医療
近年、地震や集中豪雨など、大規模な自然災害が多発し、「南海トラフ地震」への懸念も年々高まっています。こうした緊急時に事業の損失を最小限に抑え、早期に事業を復旧させるために、一般企業では「BCP」(事業継続計画)の策定が浸透していますが、医療機関の現状はどうなっているのでしょうか。医療機関におけるBCP策定の現状や課題について、厚生労働省 医政局 地域医療計画課 救急・周産期医療等対策室 救急医療係・災害医療係担当の加藤渚主査(救急救命技官)に話を聞きました。
不測の事態に備える「BCP」…策定機運が高まるきっかけは
地震などの大規模災害が多い日本では、災害などの緊急時に企業の損害を最小限に抑え、事業を早期復旧するために「BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)」を策定している企業が少なくない。内閣府が作成した「令和5年版防災白書」によると、2021年度時点では70.8%の大企業がBCPを策定している。医療機関でも今、この「BCP」の策定が進んでいると、厚生労働省医政局の加藤氏はいう。歴史をさかのぼると、95年の阪神・淡路大震災を機に、災害医療の考え方が大きく注目されるようになったそう。
加藤氏「阪神・淡路大震災で医療提供体制の脆弱性が浮き彫りになり、たとえば病院での備えという観点では『災害対策マニュアル』を整備していただくことや、医療提供体制を確保する観点から、コミュニケーションツールである『EMIS(広域災害救急医療情報システム)』の整備等を進めてきました。
『EMIS』は、災害時における適切な情報の収集・提供を目的としたもので、各病院の被災状況などの確認や、患者受け入れ可否状況の確認ができます。
さらに、災害急性期より被災地の医療を支援する『DMAT』(災害派遣医療チーム)を整備してきました。被災地の医療提供体制を維持するためにDMATが被災地へ入ってサポートする体制が構築されました。
加えて、医療は被災地内だけでは完結できないことが多いため、航空搬送体制も整えられました」
その後、2011年の東日本大震災等の大規模な災害を機に、医療機関におけるBCP策定の重要性が強く認識されるようになる。
加藤氏「各都道府県が定める医療計画については、その策定に当たって国が指針を示しており、基本的に医療機関はBCPを定めておいていただくことになっています。特に、『災害拠点病院(※1)』に対しては、BCPの策定が指定要件となっております。
災害拠点病院以外の医療機関においても、国はBCPの策定が望ましいと推奨しており、実際、大病院や地域の中核となるような病院を中心にBCP策定が進んでいます」
(※1)災害拠点病院・・災害が起こった際、医療継続の機能を有して、地域医療の拠点となる病院。災害時に地域の医療機関を支援したり、主に重症者の収容・治療を行ったりする。
大病院を中心にBCP策定が進む一方で、小規模なクリニックの多くは、ヒトやカネなどリソース不足の問題から、BCP対応が遅れているのが実情だ。
加藤氏「国としては、すべての医療機関においてBCP策定をしていただくことを推奨しています。
しかし、個々の医療機関だけBCPを考えるだけでなく、地域防災計画などと整合性を取って、地域全体で災害時の医療提供体制について考えることも重要になってきます。クリニックは地域の医師会に所属されていることが多いため、医師会として地域医療の継続を目的にBCPに取り組むケースが増えています」
防災基本計画でも、医師会は『指定公共機関(※2)』の1つに組み入れられています。つまり、災害時に医師会としてどういう対応を地域や行政機関などと一緒に考えていくかというなかに、個々のクリニックの先生方(開業医)も含まれているのです。
(※2)指定公共機関……災害対策基本法に基づき、防災行政上重要な役割を有するものとして、内閣総理大臣が指定している機関。
“どこから手をつければ…”BCP策定における「課題」は、研修でクリアに
BCP策定に関心があっても、どこから手をつけてよいのかわからないというクリニック経営者も少なくないだろう。
