介護
2026年7月21日に閣議決定された『経済財政運営と改革の基本方針2026』(通称:骨太方針2026)では、「成長型経済に合わせた持続可能な社会保障制度」の設計が強く掲げられました。2027年度の社会保障負担率を2025年度と同水準に抑制することが目標とされています。この方針を背景に、財務省の財政制度分科会は、令和9年度の介護報酬改定に向けて非常に厳しい「見立て」と提言を示しています(下記抜粋)。
◆ 「2割負担」の判断基準見直し:
負担能力に応じた公平な負担を推進するため、2026年度(令和8年度)中に結論を得て、2割負担の対象者を確実に拡大する方針。 ◆ 住宅型有料老人ホーム等の「囲い込み」適正化:
同一建物におけるケアマネジメントや訪問介護サービス等の基本報酬を引き下げ、出来高払いから包括報酬等へ移行することで、過剰サービスや不適切な誘導を抑制。 ◆ テノロジー導入の賃上げ連動化(義務化の動き):
令和8年度の期中処遇改善における上乗せ要件(ケアプランデータ連携システム導入等)の実績を踏まえ、令和9年度改定では「介護記録ソフト」等のテクノロジー導入も更なる加算・基本報酬の要件に追加し、生産性向上を強力に義務付ける動き。
■ 参考・引用元資料(一次情報)
・内閣府『経済財政運営と改革の基本方針2026』(2026年7月21日閣議決定) https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2026/decision0721.html
2. 『介護労働実態調査(令和7年度)』にみる離職防止と新たな採用トレンド
2026年7月29日に公益財団法人介護労働安定センターから公表された最新の『令和7年度介護労働実態調査』結果。人手不足が依然として深刻な一方、定着率および新たな採用アプローチに関して興味深いデータが明らかになりました。直近の主要指標を以下に整理します。
主要指標テーマ 令和7年度 最新調査結果(2026年7月公表) 経営上の示唆・ポイント
介護職員の離職率 12.4% (前年比横ばいで低水準維持) 早期定着は進むが、29歳以下の若年層の離職率は17.3%と突出して高く、若手の定着支援が急務。
人員の不足感 全体:65.8% / 訪問介護員:82.9% 訪問介護における不足感は8割を超え、採用困難が経営上の最大のボトルネックとなっている。
【新設】スポットワーク
(単発雇用)の活用状況 活用率:8.9% (不足感が強い事業所は15.3%) 直接雇用移行率:28.0% ギグワーカーを即戦力として活用し、利用事業所の約7割が働きぶりを肯定的に評価。そのまま自社雇用に繋げる新チャネルへ。
また、直前職を辞めた理由として毎年首位を占める「職場の人間関係(上司・先輩との関係)」について分析したところ、退職の直接の引き金となる具体的な要因として、上司による言動や指導力不足が約半分近くを占めることが分かりました(下図参照)。
▲ 図1:直前の職場(介護関係)を辞めた人間関係の具体理由(複数回答)
「良好な人間関係の職場づくり(47.2%)」や「休みやすさ・勤務日時変更の柔軟性(43.2%)」は、職員が働き続けるための最重要要因。現場リーダー・管理者に対する指導法やコミュニケーションの研修を組織的に支援することが、最大の離職防止策となります。
■ 参考・引用元資料(一次情報)
・公益財団法人介護労働安定センター『令和7年度 介護労働実態調査結果』(2026年7月29日公表) https://www.kaigo-center.or.jp/report/jittai/
3. 介護給付費分科会審議と8月1日食費基準引き上げの施行対応
今月は、法改正および臨時改定の実務対応に関して、対応および注視が必要な重要な動きが2点重なっています。
① 2026年8月1日施行:食費の基準費用額(補足給付)の引き上げ 令和8年度臨時改定(+2.03%)における「食費基準費用額の引き上げ(+0.09%)」が、本年8月1日より施行されました。6月に実施された処遇改善(+1.95%)に続く最終ステップとなります。施設等におかれましては、請求システムへの反映や、対象者・ご家族に対する確実な料金改定の説明実務を完了させ、トラブル防止に努める必要があります。
② 8月5日・第262回介護給付費分科会:「夜間対応型訪問介護」の廃止と定期巡回への統合 社会福祉法改正により、2026年度末(2027年3月末)をもって「夜間対応型訪問介護」を廃止し、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」へ正式に統合することが決定され、その円滑な移行措置(2029年度末まで)について議論されました。夜間の人員確保やICT活用を前提とした、他職種・多事業所連携による24時間ケアサイクルへの組み換え準備が急務となっています。
■ 参考・引用元資料(一次情報)
・厚生労働省『第262回 社会保障審議会介護給付費分科会資料』(2026年8月5日開催) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75011.html
・厚生労働省『令和8年度介護報酬改定(臨時改定)関係資料』(2026年8月1日施行分) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00073.html
「数ヶ月前から看護師(保育士・介護福祉士)の求人を出しているが、全く応募が来ない…」 「近隣の競合事業所が月給を大幅に引き上げたため、うちも募集給与を数万円アップしたい」 「でも、いま頑張ってくれている既存職員(ベテラン)より新人の求人給与が高くなってしまうのだが、これって問題ないだろうか?」
慢性的な人手不足と激しい人材獲得競争が続く介護施設、保育園、医療機関(クリニック)の経営者様や院長先生から、このような悲鳴にも似たご相談が非常に増えています。
結論から申し上げますと、既存職員の基本給を超えるような高水準で求人を出し、そのまま採用することは極めて危険です。
法的には(公序良俗や差別にあたらない限り)契約自由の原則により求人設定自体は可能ですが、「給与の逆転現象」が発覚した瞬間、現場のベテラン職員が怒りと絶望で一斉退職し、事業所が崩壊するという最悪のシナリオが現実として起こっています。
本記事では、介護・保育園・クリニック専門の社会保険労務士の視点から、給与逆転が引き起こす現場のリアルな恐怖と、採用力を高めつつ組織を守るための具体的な対応策を詳しく解説します。
1. なぜ介護・保育・クリニックで「求人給与の引き上げ」が加速しているのか?
