医療
Q 当法人では新卒採用・中途採用ともの計画的に行っていますが、せっかく採用してもなかなか定着せず、早いと3か月未満で退職する人もいます。何とか定着をしていただくように取り組みを行っていますが、採用面接ではどのような点に気をつけたら良いでしょうか。
A,
「採用での失敗は、育成でカバーすることは難しい」とも言われます。
どのような人を採用するか、これは言うまでもなく、事業運営の中で最も重要な事項といっても過言ではないでしょう。社員の定着のためには「定着するような人材を採用する」といった方が現実的かもしれません。しかし、実際には人手不足の際には、「応募してくれた方は、多少気になる点があってもほとんど採用する」という状況は、決してめずらしいことではありません。このようなことを繰り替えしていると「すぐに辞めるような人」を採用していることになりかねません。
「辞めない人材」とはいったいどんな人材なのでしょうか。それは法人理念に共感できる職員ではないでしょうか
それでは「辞めない人材」とはいったいどんな人材なのでしょうか。それは法人理念に共感できる職員を選ぶことです。理念に共感できるとは、法人として「大切にしたい価値観」の共有ができる方と言ってもいいかもしれません。
現場が人手不足の状況なので、ついつい早く人を「補充」したいという考えから、候補者の過去の経験、職務のスキル、資格などを重視した基準で採用を決定する場合も多いと思います。ただ、結果として、このような情報は、意外とあてにならないという経験をされた経営者も多いのではないかと思います。そこで、重要なのは「その方の価値感が法人の価値観や考え方に合うかどうか」ということになるのですが、問題はそれをどのように見極めるか、ということになります。もちろん、価値観が垣間見れるような質問内容を、事前にしっかり準備しておく必要がありますし、その結果を面接官複数の目で見て、客観的な指標にまで落とし込んでいくことをお勧めしています。
候補者もそれなりに準備をして面接に臨みますので、なかなかホンネの部分までは見極めるのは難しいものです。
一方、候補者もそれなりに準備をして面接に臨みますので、なかなかホンネの部分までは見極めるのは難しいものです。ある法人の理事長は、法人創設の経緯や経営理念をできる限りわかりやすく、そして何度も何度もしつこいぐらいに伝え(これが重要ということです)、それを聞いている表情や反応で、十分判断できるということをおっしゃいます。また、ある施設長は、事前に施設見学(かなり細部にわたる現場見学)を行っていただき、そこで感じた内容を、どれだけ自分の言葉で伝えられるかをみている、と言います。このような方法ですと、事前の準備ではなく、過去の経験が本人の言葉で出てくることが多く、その方の現在の感じ方や価値観が、よりリアルに伝わってくるといいます。
下記に面接のときの質問の留意点をお伝えいたしますのでご参考にしてください。
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具体的な内容を質問する
漠然とした回答ではなく、具体的な回答を聞くことで本音を見出します。
・「なぜこの仕事を選んだのか、人の役に立つとはということは、どういうことなのか
具体的に言ってください」
・「採用された場合、あなたの能力をどういった仕事に活かしたいですか。具体的にこたえてください」
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人間関係についてどう考えているか確認する。
人間関係の関する質問は、入職後のトラブル回避にためにも非常に重要です。
・「入職後、法人とあなたの方向性や想いが異なる時、あなたはどのようにしますか?」
・「同僚との意見が食い違う場合、あなたは意見を通しますか、黙りますか、また通すとしたらどんな方法で?」
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求職者からの質問を引き出す
面接試験で一通り質問が終わったら、必ず求職者に対して質問がないか確認します。面接が終わったという安心感から本音が見え隠れすることがあり、人間性を確認できることもあるようです。求職者が質問する内容は、採用された場合のことを想定していることが多いため、「どの部分に興味を示しているか=本当の志望動機」がわかることも多いように思います。
―院長が一人で悩まないための、人と組織の整え方―
「スタッフがなかなか定着しない」
「注意すると辞めそうで言えない」
「評価や給与の基準を聞かれると、正直答えに詰まる」
これは、日々多くのクリニック院長先生から伺うお悩みです。
医療技術や診療方針には自信がある。患者さんのために全力で向き合っている。
それでも**“人”の問題だけは、どうしても後回しになってしまう**——そんな現場が少なくありません。
本コラムでは、クリニック経営における「人事制度」の役割と、
なぜ今それが必要なのかを、現場視点でお伝えします。
クリニックの人事トラブルは「人」ではなく「仕組み」の問題
スタッフ同士の不満、評価への不信感、院長への不満…。
これらは一見「人間関係の問題」に見えますが、実際には評価やルールが曖昧なことが原因であるケースが大半です。
例えば、こんな状況はありませんか?