実際、内閣府が2013 年に実施した「特定分野における事業継続に関する実態調査」によると、整備が進まない理由として多くの医療機関が「BCP整備のために必要なスキルやノウハウがないこと」や、「BCPの内容に関する情報が不足していること」などを挙げている。
こうした状況を踏まえ、厚生労働省は2017年度から、BCP策定に必要なスキルやノウハウを医療機関の担当者に習得してもらい、災害に強い医療提供体制の構築を図る「BCP策定研修事業」を実施している。
研修内容は、「BCP策定体制の構築」「現況の把握/被害の想定」「業務継続のための優先業務の整理」など。年間16 回開催し、1回あたりの受講定員 は70~100 名程度。Web会議ツールを利用したオンライン方式で行われている。
加藤氏「大変好評で、毎回定員数を上回る応募をいただいています。大きな病院だけではなく、中小規模の医療機関からの受講も増えています。なかでも入院診療を維持する必要性が高い有床診療所の関心が高まっているようです。
また、ここ数年災害も多様化しており、地震だけでなく、集中豪雨による土砂災害などが相次いでおり、医療機関経営者の方々の意識が変化してきたと感じます。たとえば山間地域での土砂であったり、洪水で川が氾濫したりということで、自院の立地するエリアのハザードマップを確認し『うちは完全に水に浸ってしまう』と危機感を持たれて研修を受講されるケースが多くなっています」
目指すは、「オールハザード型BCP」
BCP策定研修の内容は随時見直され、都度グレードアップが行われている。自然災害だけではなく、直近では新型コロナウイルスなど、新興感染症発生・蔓延時への対応なども盛り込まれているようだ。
加藤氏「近年新たな問題として、『システム障害』があります。電子カルテといった医療機関内のシステムに障害が発生すると、診療機能が低下してしまうためです。しかし、そうしたシステムの復旧についても医療機関のBCPに基づき対応することになりますので、自然災害だけではなくあらゆる危険性に対応する『オールハザード型BCP』を目指して考えていただくことが重要です」
地域医療を支えるクリニックは、自然災害などで医療提供がストップしてしまうことで、その重要な社会的役割が果たせなくなる。
また、診療が一定期間止まってしまうと、患者が別の医療機関に移ってしまうケースが少なくない。診療が再開しても、いったん離れた患者が戻ってくる保証はなく、開業医は経営の観点からもBCP策定は重要な課題となっているといえる。
加藤氏「開業医の先生方は日々忙しく、自院が地域医療のなかでどのような役割を担っているか、どのような形で貢献すべきか、といったことについて、普段はなかなか考えられないと思います。しかし、BCP策定をきっかけとして、自院の地域における災害時の役割を確認していただき、大規模災害に備えていただくことが大事だと思います。その1つのきっかけとして、『BCP策定研修』の活用も検討していただけると幸いです」 厚生労働省 医政局 地域医療計画課
A 評価フィードバックを年2回実施し、さらに個別面談(毎月)にて課題解決のフォローを行っている。
人事評価でもっとも大切なキーワードは何でしょうか。それは「透明性」と「納得感」です。透明性とは、人事評価でいえば、どういう評価項目で、だれがどのようなプロセスで評価をしているのかが明確であること。また「納得感」とは、なぜその評価結果になったのか被評価者が理解し、納得することです。しかしながらこの納得感が生まれるのはそう簡単にはいきません。なぜなら多くの職員は、自分は一所懸命仕事をし、それなりに仕事で貢献していると思っているからです。しかしながら、上司の評価がそのようなものでない場合には、だれしも心穏やかでは、いられないはずです。半ばあきらめて、表面的に納得したフリをしている場合も多いのではないでしょうか。それでは納得感を醸成するにはどうすればいいのか。まず、絶対に必要なのが、フィードバック面談です。面談では、自己評価と上司評価が明らかに違っている項目に着目し、その評価にした根拠を具体的に話し合うことで、お互いの視点や期待レベルを知ることができ、初めて「納得感」が醸成されてくるものです。
A、相手を見抜くポイントを3つおさえましょう。
