コラム

医療事業所様向け情報(経営)9月号③

医療機関でみられる人事労務Q&A

『メンタルヘルス不調による休職後の配慮』

Q:

メンタルヘルス不調で休職していた職員が、このたび復職することとなりました。診断書には復職可能と記載されていますが、残業をする等、休職前と同じような業務ができるのか、また、させてよいのか、医院として心配があります。配慮が必要なのか、配慮するのであればどのような配慮を考えるのがよいでしょう
か?

A:

医院としては、復職の是非の判断を行うだけでなく、スムーズに復職できるよう復職後の流れについても検討しておくことが望まれます。例えば、復職はするものの、リハビリのように一時的に業務の負担を減らし、ならしながら徐々に休職前と同じ程度の業務を行えるレベルまで戻していく方法が考えられます。このような配慮について必要性を示す裁判例も見られることから、ルール化も含めて、取り扱い方法をあらかじめ検討するようにしましょう。

詳細解説:

メンタルヘルス不調により休職をしていた職員について、医院は休職するに至った症状が回復し、休職前と同じ程度の業務を行えることを条件にして復職の判断をすることが一般的です。しかし、そもそもメンタルヘルスの症状や治癒を確認することは、専門機関であっても難しいといわれており、すぐに再発してしまうケースも多く見られることから、復職の是非だけでなく、復職後どのようなステップで業務にあたるのかといったことも、検討することが望まれます。具体的には、すぐに休職前と同じ業務量や責任の状態で復職させることは身体的・精神的な負担がかかるため、一定期間、業務や労働時間を制限する配慮期間を設けることを検討する方法が考えられます。

実際、裁判例においても、休職前の業務の提供が十分にできないとしても、その能力、経験、企業規模等に応じて当該従業員を配置できる業務がないか検討する必要があること(片山組事件 最判平成10 年4 月9 日)や、復職のための準備時間等を提供することが信義則上求められること(全日本空輸事件 大阪高裁判平成13 年3 月14 日)が示されています。つまり、医院は配置転換や残業の免除の措置を検討するといった配慮をする、道義上・信義則上の責任があると考えられます。

一方で、配慮期間を設けるにしても、その期間中、他の職員が業務を負担することが考えられるため、長期間にわたることは避けたいところです。そのため、配慮する期間の長さや労働時間を短縮する場合の時間数の上限、一時的に行う業務内容例といった具体的な基準をあらかじめ決めておきましょう。

復職の際には、復職者が休職前と同じ業務をスムーズに行えることが理想ですが、必ずしもそうとは限りません。そのため、このように一定期間業務ができるかどうか、医院と復職者の双方が様子を見ることができる配慮期間があることで、安心して業務に復帰できることが期待されます。

(来月に続く)

医療事業所様向け情報(経営)9月号②

医療法人1 法人あたりの交際費等支出額

ここでは、今年6 月に国税庁より発表された「会社標本調査」※の最新結果などから求めた、直近3 年間の医療法人1 法人あたり年間の交際費等支出額をみていきます。

利益計上法人の平均は209.9万円

上記調査結果から、直近3 年分の医療法人1 法人あたり年間の交際費等支出額を、資本金階級別にまとめると下表のとおりです。

利益計上法人の資本金階級計は、2015 年度分以降は200 万~210 万円台で推移しており、直近3 年間の平均は、209.9 万円になりました。

2017 年度分の資本金階級別交際費等支出額をみると、100 万円超1,000万円以下の階級は、200 万円未満ですが、その他の階級では200 万円を超えています。

欠損法人の平均は157.1 万円

欠損法人の資本金階級計は増加を続けています。2016 年分では150 万円を、2017 年度分では160 万円を超えました。3 年間の平均は157.1 万円です。

資本金階級別では、3 年とも5,000万円以下の階級で200 万円未満の額となっています。

自院の交際費等支出額は、どの程度なのか、このデータと比較してみてはいかがでしょうか。

※国税庁「会社標本調査」
内国普通法人(休業、清算中の法人や一般社団・財団法人及び特殊な法人を除く)を対象に、4 月1 日から翌年3 月31 日までの間に終了した調査対象法人の各事業年度について、翌年7 月31 日現在でとりまとめたものです。ここでの交際費等支出額は、資本金階級別に集計された合計金額を法人数で除して求めた数字になります。詳細は次のURL のページからご確認ください。
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/kaishahyohon/toukei.htm#kekka

(次号に続く)

医療事業所様向け情報(経営)9月号①

軽減税率導入目前 これは8%?10%?