昨今の物価高騰や政府による賃上げ推進政策、そして何より深刻な「生産年齢人口の減少」により、有資格者(看護師・歯科衛生士・保育士・介護福祉士など)の採用現場は超売り手市場が続いています。
特に、近隣に大手の介護グループや大型病院、新しい保育園が開設された場合、競合は破格の給与提示で人材を囲い込みに来ます。
「月給25万円では1人も集まらないから、思い切って月給30万円で求人を出そう」
そう決断したくなる気持ちは痛いほど分かります。しかし、「いま働いている既存職員の給与テーブル(水準)を置いたまま、新規採用者の給与だけを引き上げる」という施策は、言わば「組織に自爆スイッチを設置するようなもの」なのです。
2. リアルな現場事例:給与の逆転現象が招いた「3つの地獄」
「新人の給与なんて他の職員には言わなければバレないだろう」 そう高を括っていると、取り返しのつかない事態に発展します。現場で実際に起きたドロドロとした具体例をご紹介します。
【具体例①:クリニック】転職サイトの求人を見つけたベテラン看護師の一斉退職
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現場の状況: 看護師不足に悩む整形外科クリニックの院長は、月給28万円で募集しても応募がないため、求人給与を「月給35万円」に大幅アップして募集。無事に30代の看護師を採用できた。
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起きた惨劇: 勤続8年のベテラン看護師(月給31万円)が、たまたま求人サイトに掲載されていた自院の「月給35万円〜」という募集要項を発見。「私たちが夜遅くまで残業して院長を支えてきたのに、後から入ってくる新人の方が給与が高いなんてバカバカしい」と激怒。ベテラン看護師2名が結託し、月末に突然退職届を提出。クリニックの診療体制が崩壊し、一時休診に追い込まれた。
【具体例②:保育園】給与明細の見せ合いから発覚した園長への集団直談判
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現場の状況: 新園開設で保育士がどうしても集まらなかった保育施設。他園からの引き抜きのため、特定の新規採用保育士だけに「特別役職手当」を上乗せして基本給を高く設定して採用した。
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起きた惨劇: 休憩室で仲良くなった新人と既存保育士が、世間話の延長でお互いの給与や手取りの話題になり、新人の給与明細をチラッと目撃。「私より仕事ができない新人が、なぜ私より5万円も高いの?」と噂が全園に一瞬で拡散。保育士たちが園長室に押し寄せ、「全員の給与を今すぐ新人と同じ水準まで上げるか、それができないなら全員で辞めます」と直談判される事態となった。
【具体例③:介護施設】「教えてやる筋合いはない」ベテランによる新人イジメ
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現場の状況: 特別養護老人ホームにて、夜勤ができる介護福祉士を急募するため、在職者よりも高い基本給+入社祝い金付きで採用。
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起きた惨劇: 給与が高いことを知った現場のベテラン介護職員たちが「自分より高い給与をもらっているんだから、これくらい一人でできて当たり前でしょ」「高い給与の人に教えてあげる筋合いはない」と新人を孤立させ、必要な申し送りすら拒否。メンタルを病んだ新人はわずか1ヶ月でスピード退職し、高い採用手数料(紹介会社への支払い)だけが掛け捨てとなった。
3. 「給与情報は隠せない」という前提に立つべし
「給与は個人情報だから他人に話してはいけない」と就業規則に書いてあっても、職員同士で給与情報が漏洩・共有されるのを防ぐことは不可能です。
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求人媒体(Webサイトや折り込みチラシ)を既存職員やその家族が目にする
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給与明細のうっかり見落としや、休憩室での会話
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人材紹介会社経由での入社時の「年収提示書」の放置
上記のように、情報は必ず漏れます。在職者が自分より新人の給与が高いと知った場合、モチベーションの著しい低下、院長・経営者への不信感、昇給の過度な要望、そして最終的には「一番辞められては困る優秀なベテランから順番に辞めていく」という最悪の結末を迎えます。
4. 解決のための「3つの処方箋(対応策)」
では、採用力を高めるために給料を上げたい場合、経営者はどのように対応すべきなのでしょうか。介護・保育・クリニック専門社労士が推奨する対応策は以下の3つです。
対応策①:全社的な波及(既存職員の昇給)を見込んだ人件費シミュレーションを行う
採用力を高めるための待遇引き上げは、新人の給与だけでなく、「既存職員全体の給与水準底上げ」とセットで計画するのが原則です。
求人給与を引き上げる際は、以下のコスト増加を事前に試算してください。
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既存職員の給与を逆転しない水準まで引き上げるコスト(基本給のベースアップ)
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基本給アップに伴う「時間外手当(残業代)の単価上昇」
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「社会保険料(事業主負担分)」の増加
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「賞与(基本給×◯ヶ月分の場合)」の連動増加
「新人1人のために月5万円増やす」のではなく、「既存職員含めて全体で年間〇〇万円の人件費増になるが、事業収益(診療報酬・介護報酬・委託費)でカバーできるか」を経営的観点から判断しなければなりません。
対応策②:賃金制度・評価制度(職能資格・役割等級)を整備する
「なぜあの新人の給与が高いのか」を既存職員にロジカルに説明し、納得させるための唯一の方法が「公平・透明な賃金制度(人事制度)」の導入です。
例えば、以下のようなルール(等級制度)をあらかじめ作っておきます。
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等級1(新人クラス): 業務指示を受けて実行できるレベル(月給〇〇万円)
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等級2(中堅クラス): 独り立ちし、後輩指導ができるレベル(月給〇〇万円)
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等級3(リーダー・管理者クラス): シフト作成や部門管理ができるレベル(月給〇〇万円)
もし今回採用する新人が「他施設での管理職経験が10年あり、入社直後から等級3の役割を担ってもらう」ということであれば、既存の一般職員より給与が高くても「求めている役割と責任(等級)が違うため」と合理的な理由を説明できます。
感性や「前職でこれくらいもらっていたから」という行き当たりばったりの査定をやめ、明確な給与テーブル(基準)を作ることが、既存職員の納得感につながります。
対応策③:基本給ではなく「変動手当」や「入社祝い金・準備金」で調整する
どうしても既存職員の基本給テーブルをすぐに改定できない場合は、固定給(基本給)を高く設定するのではなく、以下のような「一時金」や「限定的な手当」で調整する方法もあります。
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入社準備金・引っ越し手当(一時金): 基本給は既存ルール通りとし、入社時にまとまった一時金を支給して採用条件を魅力的にする。
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特定のスキル・資格手当: 「夜勤専従手当」「特定機器操作手当」「認定看護師手当」など、明確なスキルの対価として手当を支給する。
ただし、これらも既存職員が同じ条件を満たした場合には支給できるルールにしておくことが、不公平感を生まないポイントです。
5. 介護・保育・クリニックの賃金制度・求人対策は専門社労士にお任せください!