-
頑張っているスタッフと、そうでないスタッフの給与差がほとんどない
-
ベテランの発言力が強く、新人が萎縮してしまう
-
院長の感覚で注意・評価しており、基準が言語化されていない
この状態が続くと、院長先生は「気を遣う管理者」、スタッフは「不安を抱えた労働者」になってしまいます。
結果として、退職・モチベーション低下・採用難という負の連鎖が起こります。
人事制度は「縛るもの」ではなく「守るもの」
「人事制度」と聞くと、
「大きな病院がやるもの」「堅苦しい」「自由度が下がる」
そんなイメージを持たれる院長先生も多いかもしれません。
しかし、クリニックにおける人事制度の本質は真逆です。
-
院長の判断を“属人化”させない
-
スタッフに「どう頑張れば評価されるか」を示す
-
感情ではなく、ルールで人を守る
つまり人事制度は、**院長とスタッフ双方を守る“共通言語”**なのです。
特に少人数のクリニックでは、
「言わなくても分かるだろう」「今までは問題なかった」
という暗黙の了解が通用しなくなった瞬間に、関係性が一気に崩れます。
うまくいっているクリニックほど、人事制度がシンプル
人事制度というと、分厚い評価シートや複雑な等級制度を想像されがちですが、
実際にうまく機能しているクリニックほど、制度はとてもシンプルです。
-
職種・経験年数に応じた役割の明確化
-
「できてほしい行動」を言語化した評価項目
-
昇給・賞与の考え方を明示
これだけでも、スタッフの安心感と納得感は大きく変わります。
重要なのは、クリニックの規模・診療方針・院長の価値観に合っていること。
テンプレートを当てはめるだけでは、かえって形骸化してしまいます。
「制度を作ること」より「運用できること」が重要
人事制度は、作って終わりではありません。
むしろ、運用できなければ意味がないと言っても過言ではありません。
-
面談でどう伝えるか
-
評価結果をどうフィードバックするか
-
不満が出たときにどう説明するか
ここを院長一人で抱え込むと、結局制度が使われなくなります。
だからこそ、
医療業界・クリニック事情を理解した専門家の支援が重要になります。
院長が診療に集中できる環境をつくるために
人事の悩みは、院長先生の時間と精神力を確実に奪います。
本来向き合うべきは、患者さんと医療の質のはずです。
「今のやり方で本当にいいのか」
「このままスタッフが定着するのか」
そんな不安を感じたときが、人事制度を見直すタイミングです。
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補正予算の賃上げ補助金、実施要綱を通知 厚労省 介護職員は最大月1.9万円 各サービスの要件を公表
介護保険最新情報のVol.1454で現場の関係者に広く周知した。
今回の補正予算による補助金は、介護職員1人あたり最大で月額1.9万円を支給するもの。ベースは月額1万円で、要件を満たせばプラス5千円、追加でさらに4千円と上乗せされる3階建ての設計になっている。* 居宅介護支援や訪問看護などはベースの1万円部分のみ。その要件は訪問介護や通所介護、介護施設などとは別に定められている。
厚労省は実施要綱で、1階部分の1万円の要件を基準月(令和7年12月)に「処遇改善加算を取得していること」とした。
2階部分のプラス5千円については、「生産性向上や協働化」への取り組みを要件とした。サービス類型によって求められる内容が異なるため注意が必要だ。
訪問介護や通所介護など在宅系のサービスでは、「ケアプランデータ連携システム」への加入が要件となる。特養や老健など施設系・居住系のサービスでは、「生産性向上推進体制加算」の取得が求められる。
3階部分のプラス4千円については、「職場環境改善」への取り組みが要件とされた。
具体的には、
◯ 業務の洗い出しや棚卸しなど現場課題の見える化