1、履歴書は必ず事前にチェック
最初のポイントは、事前に履歴書をしっかり見てから面接に臨むことです。面接の場で見るだけでは、大切な点を見逃してしまう可能性があります。
例えば、学校を卒業してから就職するまで数年のブランクがあったり。医療事務の仕事をとったにも関わらず、飲食店の仕事をしたり等の点では面接をしながらではなかなか気が付きにくいものです。面接が終わった後、「そいう言えば、こればなぜだろう・・・」と気になってしまうことも珍しくありません。
そのため、履歴書は可能な限り事前に送ってもらうようにし、それが難しい場合には当日であっても直前に目を通してから面接に行うことが大切です。当日の面接前に事前記入物を書いてもらい、その間に履歴書に目を通すのも一つの方法です。
事前準備をしっかり行うことで「面接で聞きたいことがきけなかった」という事態を避けることが出来ます。
・履歴書から見えてくること
履歴書の誤字脱字、記入ミスも重要なチェックポイントです。それは、その人が確認をする
見直すという習慣がついています。しかし、誤字が多いということは、それが無い為、仕事もやりっぱなしになってしまう可能性が高いと判断できます。
履歴書の住所と連絡先が異なる人にも注意が必要です。あるクリニックでは、家庭内のもめごとで住民票上の住所と連絡先が異なる人を雇用したため、クリニックにプライベートの電話がかかってくるなど業務に影響が及ぶ事になりました。
また志望動機の欄に記入がない場合もありますが、このことから意欲の程度が確認できます。書いてある人でもその内容がしっかりクリニックの内容を踏まえたものであるかどうかも大切です。通勤時間が短いからというのが本音としてもそれをそのまま書いてしまう人なのか、そのままではまずいと感じ、クリニックのWEBサイトから、後付けでも「クリニックのこういうところに惹かれました」と書ける人なのかを見ていきます。
「通勤時間が短いから」という理由は一見、正直な意見のようにも感じます。しかし、その素直さでは、他の人がどう感じるか、を踏まえた対応がとれない一面と理解することも可能です。このような質問は必ずといっていいほど必ず聞かれる質問です。その準備をしっかりできる人かどうかは「相手からどう思われるかを想像できる」というコミュニケーション能力の重要な判断材料になります。
履歴書の写真も重要です。写真の映りかたは他者にどうみられるかを意識している人と意識しない人で違います。暗い表情で髪も整えられていない人は、他者の眼を気にして身だしなみを整える習慣がなく、一般常識が欠けている可能性が高いと言えます。
次回のメルマガでは続きをお伝えいたします。
Q 面接で良い人材を見抜く方法とは②
A、相手を見抜くポイントを3つおさえましょう。
2、退職理由は必ず確認
二つ目のポイントは、前の勤務先を必ず聞く事です。辞めた理由は5つあれば5つ全部「ここはどうして辞められたのですか」とひとつづつ確認していきます。
その場合、「院長の○○が原因で・・・」と辞めた理由を他人責任にする人は要注意です。それが事実であったとしても言うべきことではないからです。そういう人は同じように、自分の問題を他人の責任にして退職する傾向があります。
「体力的にきつかたった」ということを辞めた理由に挙げている人には、その程度の業務時間で、具体的にどのような業務がきつかったのかということをきくことで、その人の体力や仕事のスタンスを知ることが出来ます。
また「転職回数や頻度」も重要なポイントです。どのくらいのスパンで職場を変えているかを見て、半年や一年でコロコロ変えているようでは、今回も同じことになる可能性は高いと言えます。またある1か所では10年以上続いている状況であれば、風土さえ合えば、勤め続けてくれる可能性も期待できます。
3,質問はオープンクエスチョンで。
3つ目のポイントは、質問の投げかけ方です。どういう人かを掴むには、相手に話させr質問、オープンクエスチョンが有効です。この質問を答えようとすると、「イエス、ノー」で答えることが出来ないため、考えながら出てきた答えには、その人のホンネが出てくることが多いです。
例)仕事をするうえでどのような時にやりがいを感じますか?