消費税率の引上げに伴い、軽減税率制度が導入されます。対象となるのは飲食料品と新聞。医薬品や栄養ドリンク、栄養食品等は人が口にするものですが、これらも「飲食料品」として軽減税率の対象となるのでしょうか。

医薬品、医薬部外品等は10%

ここでは、医療機関の窓口で取り扱う品目の消費税率について確認します(下図)。軽減税率の対象となる「飲食料品」には、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に規定する「医薬品」「医薬部外品」及び「再生医療等製品」は含まれません。保険適用の医薬品には消費税はかかりませんが、それ以外は処方箋の有無に関わらず、標準税率の10%が課税されます。
栄養ドリンクや健康食品、美容食品も、ラベル等に「医薬品」「医薬部外品」の記載があれば10%課税です。院内売店で販売する飲食料品も、軽減税率の対象となります。

病院食は非課税、特別メニューは10%

入院患者に提供する病院食は、健康保険法等の規定に基づく入院時食事療養費に係る場合は、消費税が課されません。一方で、患者の自己選択で提供される特別メニューの料金は消費税の対象で、外食と同様に軽減税率の対象外となり、消費税率は10%となります。

領収書等の対応もお忘れなく

10 月1 日からは、原則、軽減税率対象のものがある場合には、レシートや領収書、請求書等に分かるように記載しなければならず、対応が必要です。中小企業・小規模事業者は、複数税率対応レジ等の導入・改修等に「軽減税率対策補助金」も活用できます。ご確認ください。

(次号に続く)

保育士が足りない④

「らっせーらー、らっせーらー」。青森市の郊外にある特別養護老人ホーム和幸園。8月9日、子どもたちが元気にねぶたの踊りを披露すると、高齢者たちの顔がほころんだ。

老人ホームを訪れたのは同じ市内の和幸保育園の子どもたち。保育園と老人ホームを運営する別々の法人が2016年に合併したのを機に交流が始まった。理事長の今村良司(58)は「郊外ではいずれ保育士余りの時代が来る」と危機感を抱く。

青森県の17年の出生数は16年から591人減って8035人まで落ち込んだ。人口比の私営保育園の数は全国1位だが、保育園が多いというより子供が少ないことの裏返しだ。都市部を中心に問題になっている待機児童の数は、青森はすでにゼロ。さらに子供が減れば保育所の運営は厳しくなる。

和幸保育園で働いていた保育士の吉田司(32)は合併後、老人ホームに異動し、今は高齢者と向き合う。「保育も介護も人と接する点では同じ。異動は福祉とは何かを考える契機になっている」。吉田は仕事の幅を広げることに前向きだ。

子供の面倒をみるのは保育士、高齢者の世話は介護福祉士。そんな区分はなくしていくべきなのか。ヒントは海外にある。

「福祉の国」として知られるフィンランドには「ラヒホイタヤ」と呼ばれる資格がある。「寄り添う人」を意味し保育、介護、看護と幅広い仕事に就ける。1993年に導入されて以来、30万人近くが取得した。

日本出身のフィンランド人、テーリカンガス里佳(47)はヘルシンキ郊外で働くラヒホイタヤだ。訪問介護会社に所属し高齢者宅を訪問。食事援助から点滴注射までする。死が目前の高齢者にモルヒネを投与することすらある。技能は2年間通った専門学校の研修で身につけた。

同僚には保育から介護に移った人もいる。ラヒホイタヤなら柔軟に対応できるが、介護や保育の質は落ちないのか。テーリカンガスは「保育も介護も相手に寄り添う仕事。同じ資格で向き合う方が自然」と話す。

