でも平均昇給は7千円程度です。
また昇給する年としない年があると、昇給できなかった人は「私は評価されていない」「先生が認めてくれていない」と感じるスタッフが出ます。これでは、せっかく1万円昇給しても逆に、モチベーションの低下を招くこともあります。できるだけ、毎年昇給できる金額に設定しておくことがポイントです。
データによりますとクリニックの平均的な昇給額は2000円から4000円です。例えば毎年3000円昇給した場合、10年後は月給が3万円アップとなります。仮に月給20万円の事業所の場合、10年後の月給が23万円になります。経験10年の中堅スタッフとしては妥当な給与設定と言えるのではないでしょうか。参考までに職種別の全国平均昇給額を下記しますが、病院でも4200円程度です。この額からみても、クリニックで2000円から4000円の昇給であれば、妥当な額と言えるのではないでしょうか・
毎年昇給額を変えるのが面倒で、とりあえず一律3000円とする院長もいます。ただ、一律の昇給では、頑張っても 頑張らなくても同じ賃金がもらえるため、モチベーションを落とし方が出てきます。評価に応じた昇給額を設定し、働きぶりに応じた昇給額としてそれを本人にしっかりとフィードバックすることで、頑張りを認める風土を作っていくいくことが大切です。
例えば 医療事務 評価S:5,000円 A:4,000円 B:3,000円 C:2500円 ・・
また、人事評価を行う場合には、評価内容(評価シート)をスタッフに公開することwpお勧めします。そうでなければ、院長の思いとは逆の方向で頑張ることや、本人が頑張っているとおもっても、そのレベルに大きな差が出てしまうことがあります。院長の求める行動を可視化し「この方向にがんばってほしい」というメッセージを伝え、組織全体がその方向を向かって進むことが大切です。
評価制度の運用の改善やサポート業務で、ご相談を頂きますが、何にお悩みかというと いわゆる形骸化です。
形骸化とは「実質的な意味を失い、中身のない形式だけ残ること」です。
まさしく、「ただ やっているだけ」という状態と言っていいかもしれません。評価制度を導入して3年ぐらい経過するとこのような状況に陥るケースはとても多いように感じています。
なぜ、このようなことになってしまうのか。管理者やTOPの方にやる気が無いからでしょうか?それもあるかもしれませんが、それを考えてもなかなか改善にはつながらないので
もう少し構造的に考えてみたいと思います。
その視点で「重要度、緊急度のマトリックス」で考えてみると、人事評価のポジションは
「重要度は高い」が「緊急度は低い」ということになります。つまり、今やらなくても問題はない仕事となり、この結果「先延ばし」となり「緊急度の高い仕事」が終わったら取り組もうと思っているうちに、気が付いたら期末になってしまう。このようなことを繰り返しているうちに、評価制度は「形骸化」へまっしぐらとなります。誰が悪いわけではなく、そのような構造になっているのが評価制度の運用というわけです。
そのうえで、評価制度の形骸化にどうすれば
歯止めがかけられるか
- 評価制度の評価内容を毎年見直す
評価項目のブラッシュアップ、とりわけ評価項目が今の時代に即しているか、人の成長に合わせてよりレベルアップしていく項目に変わってきているかを毎年実施する重要なイベントごととして、必ず行っていただきたいと思います。
もちろん、見直した結果として、前年と同じでいこう、という結論であればそれもOK
です。
- 本人評価と上司評価(一次評価)を別々に行う
良き聞く声で、「どうしても本人評価に引っ張られてしまう」という相談があります。
その場合のアドバイスは、本人評価とは別シートで一次評価を行うことです。そのメリットとして、今まで以上に評価への真剣度が変わります。そもそも本人評価は評価エラーも多く、スキルを持っている人は少ないので、あまりアテにしない方がいいと思いおます。いずれにしてもこの変更は評価者にとっては大きな変更なので、異論はありますが、実際におこなった事業所に例を見ると、評価に対する真剣度は変わり、形骸化にはなりません
- 運用委員会などを作り機能させる
人事制度は構造上、「緊急度は低い」業務であることは、事業所のTOPや管理者でも同じです。そこでTOPも含めて、評価制度全体をマネジメントする「担当者」や委員会をつくることをお勧めしています。年間のスケジュールを決めたり、いつまでに●●を実施してくださいというように指示手配する役割と責任をもった委員会などがあることで全体が機能するようになります。
- 期初に、一年間のスケジュールに付を入れて決めておく
事業計画の発表日や、社内的なイベントの日付を決めるのと同じように、評価制度の運用を重要なイベントとして、評価実施期間、評価者ミーティング、フィードバック面談等をあらかじめ1年間の日付を確定させておきます。そして、これは会社の最重要イベントということで、他の予定が入っても、この予定を最優先すると決めて通知をするぐらい徹底したいものです。
以上、過去の事例に基づき、代表的な方法を挙げましたが、
対策の必要があれば、出来ることから始めて行くことをお勧めします。