これまでの仕事の中で患者様やお客様に喜んでいただいたエピソードを教えてください。
仮に「イエス、ノー」で答えられる質問でも、より掘り下げた質問を切り返していくことが必要です。例えば、保健所を忘れたという患者様にどのような対応をしますか、先輩がスタッフの悪口をいっていたらどうしますか、など具体的な質問をしていくと、リアルな場面が想像でき、その方の本当の部分が出てきたりします。
また男性が女性を見る場合は見る目が甘くなると言われています。そのため男性の院長が女性スタッフの面接をする場合には、同性のスタッフなどの同席してもらうことをお勧めします。
・逆質問を促す
「面接の最後に何か質問がありますか」と聞いてみるのもよいと思います。どんな質問をしてくるかを見てください。「有休はとれますか?」等自分の都合を優先的に聞いてくる人もいれば「何か勉強しておくことはありますか」とクリニックに貢献しようと前向きな質問をしてくる人もいます。その人が、何を大切にしているかを探るのに役立ちます。
日本病院会の相澤孝夫会長は18日の定例記者会見で、私見とした上で、物価の動向に診療報
酬を連動させる仕組みを導入するのは困難だとの認識を示した。病院経営が物価の変動に大き
く左右されかねないため。
相澤氏はまた、「診療報酬での対応だと、議論をして点数が付いたころには物価が変わってい
ることも起こり得る」とも述べた。その上で、物価の上昇が一時的なら支援金の支給などで対
応するべきだとの考えを示した。
日病など5団体は1月、2024年度の診療報酬改定後に物価や人件費が上昇した影響で病院が
経営危機に陥っているとして、「物価・賃金の上昇」に適切に対応できる仕組みを病院の診療報
酬に導入することなど3点の緊急要望を福岡資麿厚生労働相に出していた。
相澤氏は会見で、入院患者に提供する食材費の上昇への対応を問われ、「物価の動向に合わせ
て診療報酬を変えたらどうかという意見も(15 日に開かれた常任理事会で)あったが、それだ
と物価の動向に病院経営がものすごく左右されてしまう。なかなか難しい」と述べた。
その上で、物価の上昇分に合わせて病院に一時金を支給するなど、診療報酬以外での対応を
含めて具体策を議論する必要があると指摘した。(メディカルウェーブ記事より)

石破茂首相は25日、医療・介護・障害福祉の現場の関係者を首相官邸に招き、生産性向上の方策を話し合う車座対話を開催した。
石破首相はこの中で厚生労働省に対し、医療・介護・障害福祉分野の「省力化投資促進プラン」を今春を目途に策定するよう指示。これを基に生産性向上を図る事業者の取り組みを後押しするよう求めた。車座対話の終了後、福岡資麿厚労相が記者団に明らかにした。
今回の車座対話には、生産性向上を積極的に推し進めている事業者らが参加。石破首相は席上、先進的な取り組みや好事例が広く普及・浸透しないことが、医療・介護・障害福祉分野の課題の1つだという認識を示した。
石破首相はこのほか、介護職への一時金の支給を含む今年度の補正予算が現場へ確実に届くようにすることも要請した。(介護ニュースより
Q、事務処理時間の簡便化のために、特定職員の残業代を定額支給にしていますが、職員から実際の残業にみあった金額が支給されているのか疑問の声が上がっています。医師の給与についても残業代を含めた年俸制で支給していますが、現状に何か問題があるでしょうか。
A, 残業代の定額支給は法令違反を招きやすいだけでなく、長時間労働の温床にもなりやすいものです。医師の年俸制の問題も、労働時間の管理方法とともに見直すべき課題の一つです。
サービス残業が発生してしまう要因の一つに、「固定残業代」の問題があります。例えば、月給30万円、40時間分の残業代を含む、というように、割増残業を毎月定額手当として支給するもので、労働基準法上認められた制度です。
固定残業代は本来、事務処理の簡便化のために認められた制度です。残業時間がゼロの人にも40時間分まるまる支給されるため、仕事のできる人と、できない人の不公平感をなくす意味もありました。しかし、定額40時間分を超えた労働時間分は、割増分を支払うことになるため、定額支給にしたところで労働時間を把握する必要があり、それほどのメリットのある制度ではありません。結果的に50時間残業しても40時間の定額分しか支給されないなどサービス残業の温床になっています。