日本でも変化の兆しはある。例えば介護や福祉で共通の基礎課程を設け、複数の資格を取りやすくする。この試みに関わる慶応大学教授の堀田聡子は「暮らしを支える共通の視点を持つことにつなげたい」と話す。従来の常識にとらわれない発想力が必要になる。

(敬称略、日経電子版)

医療事業所様向け情報(労務)9月号④

企業に求められる従業員の精神障害発症を防ぐための対応

従業員が精神障害を発症した際、その原因が長時間労働や職場のパワーハラスメントによるものだと考え、労災請求をしたいと会社に相談する従業員が増加しています。実際、どのくらいの件数の請求があり、労災の認定がされているのか、厚生労働省が発表した平成30年度の労災補償状況に関する集計結果を見てみましょう。

1.精神障害の労災補償状況

平成30年度の精神障害に関する労災請求件数は1,820件となり、前年の1,732件から88件増加し、過去最多となりました(下図参照)。

支給決定件数は465件で、認定率は31.8%となっています。認定率は過去5年間の中で最低となっていますが、それでも申請の3件に1件の割合で労災として認定されていることが分かります。

2.精神障害発症の理由

精神障害の集計では、精神障害を発症した理由と考えられる支給決定事案における具体的な出来事別の分類がされていますが、上位項目は次のとおりとなっています(「特別な出来事」を除く)。

第1位に、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」と「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」があることを考えると、企業は、異動により仕事の内容が変わったり、同僚の退職等で業務量が増えたりする等、大きな変化があるときには過重な負担となっていないか面談を行ったり、管理職や一般職向けにパワーハラスメントに関する研修を定期的に実施する等、必要な措置をとることが重要となります。

パワーハラスメントについては、先に行われた国会で、パワーハラスメント防止対策が法制化され2019年6月5日に公布されました。施行は公布後1年以内の政令の定める日(中小企業は公布後3年以内の政令で定める日までは努力義務)とされています。施行はまだ先の予定ですが、日々の労務管理を行う上で、パワーハラスメントの防止に向けた取組みを進めていきましょう。

(来月に続く)

保育事業所様向け情報(労務)9月号④

企業に求められる従業員の精神障害発症を防ぐための対応

従業員が精神障害を発症した際、その原因が長時間労働や職場のパワーハラスメントによるものだと考え、労災請求をしたいと会社に相談する従業員が増加しています。実際、どのくらいの件数の請求があり、労災の認定がされているのか、厚生労働省が発表した平成30年度の労災補償状況に関する集計結果を見てみましょう。

1.精神障害の労災補償状況

平成30年度の精神障害に関する労災請求件数は1,820件となり、前年の1,732件から88件増加し、過去最多となりました(下図参照)。

支給決定件数は465件で、認定率は31.8%となっています。認定率は過去5年間の中で最低となっていますが、それでも申請の3件に1件の割合で労災として認定されていることが分かります。

2.精神障害発症の理由

精神障害の集計では、精神障害を発症した理由と考えられる支給決定事案における具体的な出来事別の分類がされていますが、上位項目は次のとおりとなっています(「特別な出来事」を除く)。

第1位に、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」と「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」があることを考えると、企業は、異動により仕事の内容が変わったり、同僚の退職等で業務量が増えたりする等、大きな変化があるときには過重な負担となっていないか面談を行ったり、管理職や一般職向けにパワーハラスメントに関する研修を定期的に実施する等、必要な措置をとることが重要となります。

パワーハラスメントについては、先に行われた国会で、パワーハラスメント防止対策が法制化され2019年6月5日に公布されました。施行は公布後1年以内の政令の定める日(中小企業は公布後3年以内の政令で定める日までは努力義務)とされています。施行はまだ先の予定ですが、日々の労務管理を行う上で、パワーハラスメントの防止に向けた取組みを進めていきましょう。

(来月に続く)

介護事業所様向け情報(労務)9月号④

企業に求められる従業員の精神障害発症を防ぐための対応

従業員が精神障害を発症した際、その原因が長時間労働や職場のパワーハラスメントによるものだと考え、労災請求をしたいと会社に相談する従業員が増加しています。実際、どのくらいの件数の請求があり、労災の認定がされているのか、厚生労働省が発表した平成30年度の労災補償状況に関する集計結果を見てみましょう。