人手不足が深刻な医療・介護・保育業界において、「採用力を高めること」と「既存職員の離職を防ぐこと(定着)」は、車の両輪です。
場当たり的な求人給与の引き上げは、長年事業所を支えてくれた大切な職員を裏切り、組織を内部崩壊させる危険性を秘めています。
「自社の給与体系が業界水準と比べてどうなのか知りたい」 「既存職員に不満を出させない形で、求人条件を魅力的にしたい」 「医療・介護・保育の現場に合った、シンプルで分かりやすい賃金制度・評価制度を作りたい」
このようにお考えの理事長様、院長先生、園長様は、ぜひ一度「社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング」にご相談ください。
弊所は、介護事業所・保育園・医療機関(クリニック)に特化した専門社労士事務所として、数多くの現場の賃金制度改定や労務トラブル防止をサポートしてきた豊富な実績がございます。
貴院・貴施設の現場の実情を丁寧にヒアリングし、人件費のシミュレーションから賃金規定の作成、求人票の打ち出し方まで、失敗しないための伴走型支援をお約束いたします。
まずは下記のお問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせ・ご相談(初回無料相談実施中)をお待ちしております。
■ お問い合わせ・ご相談はこちらから
当法人のサービス詳細や、介護・保育・クリニックにおける賃金制度の構築事例につきましては、当社ホームページをご覧ください。
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社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング
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全国の介護職らで組織する「日本介護クラフトユニオン(NCCU)」は26日、最新の「就業意識実態調査」の結果を公表した。
月給制で働く介護従事者の3割超が、制度や契約の範囲を超えたシャドウワークを抱えていると報告されている。ケアマネジャーだけにとどまらず、幅広い職種で常態化している実態が改めて浮き彫りになった。
調査結果によると、シャドウワークが「ある」と答えた介護従事者は31.2%。職種別ではケアマネジャーが67.9%と突出して高い。ただ、訪問系管理者(41.1%)、入所系管理者(33.3%)、看護職(30.6%)、生活相談員(29.5%)なども少なくなかった。
シャドウワークの具体的な内容は多岐にわたる。
目立つのは、居室の掃除やごみ捨て、買い物、雪かき、ペット・植物の世話といった日常生活のサポート。それだけでなく、行政手続きの支援、金銭支払いの代行、徘徊時の捜索、通院同行、救急車への同乗、送迎時の居室内介助、元利用者の家族からの相談など多彩だ。
シャドウワークに対応した理由では、「利用者や家族からの強い要望」「利用者のために必要だった」「仕方がなかった」「信頼関係の維持」などが多かった。
NCCUの村上久美子副会長は会見で、「シャドウワークは職員がルールを理解していないから生じるわけではない。利用者を放置できない、身寄りがいない、断ると信頼関係が崩れるといった事情で対応せざるを得ない」と現場の葛藤を代弁。「利用者のために必要と思って対応しつつも、介護従事者には負担感や割り切れない思いが残る。これが職種を問わず大きな問題だ」と警鐘を鳴らした。
その上で、個々人の判断に委ねない事業所・施設の仕組みづくりの重要性を指摘。「契約時の丁寧な説明、制度の周知、対応のルール化、標準的な説明文の整備、管理者が判断を担う仕組みづくりなど、組織的な対応が必要」との見解を示した。
あわせて、「介護報酬、人員配置基準の見直し、民間サービスや地域資源との連携など、制度面からの対応も検討する必要がある」と強調した。
この調査は、NCCUの組合員を対象に今年3月から5月にかけて実施されたもの。月給制で働く介護従事者3609人から回答を得た。
「看護師の医療ミスや指示無視を厳しく叱責したら、翌日『パワハラで訴えます』と労働組合から連絡が来た」 「遅刻を繰り返す保育士を注意したら、『院長先生の言い方が怖い。ハラスメントだ』とメンタル不調で休職してしまった」 「職員から『◯◯さんからハラスメントを受けている』と毎日のように相談が来るが、正直言って不平不満レベルのものまで全件対応しなければいけないのだろうか?」
介護施設、保育園、クリニックの経営者や施設長、院長先生から、このような悲鳴にも似たご相談が弊所に数多く寄せられます。
現場の安全を守るための「業務上の指導」と「パワハラ」の境界線はどこにあるのでしょうか?また、職員からのハラスメントの訴えには、どこまで付き合う義務があるのでしょうか?
本記事では、介護・保育園・クリニック専門の社会保険労務士の視点から、実際の現場で多発する「問題行動への指導」と「パワハラ」の判断基準、そしてハラスメント相談への正しい実務対応について、リアルな具体例を交えて詳しく解説します。
1. 現場で混乱する「パワハラ」の正しい定義とは?
まず前提として、法律上のパワーハラスメント(パワハラ)の定義を正しく理解しておく必要があります。
労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)において、職場のパワーハラスメントとは、以下の3つの要素をすべてを満たすものと定められています。
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職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって
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業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
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その雇用する労働者の就業環境が害される(過度の精神的・身体的苦痛を与える)もの
ここで非常に重要なのが、要素の2つ目にある「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」という点です。
客観的に見て、医療の安全確保やケアの質維持、保育現場の事故防止のために行われる適正な業務指示や指導は、たとえ相手が嫌な気持ちになったとしてもパワハラには該当しません。
介護・保育・クリニックの現場では、職員の「指導されたことへの不満」や「感情的な反発」をすべて「パワハラ」と混同しているケースが非常に多く見受けられます。
2. リアルな現場事例:明らかな問題職員への厳しい指導はパワハラになるのか?