事務スタッフの少ない医療機関でも導入しているケースがありますが、「ダラダラ残業を招く」といった弊害を招くこともあります。
例えばある整形外科病院では、理学療法士に対して、残業代を30時間の定額制で支給していました。ところが、残業をした時間分だけ支給額が増える本来のやり方ではないので、
残業時間に関する意識が薄れ、中には「どうせ残業代がでないから」と間違った認識でダラダラと居残る職員が増えてしまいました。そのためこの病院では固定残業代を廃止して、タイムカードと時間外勤務申請を併用して厳格に労働時間を管理する方法に改めました。結果的に、固定残業を廃止したことで、残業時間は15時間ほどに半減したといいます。
残業代の定額支給の問題は、高額の年俸制で支給される医師の給与でもたびたび問題視されます。最近、医師の年俸に残業代が含まれているかが争われた裁判では、最高裁は「含まれていない」と判示したケースもあります(H29年7月7日)「残業代と基本給を区別できない場合には残業代が支払われたとはいえない」として無効と判断されました。
この最高裁判決は、残業代の区分が不明確な給与の支払い方法は例外なく認められないとの立場を鮮明にし、労働基準法の立場を遵守するよう管理者に求めたもので、医師の労務管理にも少なからず影響を与えそうです。
A,
評価項目を具体的な「行動表現」にすることで、評価がより客観的になり、また職員の課題を具体的に指導できる。
評価することは非常に難しく、評価者訓練を受けないと評価は出来ないと言われています。しかしそれは、評価項目が抽象的で何を評価すればいいのかわからないという原因が考えられます。
評価を行う難しさには、①人によって評価が変わる ②評価項目が不明確なので評価する人も、される人もわかりにくい、さらに③誤評価の原因(ハロー効果、偏り傾向、寛大化など)評価するということに困難さが付きまとっています。例えば「協調性」という表現で終わってしまう評価項目の場合、何が協調性なのか評価者が判断しなければなりません。抽象的な表現は職員をいろいろな視点から評価できることになり有用ですが、評価の公平性や客観性からみるとかなり深い問題が含まれています。具体的な行動表現にすることで、だれでも同じ理解とすることが大切です。
【具体的行動表現の実例】
評価項目:「感謝の気持ちをもってご利用者、職員に接する」
を具体的な評価項目にした場合に、例えば下記のような例となります。
例1:ご利用者や職場の仲間に感謝の気持ちで接することが出来、「○○さんのおかげです」や「ありがとう」が素直に笑顔で言える。
例2:ご家族様や見学、来訪者の目を見て、笑顔でお名前を添えて「ありがとうございます」と伝えている。
例3:他部署等の協力や理解があって自分が仕事ができる事に感謝して、相手の状態を配慮し、「お手伝いしましょうか」「何か私にできる事はないですか」と声掛けしている。
以上 ご参考にしてください。
厚生労働省は、医療現場の生産性向上や賃上げを支援するため年度内に行う事業の実施要綱
を都道府県に12日付で通知した。ベースアップ評価料を届け出済みのほか、届け出を見込んで
いる医療機関や訪問看護ステーションの賃上げも支援するが、届け出見込みとして支援を受け
たのに評価料を3月31日までに届け出なかった場合は都道府県が給付金の返還を求める。
厚労省の実施要綱では、医療施設等経営強化緊急支援事業として年度内に実施する生産性向
上・職場環境整備等支援や病床数適正化支援などのメニューごとに、事業の内容や支給額、留
意事項などを示した。
生産性向上・職場環境整備等支援事業は、病院や診療所(医科・歯科)、訪問看護ステーショ
ンが2024年4月1日-25年3月31日に行う業務の効率化や処遇改善が対象。
ICT 機器の導入やタスクシフト・シェアによる業務効率化、職員の賃上げを行った場合、病
院と有床診療所には許可病床1床当たり4万円(許可病床4床以下の有床診には1カ所当たり
18 万円)、無床診療所と訪問看護ステーションには1カ所当たり18万円を支給する。
24 年度の診療報酬改定で新設されたベースアップ評価料を25年2月1日の時点で届け出済み