1.精神障害の労災補償状況

平成30年度の精神障害に関する労災請求件数は1,820件となり、前年の1,732件から88件増加し、過去最多となりました(下図参照)。

支給決定件数は465件で、認定率は31.8%となっています。認定率は過去5年間の中で最低となっていますが、それでも申請の3件に1件の割合で労災として認定されていることが分かります。

2.精神障害発症の理由

精神障害の集計では、精神障害を発症した理由と考えられる支給決定事案における具体的な出来事別の分類がされていますが、上位項目は次のとおりとなっています(「特別な出来事」を除く)。

第1位に、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」と「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」があることを考えると、企業は、異動により仕事の内容が変わったり、同僚の退職等で業務量が増えたりする等、大きな変化があるときには過重な負担となっていないか面談を行ったり、管理職や一般職向けにパワーハラスメントに関する研修を定期的に実施する等、必要な措置をとることが重要となります。

パワーハラスメントについては、先に行われた国会で、パワーハラスメント防止対策が法制化され2019年6月5日に公布されました。施行は公布後1年以内の政令の定める日(中小企業は公布後3年以内の政令で定める日までは努力義務)とされています。施行はまだ先の予定ですが、日々の労務管理を行う上で、パワーハラスメントの防止に向けた取組みを進めていきましょう。

(来月に続く)

医療事業所様向け情報(労務)9月号③

人材確保施策と活用を検討したい助成金

企業規模、業種に関わらず、人材確保に悩まれている企業は多く、また、少子化による労働力人口の減少は避けられない状態にあることを前提とすれば、今後必要な人材を確保していくことはさらに難しくなっていくでしょう。
そこで今回は、人材確保施策とその際に活用できる助成金をとり上げます。

1.人材確保施策

人材確保に向けて、会社が行う施策にはさまざまなものがありますが、主なものとして処遇面の見直しと採用ルートの拡充が考えられます。
処遇面の見直しについては、初任給を引き上げるなど処遇の改善を行う、求人内容の情報を充実するなどして、多くの求職者の就職先の選択肢に含まれるようにすることがあります。
採用ルートの拡充については、従業員の紹介制度や、一度、退職した従業員を再雇用する制度(以下、「再雇用制度」という)を設けること等により、採用ルートを広げることがあります。このうち再雇用制度は、過去に自社で働いた経験がある者であるため、組織のことを理解している、業務経験があるため即戦力になりやすいといった利点があります。

2.再雇用を行う際に活用できる助成金

退職者の再雇用を行う際に活用できる助成金として、両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)があります。この助成金は、育児・介護等を理由とした退職者が復職する際、従来の勤務経験が適切に評価され、配置・処遇が行われる再雇用制度を導入した上で、希望者を再雇用した事業主に対して助成されるものです。
退職者の要件として、妊娠、出産、育児、介護または配偶者の転勤等を理由として、再雇用先の事業主または関連事業主の事業所を退職した者であることが必要になります。また、離職期間を制限する場合、3年以上で設定することが必要で、再雇用の退職年齢は定年を下回る制度を設けていないことが必要になっています。

[支給額]
支給額は、以下のとおりとなります。

助成金の活用にあたっては、再雇用制度規程を作成しておくこと等の要件があります。

助成金の活用に関わらず、再雇用制度を設ける場合、退職時に再雇用を希望する旨の申出をしてもらう、求人を出すタイミングで希望者にその情報を知らせるなど流れを作っておく必要があります。制度の検討にあたって、お困りのことがございましたら当事務所までご連絡ください。

(次号に続く)

保育事業所様向け情報(労務)9月号③

人材確保施策と活用を検討したい助成金

企業規模、業種に関わらず、人材確保に悩まれている企業は多く、また、少子化による労働力人口の減少は避けられない状態にあることを前提とすれば、今後必要な人材を確保していくことはさらに難しくなっていくでしょう。
そこで今回は、人材確保施策とその際に活用できる助成金をとり上げます。