結論から申し上げますと、業務の内容や性質に照らして重大な問題行為を行った職員に対して、一定程度強く注意・指導することはパワハラに該当しません。
厚生労働省の「パワハラ指針(事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針)」においても、パワハラに該当しない例として以下の2点が明記されています。
【厚労省指針:パワハラに該当しない例】 ① 遅刻など社会的ルールを欠いた言動が見られ、再三注意してもそれが改善されない労働者に対して一定程度強く注意をすること。 ② その業務の内容や性質に照らして重大な問題行為を行った労働者に対して、一定程度強く注意をすること。
介護・保育・クリニックの現場における「リアルな具体例」で考えてみましょう。
【具体例①:クリニック】誤薬・注射ミスを繰り返す看護師への指導
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現場の状況: ある有床クリニックで、注射のダブルチェック手順を無視し、あやうく患者に誤投与しそうになった看護師A。以前にも同様の不注意があり、院長が「人の命がかかっているんだ!手順を抜かすなんてあり得ない!今すぐ手順書を読み直してやり直しなさい!」と別室で強い口調で厳しく叱責した。
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パワハラになるか? ➔ 「パワハラに該当しない」 医療現場における誤薬や指示無視は、患者の生命に直結する「重大な問題行為」です。業務の必要性・緊急性がきわめて高いため、語気や態度は強くとも、別室で業務手順の遵守を強く求めた指導は「業務上必要かつ相当な範囲内」と判断されます。
【具体例②:保育園】無断遅刻とスマホ操作を繰り返す保育士への指導
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現場の状況: 園児の登園ラッシュの時間帯に無断遅刻を繰り返し、保育中に陰でスマホをいじっていた保育士B。園長が「他の保育士にどれだけ負担がかかっているか分かっているの?目を離した隙に園児にケガがあったらどうするの!社会人として失格です。明日から態度を改めなさい」と注意した。
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パワハラになるか? ➔ 「基本的にはパワハラに該当しない(一部表現に注意)」 社会的ルール違反や園児の安全確認を怠る行為に対する強い注意は当然の権利です。ただし、「社会人として失格」などの人格否定に捉えられかねない言葉は避け、「行動(無断遅刻やスマホ操作)」そのものを絞って注意することがトラブル防止のポイントです。
【具体例③:介護施設】他の職員へ威圧的な態度をとるベテラン介護士への指導
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現場の状況: デイサービスのベテラン介護士C。気に入らない新人職員が入ると無視し、指示を出さずに「使えない」と周囲に言いふらして退職に追い込んでいた。施設長が面談で「あなたのその態度は職場の秩序を乱している。これ以上改善されないなら、役職の解任や配置転換、懲戒処分も検討する」と強く警告した。
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パワハラになるか? ➔ 「パワハラに該当しない」 職場のハラスメント環境を作り出している原因(加害者側)に対する厳しい警告であり、組織管理・就業環境整備のために正当な指導範囲内となります。
3. 「指導」が「パワハラ」に一線を超えてしまうNGラインとは?
問題行為を行った職員への指導であっても、以下のような要素が入ってしまうと一転して「パワハラ」と認定され、法人が損害賠償責任を負うリスクが生じます。
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人格否定・侮辱: 「親の顔が見たい」「バカ」「精神科に行ったらどうだ」など、業務から離れた個人攻撃。
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見せしめ・大声での罵倒: 他の職員や患者・園児・利用者が見ている前で、見せしめるように大声で怒鳴り散らす。(※緊急回避の場合を除く)
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不必要な長時間の拘束: 狭い部屋に閉じ込め、何時間も正座させたり同じ説教を延々と繰り返したりする行為。
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過度な反省文の強制: 「自分がどれだけダメな人間かをA4用紙5枚に書いて提出しろ」といった威圧。
指導する側(経営者・院長・施設長・園長)も興奮して感情的になりやすいため、「別室で」「具体的事実(行動)のみを」「改善策とともに伝える」というルールを徹底することが重要です。
4. セクハラ・パワハラの訴えがあった場合、すべてに対応しなければならないのか?
現場の経営者から最も多くいただくもう1つの質問がこれです。
「職員同士の個人的な感情のもつれや、明らかに言いがかりのようなハラスメントの訴えまで、法人はイチイチ対応しなければいけないのでしょうか?」
結論から言いますと、厚生労働省の指針上、原則として『すべてのハラスメントの訴え・相談に対応しなければならない』というのが法律上のルールです。
厚労省のハラスメント防止指針では、相談窓口の設置義務に関連して「ハラスメントに該当するかどうか微妙な場合であっても、広く相談に対応する義務がある」と明記されています。
「そんな不満まで対応していたら現場が回らない」と思われるかもしれませんが、すべての訴えに対応すべき実務上の理由は3つあります。
① 当事者の主観と「客観的リスク」はズレていることが多い
最初は職員の「言いがかり」や「愚痴」に見えても、実際に第三者として事実確認のヒアリングを行うと、隠れていた深刻な問題(例:管理職によるサービス残業の強制、暴言、処遇改善加算の不正配分、無資格者への医療行為指示など)が浮き彫りになるケースが非常に多いためです。
② 放置すると「安全配慮義務違反」で訴えられる
「そんなのハラスメントじゃないから」と相談を端から門前払いにして放置した場合、後にその職員がメンタル不調で休職・退職したり、労働基準監督署や弁護士に駆け込んだりした際に、法人は「ハラスメント相談を放置した(安全配慮義務違反)」として裁判で圧倒的に不利になります。
③ クッションの役割を果たし、紛争化を防ぐ
相談窓口が早期に親身になって話を聞くだけで、職員の感情が落ち着き、「話を聞いてもらえたからいいです」と大事(裁判や労基署への駆け込み)にならずに収束することも少なくありません。
5. 介護・保育・クリニックでハラスメントの訴えがあった時の「正解の実務ステップ」
もし職員から「ハラスメントを受けました」と相談・訴えがあった場合、法人は以下の4ステップで淡々と客観的に対応を進める必要があります。
【ステップ1:一次ヒアリング(相談者)】
感情を挟まず「いつ、どこで、誰に、何をされたか(言われたか)」の事実関係だけを記録する。
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【ステップ2:二次ヒアリング(行為者・第三者)】
相談者の了解を得て、相手方(加害者とされる側)や周囲の目撃者から客観的な事実を聞き取る。
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【ステップ3:ハラスメント該当性の判定】
聞き取った事実をもとに、法人のハラスメント委員会や専門社労士が「業務上必要かつ相当な範囲か」を客観的に判定する。