のほか、3 月31 日までの届け出を見込んでいる場合も支給対象にするが、▽申請内容が事業の
目的に明らかに合致していないと認められる▽申請内容を偽るなど不正な手段で給付金の支給
を受けた▽ベースアップ評価料を3月31日までに届け出る見込みとして支給を受けたのに届け
出なかった-場合は、都道府県が給付金の全額返還を求める。給付金の支給を受けた医療機関
や訪問看護ステーションは、支援事業の実績報告書を都道府県に出す。
一方、病床数適正化支援事業は医療需要の急激な変化に対応するため医療機関が行う病床削
減を支援する。24年度補正予算が成立した同年12月17日から25年3月31日までに一般病床・
療養病床・精神病床を削減した病院・診療所に1床当たり410万4,000円を支給する。
ただ、地域医療介護総合確保基金の病床機能再編支援事業(単独支援給付金支給事業)の給
付金が支給されている病床を削減する場合は、それとの差額のみを支給する。また、産科部門
や小児科部門の病床、同じ開設者のほかの医療機関に融通した病床などは削減分にカウントし
ない。
給付金を支給された医療機関が、35年3月31日までに正当な理由なく増床したり申請内容を
偽るなど不正な手段で給付金の支給を受けたりした場合は、都道府県が全額返還を求める。
(メディカルウェーブ記事より)
「皆さんは、“正直”と“誠実”の違いを
説明しなさい、と言われたら、何と答え
ますか?」
・・・・・・・・
日常的に何となく使い分けていますが、
あらためて
“違いは何?”
と質問されたら、
なかなか答えずらいものがありますよね。
何だろう?
ひとしきり考えた後、
その講師の方から教わった定義は、
今なお、私の心の中に突然表れてくるほど、
大きなインパクトを残してくれました。
その方は、こう表現されました。
「正直とは、
“現実に言葉を合わせる”
ことであり、
誠実とは、
“言葉に現実を合わせる”ことである」
・・・・・
素晴らしい定義だと思いませんか?
“正直”
は、時には難しいかもしれませんが、
実行するのは比較的容易な事かもしれません。
でも、
“誠実”
は、なかなか難しいですよね。
「言葉に現実を合わす」
この積み重ねを継続することで、
私たち経営者やリーダーは成長していくのかも
しれません。
自分自身や自分自身の家族は勿論、
社員や社員の家族、
そして、
ご利用者やその家族をしっかり守るためにも、
私たち経営者やリーダーは、
仕事や自分自身、全てに対して
“誠実に”
向き合い続けなければならないのでしょうね。
A、何をどのように頑張れば、階層を上がっていくことができるのかを決めるのが、
キャリアパスの中で最も重要なルールのひとつである「任用要件・昇格条件」です。
この任用要件を決定して、職員にオープンにし丁寧に説明することが必要です。尚、任用要件では、次の4つの視点で検討をすすめれば良いと考えています
- 前等級における最低勤務年数
「リーダーを最低3年やらないと主任は務まらない」というような発想があると思いますが、このような考え方を昇格の条件として、1級は2年以上、2級は3年以上などのような形で採り入れます。そして各階層の滞留年数を決めます。つまり昇格を考えるときにも、この年数経過が一つの要件になります。 - 資格
それぞれの等級で取得してほしい資格を昇格の条件として用いるという考え方です。 - 実務経験
「優秀なケアスタッフだったのに、リーダーにしたらプレッシャーから力を発揮できず、結局もとの立場に戻さざるを得なくなった・・・」などというミスマッチをなくすために、指導監督職(主任等)になる前に、一般職の間に、一度でも委員会の委員長や行事のリーダー等をつとめた経験がある事などを、昇格条件にするケースもあります。少し大きな事業所では、複数の事業所を経験していないと(異動していないと)管理者になれないというルールもこの類です。 - 人事評価
人事評価制度を取り入れている事業所では、必ずといっていいほど、その結果を昇格の条件に用いています。「階層に求められる業務ができているか」を評価しているのであれば、その結果を次の段階に進めるか否かの判断基準に加えるというのは、極めて合理的な方法です。