◯ 委員会の立ち上げなど業務改善活動の体制構築
◯ 業務内容の明確化と役割分担
のいずれかを計画、または実施している必要がある。
重要なポイントは、前述した2階部分(生産性向上や協働化)の要件をクリアしている事業所・施設は、この3階部分の要件も満たしているとみなされる点だ。つまり、「ケアプランデータ連携システム」への加入や「生産性向上推進体制加算」の取得を行えば、自動的に最大の補助額(月額1.9万円)を得られる仕組みとなっている。
実際の補助金の支給額は、基準月(令和7年12月)の介護報酬総額にサービスごとの交付率を乗じて算出する。
厚労省は実施要綱に、「賃上げは基本給、手当、賞与などのうち対象とする賃金項目を特定した上で行う」と明記。「基本給による賃上げが望ましいが、事業所・施設の判断により、その他の手当、一時金などを組み合わせて実施しても差し支えない」との認識を示した。
Q 当施設の職員から、子どもの学校行事への参加や通院など、プライベートの事情に合わせて年次有給休暇を取得したいという希望が出ています。そこで、半日単位で年次有給休暇を取れるようにしたいと考えています。どのようなことに気をつけるとよいでしょうか?
A,労働基準法では、年次有給休暇(以下、年休)は1日単位で付与することが原則とされています。その上で、就業規則などで施設がルールを定めることで、年休を半日単位(以下、半休)で付与することができるとしています。その際、半休の区切りをどうするかなどの検討が必要です。
詳細解説:
年休の付与単位の原則年休とは、心身の疲労を回復させ、リフレッシュするための休暇です。 そのため、1日(午前0時からの24時間)単での付与が原則ですが、就業規則などで 施設がルールを定めることで、半休の制度を導入することが認められています。なお、半休を 導入することは施設の任意であり、義務ではありません。
1.半休導入時の区切り
半休を導入する上で、半日の単位(区切り方)を検討する必要があります。1日単位の年休が午前0時からの24時間であることを踏まえ、その半分である正午を区切りにすることが基
本的な考え方ですが、以下のような合理的な区切り方も考えられます。
① 1日の所定労働時間を2等分した時刻を区切りとする
② 昼休憩の時刻を区切りとする
午前の利用時間が9時から12時までの3時\間、午後の利用時間が13時から18時までの5 時間というように午前・午後と分かれている施設が多いことを考えると、選択肢②は職員にとって分かりやすく、運用や管理もしやすいかもしれません。ただし、午前休を取得するか、午後休を取得するかによって働く時間数が異なるため、職員の間での不公平感が出やすくなります。
2.所定労働時間が短い日の取扱い
施設の利用時間が午前のみの日に年休を取\得する場合、1日単位とすることが原則です。この場合、「せっかく休むのであれば、所定労働時間が長い日に取得しよう」という思いを持つ職員がいることから、利用時間が短いことを踏まえて、その日に年休を取得する場合は半休として取り扱うことも考えられます。半休を導入することで、職員が個々の事情に応じて柔軟かつ有効に年休を活用することができ、働きやすさにつながります。管理のしやすさや不公平感が出づらい制度の導入が重要となります
院長先生が今こそ「人事評価制度」を導入すべき理由と成功のポイント
「スタッフの頑張りを正しく評価したい」
「給与や賞与の基準が曖昧で、不満が出ている」
「優秀なスタッフほど辞めてしまう」
このようなお悩みをお持ちの院長先生は少なくありません。
実はこれらの問題の多くは、評価制度が整備されていないことに起因しています。
本記事では、クリニックにおける人事評価制度の重要性と、失敗しない導入方法、そして専門家による導入支援コンサルの活用メリットについて、クリニック専門の視点で解説します。
クリニック経営における「人事評価制度」とは?