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【ステップ4:事後対応・フィードバック】
・ハラスメント認定の場合 ➔ 行為者への注意・処分、配置転換、被害者のケア
・業務指導(非ハラスメント)と認定の場合 ➔ 相談者に対して「業務上の指導でありハラスメントではない」旨を理由とともに丁寧に説明する。
ここで重要なのは、「相談を聞く=ハラスメントだと認める」ではないという点です。 「相談はしっかり受け止めて調べるが、調査の結果、業務上の正当な指導であればハラスメントではないと毅然と判断する」というスタンスこそが、法人のガバナンスを守る鍵となります。
6. 介護・保育・クリニック専門社労士によるサポート
医療・介護・保育の現場は、専門職としてのプライド、感情労働によるストレス、女性比率の高さや独特の人間関係など、一般企業とは異なる特有の労務リスクを抱えています。
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「問題職員への指導方法について、事前に社労士に相談してリーガルチェックを受けたい」
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「ハラスメントの相談窓口を社内に置くと感情的になるため、外部窓口(社労士事務所)として委託したい」
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「ハラスメント防止研修を実施して、職員側の過度な『それハラスメントです』発言を牽制したい」
弊所は、介護事業所・保育園・クリニックに特化した労務管理のスペシャリストとして、現場の実態に即した就業規則の作成、ハラスメント外部相談窓口の引き受け、問題職員対応のコンサルティングを行っております。
ハラスメント対応や問題職員への指導でお悩みの経営者様・院長先生・園長様は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
本記事のまとめ
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医療・保育・介護の安全や秩序を守るための正当な指導は、たとえ厳しくともパワハラにはならない。
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人格否定、見せしめ、大声での罵倒、不必要な長時間拘束はNGライン。「行動」に対して具体的に指導する。
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職員からのハラスメントの訴えは、一見不当に見えても「まずは広く相談を受ける(ヒアリングする)」ことが法律上の義務であり、法人を守る防壁になる。
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ヒアリングした結果、正当な指導であれば「ハラスメントではない」と毅然と説明・対処すればよい。
介護現場でリファラル採用が広がっている。
介護労働安定センターが公表した最新の「介護労働実態調査」で、事業所・施設の採用活動、介護従事者の就職経路ともに「友人・知人からの紹介」がトップとなったことが分かった。
調査結果によると、事業所・施設が実施する採用活動で最も多いのは「職員に友人・知人などの紹介を依頼」で66.0%にのぼる。
このうち、47.3%の事業所が「効果があった」と回答。これは「有料職業紹介所を活用(53.4%)」に次ぐ高い割合だ。
一方、介護従事者が現在の法人に就職した主な経路をみても、「友人・知人からの紹介」が33.8%でトップとなっている。
リファラル採用を機能させるためには、職員が自ら友人・知人を誘いたくなるような職場環境づくりが欠かせない。
介護従事者が現在の法人に就職した主な理由では、「職場の人間関係が良さそうだったから(35.1%)」が、「通勤が便利だから(51.8%)」に次ぐ2位に入った。他に引けを取らない給与水準や各種休暇の確保、柔軟な働き方の推進といった施策の前提として、良好な人間関係をどう築くかがカギを握ることが改めて浮き彫りになった形だ。
この調査は昨年10月に実施されたもの。全国の事業所8955件、労働者2万675人から有効回答を得ている。
介護施設、保育園、クリニックなどの現場では、制服やユニフォーム、作業着、白衣への着替えが日常的に行われています。
経営者や理事長、院長先生からよくいただくご相談の一つが、「始業前のユニフォームへの着替え時間や、終業後の着替え時間にも給与(残業代)を支払う必要があるのか?」というテーマです。
こんなお悩みや疑問はありませんか?
「スタッフから『着替えの時間も労働時間だから、15分分の残業代を出してほしい』と言われた…」
「『始業10分前には来て着替えるように』と指示していたが、これって違法になる?」
「着替え時間に関するトラブルを防ぐために、就業規則や運用のルールをどう整備すべきか知りたい」
「着替えは私生活上の準備にすぎない」と考える事業主様がいる一方で、最高裁判決をはじめとする法的解釈や判例では、「着替えが使用者の指揮命令下に置かれているか」によって労働時間にあたるかどうかが厳しく判断されます。
この記事では、介護専門社労士・保育専門社労士・クリニック専門社労士の視点から、ユニフォームの着替え時間に関する法的な判断基準、介護・保育・医療現場での具体的トラブル事例、正しい実務運用のポイント、就業規則の規定例、そして専門家への相談フローまで分かりやすく解説します。
1. 着替え(身支度)の時間は労働時間になるのか?法的解釈と判断基準
結論から申し上げますと、「制服やユニフォームへの着替えが、事業主からの指示や業務上の義務として行われているか否か」によって法的な扱いが分かれます。単に着替えているからといって、一律に労働時間と断定できるわけではありません。
① 判例における「労働時間」の定義
判例(三菱重工長崎造船所事件・最高裁判決等)において、労働基準法上の「労働時間」とは、「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」と定義されています。
着替えの時間が労働時間(給与支払いが必要な時間)とみなされる主な要件は以下の通りです。
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着替え(ユニフォーム着用)が法律や就業規則等で義務付けられている
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事業所内での着替えが強制されている(自宅からの着用が禁止されているなど)
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着替えを行わない場合に不利益処分(懲戒やペナルティ)がある
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着替えの状況が事業主の実質的な管理下に置かれている
例えば、工場の現場で特殊な安全具(安全靴・ヘルメットなど)の着用が厳格に義務付けられている場合や、指定の作業服への着替えが強制されている場合は、職務上の不可欠な準備行為として「労働時間」に該当します。
② クリニック・介護・保育現場における実態
一方、クリニックや介護施設、保育園における着替えはどうでしょうか。
多くの現場では、ユニフォームへの着替え自体は行われるものの、着替え中の時間が厳密に監視・管理されているわけではなく、身支度をしながら会話をしたり、化粧直しや髪型を整えたりする時間も含まれているのが実態です。
このような「指揮命令を受けて行われるとは言えない一般的な身支度・事前準備」にとどまる場合であれば、必ずしも労働時間とみなして給与を支払う義務が生じるわけではありません。