1.人材確保施策

人材確保に向けて、会社が行う施策にはさまざまなものがありますが、主なものとして処遇面の見直しと採用ルートの拡充が考えられます。
処遇面の見直しについては、初任給を引き上げるなど処遇の改善を行う、求人内容の情報を充実するなどして、多くの求職者の就職先の選択肢に含まれるようにすることがあります。
採用ルートの拡充については、従業員の紹介制度や、一度、退職した従業員を再雇用する制度(以下、「再雇用制度」という)を設けること等により、採用ルートを広げることがあります。このうち再雇用制度は、過去に自社で働いた経験がある者であるため、組織のことを理解している、業務経験があるため即戦力になりやすいといった利点があります。

2.再雇用を行う際に活用できる助成金

退職者の再雇用を行う際に活用できる助成金として、両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)があります。この助成金は、育児・介護等を理由とした退職者が復職する際、従来の勤務経験が適切に評価され、配置・処遇が行われる再雇用制度を導入した上で、希望者を再雇用した事業主に対して助成されるものです。
退職者の要件として、妊娠、出産、育児、介護または配偶者の転勤等を理由として、再雇用先の事業主または関連事業主の事業所を退職した者であることが必要になります。また、離職期間を制限する場合、3年以上で設定することが必要で、再雇用の退職年齢は定年を下回る制度を設けていないことが必要になっています。

[支給額]
支給額は、以下のとおりとなります。

助成金の活用にあたっては、再雇用制度規程を作成しておくこと等の要件があります。

助成金の活用に関わらず、再雇用制度を設ける場合、退職時に再雇用を希望する旨の申出をしてもらう、求人を出すタイミングで希望者にその情報を知らせるなど流れを作っておく必要があります。制度の検討にあたって、お困りのことがございましたら当事務所までご連絡ください。

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介護事業所様向け情報(労務)9月号③

人材確保施策と活用を検討したい助成金

企業規模、業種に関わらず、人材確保に悩まれている企業は多く、また、少子化による労働力人口の減少は避けられない状態にあることを前提とすれば、今後必要な人材を確保していくことはさらに難しくなっていくでしょう。
そこで今回は、人材確保施策とその際に活用できる助成金をとり上げます。

1.人材確保施策

人材確保に向けて、会社が行う施策にはさまざまなものがありますが、主なものとして処遇面の見直しと採用ルートの拡充が考えられます。
処遇面の見直しについては、初任給を引き上げるなど処遇の改善を行う、求人内容の情報を充実するなどして、多くの求職者の就職先の選択肢に含まれるようにすることがあります。
採用ルートの拡充については、従業員の紹介制度や、一度、退職した従業員を再雇用する制度(以下、「再雇用制度」という)を設けること等により、採用ルートを広げることがあります。このうち再雇用制度は、過去に自社で働いた経験がある者であるため、組織のことを理解している、業務経験があるため即戦力になりやすいといった利点があります。

2.再雇用を行う際に活用できる助成金

退職者の再雇用を行う際に活用できる助成金として、両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)があります。この助成金は、育児・介護等を理由とした退職者が復職する際、従来の勤務経験が適切に評価され、配置・処遇が行われる再雇用制度を導入した上で、希望者を再雇用した事業主に対して助成されるものです。
退職者の要件として、妊娠、出産、育児、介護または配偶者の転勤等を理由として、再雇用先の事業主または関連事業主の事業所を退職した者であることが必要になります。また、離職期間を制限する場合、3年以上で設定することが必要で、再雇用の退職年齢は定年を下回る制度を設けていないことが必要になっています。

[支給額]
支給額は、以下のとおりとなります。

助成金の活用にあたっては、再雇用制度規程を作成しておくこと等の要件があります。

助成金の活用に関わらず、再雇用制度を設ける場合、退職時に再雇用を希望する旨の申出をしてもらう、求人を出すタイミングで希望者にその情報を知らせるなど流れを作っておく必要があります。制度の検討にあたって、お困りのことがございましたら当事務所までご連絡ください。

(次号に続く)

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