人事評価制度とは、
スタッフの行動・成果・姿勢を一定の基準で評価し、処遇(給与・賞与・昇給)や育成に反映する仕組みです。
一般企業では当たり前の制度ですが、クリニックでは
-
「少人数だから不要」
-
「院長の目で見れば十分」
-
「評価制度は大きな病院の話」
と考えられ、未整備のまま運営されているケースが非常に多いのが実情です。
しかし、人材定着が経営を左右する時代において、評価制度はもはや「余裕があれば導入するもの」ではありません。
評価制度がないクリニックで起こりがちな問題
① スタッフの不満が水面下で蓄積する
評価基準が明確でないと、スタッフはこう感じます。
-
「なぜあの人と給与が同じなのか」
-
「頑張っても評価されない」
-
「院長の好き嫌いで決まっているのでは」
この不公平感・不透明感が、離職やモチベーション低下の大きな原因になります。
② 院長の負担が増え続ける
評価制度がない場合、
-
昇給・賞与の判断を毎回悩む
-
スタッフ指導が感覚的になる
-
トラブル時に説明ができない
結果として、院長先生がすべてを背負う経営になってしまいます。
③ 採用しても定着しない
近年、医療業界でも人材不足は深刻です。
特に、
-
医療事務
-
歯科衛生士
-
看護師
は転職市場が活発で、**「働きやすさ」「評価の納得感」**が職場選択の重要な基準になっています。
評価制度のないクリニックは、無意識のうちに選ばれにくい職場になっている可能性があります。
クリニックに評価制度を導入する3つのメリット
① スタッフのモチベーションと定着率が向上する
「何を頑張れば評価されるのか」が明確になることで、
-
自主的に行動するスタッフが増える
-
成長意欲が高まる
-
離職率が下がる
といった好循環が生まれます。
② 院長の判断が「仕組み化」される
評価制度は、院長先生の考え方や価値観を言語化・ルール化するものです。
これにより、
-
指導がブレない
-
説明責任を果たせる
-
感情的な判断が減る
など、経営の安定化につながります。
③ クリニックの理念・方針が浸透する
評価項目に、
-
患者対応
-
チームワーク
-
医療安全への姿勢
などを組み込むことで、**「院長が大切にしていること」**が自然とスタッフに伝わります。
評価制度は、単なる給与制度ではなく、クリニック文化を育てるツールなのです。
評価制度導入でよくある失敗パターン
❌ テンプレートをそのまま使ってしまう
一般企業向けの評価制度を流用すると、
-
クリニックの実態に合わない
-
現場で使われなくなる
-
形骸化する
といった失敗につながります。
❌ 評価項目が多すぎる・難しすぎる
現場スタッフが理解できない制度は、
**「評価のための評価」**になり、逆効果です。
❌ 制度を作って終わりにしてしまう
評価制度は、
-
導入
-
説明
-
運用
-
見直し
まで含めて初めて機能します。
ここを院長先生お一人で行うのは、現実的ではありません。
専門家による「評価制度導入支援コンサル」が選ばれる理由
評価制度を成功させているクリニックの多くが、
医療機関に精通した専門家の支援を活用しています。
導入支援コンサルでできること
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クリニックの規模・職種に合った評価制度設計
-
院長の考えを反映したオーダーメイド設計
-
スタッフ向け説明資料の作成
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運用開始後のフォロー・改善提案
-
労務トラブルを防ぐ制度設計(法的観点)
クリニック専門コンサルだからこそできる支援
一般的な人事コンサルではなく、
クリニック専門の支援だからこそ、
-
医師・歯科医師の経営目線
-
医療事務・看護師・歯科衛生士の職種特性
-
医療業界特有の人間関係・慣習
を踏まえた、現場で「使える」評価制度を構築できます。
まとめ|評価制度は「スタッフのため」だけではない
人事評価制度は、
-
スタッフのため
-
患者満足度向上のため
-
そして何より院長先生ご自身のため