しかし、「事業所内で必ず着替えること」「始業前○分前に着替えて待機すること」といった強い指示を出している場合、指揮命令下にあると判断され、着替え時間が労働時間と認定されるリスクが高まるため注意が必要です。
2. 業界別:着替え・身支度時間をめぐるトラブルと具体的事例
介護・保育・医療の現場では、衛生管理や感染症対策、防護服の着用、安全配慮の観点からユニフォームや専用着の着用が不可欠です。それゆえに、着替え時間をめぐる労務トラブルが頻発しています。
【業界別トラブルと実務上の注意点】
介護現場
└ トラブル原因: 移乗・入浴介助等での着替え、手袋・防護具着用の準備時間
└ 注意点: 「始業○分前集合」の慣習化を避け、業務上の着替えと身支度を区別する
保育現場
└ トラブル原因: エプロン・ジャージへの着替え、早番・遅番の引き継ぎ前の着替え
└ 注意点: 自宅からの着用可否を整理し、着替え指示を強制にしない
クリニック
└ トラブル原因: 白衣・スクラブへの着替え、受付・診療前の身支度時間
└ 注意点: 「10分前出勤」命令を廃止し、タイムカードの打刻タイミングを明示する
① 介護現場での事例(介護専門社労士の視点)
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【事例】 特別養護老人ホームに勤務する介護ヘルパー。「毎朝、始業15分前に来て介護服に着替え、感染予防の手袋やインカムを装着して待機しなければならない。この15分×数年分の未払い残業代を支払ってほしい」と元職員から請求された。
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【解説・リスク】 介護現場では感染症対策や介助の準備、事前申し送り(朝礼)との兼ね合いで早めに出勤させることが慣習化しやすい傾向があります。施設側が「15分前着用」を暗黙の了解または指示として義務付けていた場合、過去にさかのぼって未払い残業代が発生するおそれがあります。
② 保育現場での事例(保育専門社労士の視点)
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【事例】 私立保育園の保育士。園の方針として「衛生管理のため自宅からエプロンやジャージを着て出勤するのはNG。必ず園の更衣室で着替えること」と指導していた。退職時に労働組合を通じて「着替え時間・移動時間の残業代」を請求された。
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【解説・リスク】 衛生面への配慮から園内での着替えを厳格に義務付けていた場合、その着替えは「使用者の指示に基づく義務」と解釈される可能性が高くなります。自宅からの着用を認めるか、園内着替えを強制とするならばその時間を労働時間として適切に管理する必要があります。
③ クリニックでの事例(クリニック専門社労士の視点)
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【事例】 歯科クリニックの受付兼医療事務スタッフ。院長が日常的に「社会人なんだから始業10分前には白衣に着替えて、すぐ診察に入れる状態で待機しなさい」と朝礼で発言していた。スタッフ間でもめごとが発生し、労働基準監督署(労基署)へ駆け込まれて申告された。
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【解説・リスク】 院長先生の「10分前に着替えて待機しなさい」という発言は、明確な業務命令とみなされます。この場合、始業前10分間は労働時間となり、賃金未払い(労基法37条違反)を指摘される典型例となります。
3. トラブルを未然に防ぐ!実務上の3つの改善ポイント
着替えの時間に給料が発生するかどうかという問題は、制度設計と日頃のコミュニケーションの取り方でトラブルを未然に防ぐことが可能です。
ポイント①:「始業前〇分前出勤」の強制・命令をしない
最も重要なのは、スタッフに対して「必ず始業時間の10分前に出勤して着替えを済ませなさい」といった命令を出さないことです。
院長先生や施設長が良かれと思って指導した「10分前出勤の指示」が、法的には「指揮命令下の労働時間」を作り出してしまう原因になります。
始業前ギリギリに駆け込んでくるスタッフがいる場合は、「着替えの指示」として強制するのではなく、社会人の基本マナーや心構えとして「余裕を持った行動(5〜10分前の行動)」の重要性をスタッフ教育や面談を通じて伝えていくことが重要です。
ポイント②:打刻タイミング(タイムカード運用)のルール化
タイムカードや勤怠管理システムへの打刻タイミングが曖昧だと、着替え時間が労働時間に含まれているかどうかが不透明になります。
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望ましい運用パターン:
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パターンA(身支度は私的行為とする場合): 出勤後、ユニフォームに着替えて就業場所(受付・フロア)に到着した時点で打刻する。
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パターンB(指定ユニフォーム着用を義務付ける場合): 出勤して事業所に入った段階で打刻し、着替え時間も含めて労働時間としてカウントする(または一定の着替え手当等を手当や所定時間内で調整する)。
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自社の運用がどちらに該当するのかを整理し、全スタッフへ周知・徹底することがトラブル回避のカギとなります。
ポイント③:就業規則での「出退勤・始業終業」の明確な定義
就業規則や賃金規程に「始業とは何か」「退勤とはどの時点か」が明記されていないと、スタッフとの認識に齟齬が生じます。規定を明確に整備しておくことが事業所を守る防壁となります。
4. 就業規則の規定例(実務で使える条文モデル)
着替え時間を私的準備として扱い、トラブルを防ぐための就業規則(出退勤規定)の作成例をご紹介します。
(出退勤および打刻のルール) 第〇条(出退勤) 職員は、始業時刻までに就業場所へ到着し、始業準備および着替え等を完了させた上で、業務を開始しなければならない。 2. 職員は、始業および終業の時刻を勤怠管理システム(タイムカード等)により自己の責任において打刻しなければならない。 3. 始業時刻とは、ユニフォーム着用等の身支度を整え、担当の就業場所にて直ちに業務を開始できる状態となった時刻をいい、打刻は身支度完了後に行わなければならない。 4. 終業時刻とは、当日のすべての業務が終了した時刻をいう。業務終了後、打刻を行ってから速やかに着替えを行い、不必要な居残りをせず帰宅しなければならない。
※なお、すでに「指定着への着替えを事業所で厳格に義務付けている」施設・クリニックの場合は、上記の規定文言そのままでは実態と合致せず、労基署からの是正勧告対象となる場合があります。自所の実態に合わせた個別の条文設計が必要です。
5. まとめ:適切な労働時間管理と労務リスク対策のために
「ユニフォームへの着替え時間」に関する対応は、一見小さな問題に思えるかもしれません。しかし、スタッフ数が多くなるほど、また勤務期間が長くなるほど、積み重なった未払い残業代リスクは経営を揺るがす大きな問題へと発展します。
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自施設の着替え運用は「指揮命令下」にあたっていないか?
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現場で「始業○分前出勤」の指示が暗黙の了解になっていないか?
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就業規則の出退勤規定や打刻ルールは実態に即しているか?
これらを正しくチェックし、法的根拠に基づいた労務管理を行うためには、業界の現場を知り尽くした専門家によるアドバイスが不可欠です。
弊所(社会保険労務士事務所)へのご相談・ご依頼の流れ
当事務所は、介護施設・保育園・医科歯科クリニックに特化した専門社労士として、業界特有の労務管理や就業規則作成、未払い残業代対策を数多くサポートしております。
「うちのクリニックの運用は大丈夫?」「労働時間管理や就業規則を見直したい」とお考えの経営者様・院長先生は、どうぞお気軽にご相談ください。
【ご相談・サービス導入の流れ】
STEP 1:お問い合わせ・無料相談のお申し込み
└ WEBフォームまたはお電話より、現状の運用や気になる点をお気軽にご連絡ください。
STEP 2:ヒアリングと現状分析(オンラインまたはご訪問)
└ 貴所の勤務実態、ユニフォームの着用ルール、現行の就業規則や勤怠打刻フローを確認します。
STEP 3:改善アプローチのご提案・アドバイス
└ 法的リスクの評価とともに、就業規則の改定案や現場で混乱の起きない運用ルールをご提案します。
STEP 4:規定改定・運用サポート(顧問契約・制度構築)
└ 就業規則の変更届出、スタッフ向け説明資料の準備、日常的な労務・人事相談まで伴走いたします。
【労務管理・就業規則のご相談はこちら】 介護・保育・クリニックの労務問題・着替え時間・未払い残業代リスクに関するご相談を随時承っております。
[ WEBお問い合わせフォームはこちら ] (24時間受付中) お問い合わせ | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング
お電話でのご相談: 03-6435-7075 (受付時間:平日 9:00〜18:00)
厚生労働省は今年度も、介護現場の生産性向上を牽引するリーダーを育成する「デジタル中核人材養成研修」を開催する。
7月31日に介護保険最新情報Vol.1531を発出し、現場の関係者へ広く参加を呼びかけた。
皆が口を揃えて言うように、テクノロジーは単に導入するだけでは不十分。十分な機能が発揮されず、職員の間に定着しないケースも少なくない。
厚労省はこの研修を通じ、現場の課題を的確に把握したり目標を共有したりしたうえで、導入計画の策定から運用、効果の検証、継続的な改善までを一貫して推し進める中核人材を育成したい考えだ。
研修は全日程がオンラインで、受講料は無料。座学に加え、チームの立ち上げや計画書の作成などにも取り組む実践的なカリキュラムとなっている。経験豊富な講師陣によるレクチャーも魅力だ。
研修の対象となるのは、介護事業所・施設での勤務経験が通算で3年以上あり、今後テクノロジーの活用などに関わる意向のある人で、職種や役職は問わない。定員は全国計でおよそ2300名(先着順)。
研修の開催期間は今年9月から来年1月まで。厚労省は介護保険最新情報Vol.1531で、研修の申し込み方法も案内している。
さて、主題に関しまして、今年10月に迫ったカスハラ対策義務化への準備はお済でしょうか? 当社では、役員、管理者、現場監督者を対象にカスハラ研修を実施しています。下記に研修のご案内をさせて頂きますので、この機会に是非、ご受講の検討をお願いいたします。
介護施設、保育園、そして診療所(クリニック)の運営において、人事や採用に関するお悩みは絶えません。特に多くの経営者や管理者の方からご相談をいただくのが、「試用期間中の職員・スタッフの扱い」についてです。
こんなお悩みはありませんか?
「他のスタッフと頻繁にもめごとを起こし、職場の雰囲気が悪化している…」
「患者様や保護者様からのクレームが相次いでいる…」
「指導しているが改善が見られず、本採用は難しいと感じている…」
「試用期間中であれば、いつでも簡単に解雇できる」と考えていらっしゃる方も少なくありません。しかし、法律上のルールや注意点を正しく理解していないと、後に不当解雇として訴訟や労働審判などの大きなトラブルへ発展するリスクがあります。
この記事では、介護専門社労士・保育専門社労士・クリニック専門社労士の視点から、試用期間中の解雇に関するリーガルリスクや客観的な判断基準、さらに未然にトラブルを防ぐための具体的な対策を分かりやすく解説します。
1. 試用期間中の解雇は本当に認められやすいのか?
「試用期間」とは、応募書類や面接だけでは判断しきれなかった適正、勤務態度、スキルなどを実際の業務を通じて見極め、本採用するかどうかを判断するために設定される期間です。
法律上、試用期間は「解雇権が留保された労働契約」と解釈されています。そのため、すでに本採用された通常の従業員と比較すると、解雇の認められる範囲が相対的に広い傾向にあるのは事実です。
「解雇権濫用法理」は試用期間中も適用される
しかし、「認められやすい」ということと「自由にクビにできる」ということは全く異なります。
労働契約法第16条により、解雇には以下の2つの要件が必要です。
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客観的に合理的な理由があること
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社会通念上相当であること(処分が重すぎず妥当であること)
この原則は試用期間であっても適用されます。単に「印象が悪い」「経営者や管理職と性格が合わない」といった感情的な理由や、十分な指導・改善の機会を与えていない状態での解雇は、「解雇権の濫用」として法律上無効と判断される可能性が極めて高いのです。
2. 業界別:解雇やトラブルになりやすい具体的事例
介護・保育・クリニックの現場では、一般的なオフィスワークとは異なる特有の対人スキルや安全配慮が求められます。そのため、トラブルの質も業界ごとに特徴があります。
【業界別トラブルと求められる対応の比較】
介護現場
└ 主な課題: 介護事故・看過できない不適切ケア、既存スタッフとの連携拒否
└ 求められる指導: 業務手順(マニュアル)遵守の指導と、客観的な指導記録の保持
保育現場
└ 主な課題: 保護者クレームの頻発、園児への安全配慮不足、チームワークの乱れ
└ 求められる指導: 段階的な面談の実施と改善要請、保護者対応のログ化
クリニック
└ 主な課題: 患者様への接遇不良・クレーム、医療安全(ヒヤリハット)への認識不足
└ 求められる指導: 面談記録とスキルチェックシートを活用した定期的フィードバック
① 介護現場での事例(介護専門社労士の視点)
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【事例】 入社2ヶ月目の介護スタッフ。移乗介助などの基本手順を守らず、注意されても「自分のやり方のほうが効率的だ」と指示を無視。他のヘルパーや看護師と口論が絶えず、利用者様に対する言葉遣いにも不適切な点があり、ヒヤリハットが多発している。
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【リスク】 介護現場での連携不足は、重大な介護事故や利用者様の離脱に直結します。しかし、事故が未遂(ヒヤリハット)に留まっている段階で、一度も書面での指導・警告を行わずに「適性なし」として即座に解雇すると、事業所側が過失を問われるケースがあります。
② 保育現場での事例(保育専門社労士の視点)
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【事例】 試用期間中の保育士。園児への接し方が粗雑で、保護者から「怪我の説明がなかった」「不機嫌な対応をされた」などのクレームが連日寄せられる。園長が口頭で何度も改善を促したが、「保護者側が神経質すぎる」と聞く耳を持たない。
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【リスク】 保育園の信頼に関わる重大な事態ですが、保護者からのクレーム内容を客観的に精査し、園側がどのような具体的な改善指導を行ったかがデータや記録として残っていないと、不当解雇の主張に対抗できません。
③ クリニックでの事例(クリニック専門社労士の視点)
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【事例】 医療事務・受付スタッフ。受付での接遇が悪く、患者様から「冷たい」「説明が不親切だ」とGoogleマップの口コミ等に悪評を書かれるレベルのクレームが発生。医師や先輩スタッフが指導しても不貞腐れ、他のスタッフとも会話を拒否して職場の雰囲気が悪化している。
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【リスク】 クリニックは少人数体制が多く、一人の不調和が組織全体を疲弊させます。院長先生が「来週から来なくていい」と感情的に伝えてしまうケースが散見されますが、これは30日前の解雇予告(または予告手当の支払)を欠いた「不当解雇」の典型例となってしまいます。
3. 万が一トラブル(訴訟・労働審判)になった際の注意点
事業所側から見れば「明らかに本人に非がある」と感じる状況であっても、相手側の労働者が納得せず、弁護士や労働組合(ユニオン)を介して訴えてくるケースは年々増加しています。
いざ法的トラブルへ発展した場合、「事業所側が正当性を証明する立証責任」を負います。
口頭注意だけでは証拠にならない
裁判や労働審判の場では、「日常的に口頭で注意していた」という主張はほとんど効力を持ちません。 能力不足や勤務態度の悪さを理由とする場合、事業所として「いつ、どのような事象に対し、どのように改善指導を行い、それに対して本人がどう反応したか」という記録が書面やデータで残されているかが勝敗の分け目となります。
4. 試用期間中のトラブルを回避する3つの実践対策
労務トラブルを回避し、正当かつ円滑に人事判断を行うための具体的なステップを3つご紹介します。
① スキルチェックシートと面談記録の活用
試用期間中に習得してほしい知識、業務スキル、社会人・医療従事者としての勤務態度を定めた「評価チェックシート」を作成・運用しましょう。
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運用のポイント:
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チェックシートに基づき、定期的な評価面談を実施する。
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面談時に達成度や客観的な課題を本人に提示する。
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面談内容と本人の署名(または確認済み記録)を残す。
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これにより、指導の記録(客観的証拠)が蓄積されるだけでなく、本人にとっても「何が不足しているのか」を明確に自覚する機会となり、業務改善に繋がるメリットがあります。
② 就業規則に基づいた「試用期間の延長」
「あと1〜2ヶ月様子を見れば改善するかもしれない」「もう少し見極める期間が欲しい」という場合、試用期間を延長する選択肢もあります。
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注意点: 試用期間の延長を行うには、あらかじめ就業規則に「業務上の必要がある場合、試用期間を延長することがある」旨の根拠規定が必要です。規定がない状態での一方的な延長は無効とされる場合があるため、事前の規定見直しが必須です。
③ 真摯な話し合いによる「自主退職(合意退職)」の提示
解雇は、手続きや条件が非常に厳格であり、事業所・労働者双方にとって精神的・時間的な負担が大きくなります。そのため、トラブルを最小限に抑える最善策は「話し合いによる合意退職(自主退職)」です。
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運用のポイント: 入職からの数ヶ月間、月1回程度の定期面談を重ねます。事前に作成したチェックシートや客観的な事実(クレームの記録等)を交えて現状を振り返り、「当事業所が求める水準と現在の状態」のミスマッチを冷静に提示します。 本人が「ここでは自分も力を発揮できないかもしれない」と自発的に納得し、退職を選択するよう促すアプローチが最もトラブルが少ない方法です。
※注意 退職を強要するような過度な追いつめや退職勧奨は「退職強要」とみなされ違法となるリスクがあります。あくまで真摯な対話と現状認識の共有に努めましょう。
5. まとめ:適切な試用期間運用と労務管理のために
試用期間中のスタッフに関する問題は、放置するほど職場環境の悪化や既存スタッフの離職、患者様・利用者様からの信頼失墜を招きます。一方で、拙速な解雇判断は大きな法的リスクを引き起こします。
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就業規則の試用期間・解雇規定は適切に整備されているか?
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客観的な指導記録や評価プロセスが構築されているか?
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現場の状況に合わせた個別具体的な対応ができているか?
これらを自社・自院だけで判断するのは容易ではありません。リスクを未然に防ぎ、安心した施設・クリニック運営を行うために、一度専門家へご相談いただくことを強くおすすめします。
弊所(社会保険労務士事務所)へのご相談・ご依頼の流れ
当事務所は、介護施設・保育園・クリニックに特化した専門社労士として、業界特有の労務課題に精通しております。試用期間中の対応や就業規則の見直し、トラブル防止の仕組みづくりでお困りの際はお気軽にご相談ください。
【ご相談・導入の流れ】
STEP 1: お問い合わせ・無料相談のお申し込み
└ WEBフォームまたはお電話より、現状のお悩みをお気軽にご連絡ください。
STEP 2: ヒアリング・現状の確認(オンラインまたは対面)
└ トラブルの経緯、該当スタッフの勤務状況、現行の就業規則等を確認いたします。
STEP 3: 適切な対応策のご提案・アドバイス
└ 法律・過去の裁判例に基づき、具体的な対応手順や指導書類作成のアドバイスを行います。
STEP 4: 継続的なサポート(顧問契約・制度設計)
└ スキルチェックシートの作成、就業規則の改定、日常的な労務相談まで伴走いたします。
【まずはお気軽にご相談ください】 「今いるスタッフへの対応で悩んでいる」「就業規則が今の法改正や現場に合っているか不安」といったご相談も承っております。
[ お問い合わせフォームはこちら ] (24時間受付中) お問い合わせ | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング
介護労働安定センターが7月末に公表した昨年度の「介護労働実態調査」の結果で、介護従事者の最新の給与水準が報告されている。
月給制で働く介護従事者の平均月収は25万4951円。前年度から2.4%増加した。平均月収のアップはこれで6年連続となる。

ここでいう平均月収は、ボーナスや残業代、休日出勤手当などを除いた額。交通費など毎月決まって支払われる手当は含まれている。税金や保険料が引かれる前の額面で、いわゆる「手取り」ではない。
介護従事者の平均月収を職種別にみると、ホームヘルパーや介護職員、生活相談員などで相対的に高い伸びがみられた。サービス提供責任者の平均月収は26万3280円となり、介護支援専門員の25万9950円を上回っている。

この調査は昨年10月に行われたもの。全国の事業所・施設で働く介護従事者が対象で、2万675人から有効な回答を得ている。