の仕組みです。
「なんとなくの評価」から
「仕組みで回るクリニック経営」へ。
【お問い合わせ】評価制度導入を検討中の院長先生へ
-
評価制度を作りたいが、何から始めればいいかわからない
-
今の給与・賞与の決め方に不安がある
-
スタッフ定着・モチベーションを本気で改善したい
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先日ご好評をいただいた処遇改善加算セミナーにつきまして、再配信(アーカイブ配信)が決定いたしました。
期間限定での公開となりますので、前回ご参加が難しかった方・復習されたい方は、ぜひこの機会にご視聴ください。
公開期間:1月13日(火)12:00 ~ 2月13日(金)17:00
本セミナーで得られること
2024年度の「介護職員等処遇改善加算の一本化」により、新しい「キャリアパス要件」および「職場環境要件(生産性向上の取り組み)」への対応が急務となっています。
本セミナーでは、加算Ⅰ・Ⅱ取得を年度末までに目指すための実務ポイントを、制度解説にとどまらず、現場での導入・定着に直結する具体策・事例を交えて解説します。
こんな法人様におすすめ
・今年度中に処遇改善加算Ⅰ・Ⅱを取得したい
・キャリアパス要件の整備が進んでいない/実務対応に不安がある
・生産性向上要件への取り組み方が分からない、進めても形にならない
・ICT活用・業務改善の具体事例を知りたい
プログラム(2本立て)
第1章:キャリアパス要件の整備方法と実務対応
講師:林 正人 氏(社労士法人ヒューマンスキルコンサルティング 代表)
第2章:生産性向上要件を満たすためのICT活用・業務改善手法
講師:高橋 利明(株式会社ビーブリッド シニアコンサルタント)
参考:職場環境要件(生産性向上の取り組み)で求められる対応例
・介護ソフト(記録・情報共有・請求業務の転記が不要なもの)、タブレット・スマホ等の情報端末導入
・介護ロボット(見守り・移乗・排泄・入浴・業務支援等)、インカム/ビジネスチャット等による職員間連絡の効率化
・厚労省「生産性向上ガイドライン」に基づく業務改善体制の構築(委員会・PJチーム立ち上げ、外部研修の活用 等)
視聴お申し込み
参加費:無料/開催形式:オンライン配信(アーカイブ)
👉 お申し込みはこちら:https://forms.gle/cbsvX8xHTFm9DqyLA
年度末に向けた要件対応を進めるうえで、ポイントを整理できる内容です。
皆さまのご視聴を心よりお待ちしております。
処遇改善加算の新要件を一気に攻略!
キャリアパス要件 × 生産性向上要件 実践セミナー
2025年度末までに押さえるべきポイントと現場実装のコツ
主催:社労士法人ヒューマンスキルコンサルティング × 株式会社ビーブリッド
今年9月に実施したセミナーのアーカイブ配信を行います。
下記チラシの「問い合わせ窓口」へお申し込みください。
FAX原稿9月17日開催_処遇改善加算セミナー(アーカイブ申込FAX用)
厚生労働省は12日、来年度の介護報酬の臨時改定で6月から「処遇改善加算」を拡充する方針を固めた。
対象サービスを居宅介護支援や訪問看護などにも拡大し、幅広い介護従事者の賃上げを進める。新たに対象となるサービスについては、生産性の向上や職場環境の改善を促す取得要件を設ける。
同日に開催した審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で提案。委員から大筋で了承を得た。
今回、新たに対象となるのは居宅介護支援、介護予防支援、訪問看護、訪問リハビリテーションなど。厚労省はこれらの事業所に、「処遇改善加算」の最下位の「加算Ⅳ」に準ずる取り組みを求める意向を示した。
具体的には、既存の「キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ」と「職場環境等要件」を適用する。職位・職責に応じた任用要件や賃金体系の整備、研修機会の確保などに加え、生産性の向上や働きやすい職場づくりの取り組みを取得要件とする(*)。
* キャリアパス要件Ⅰ
職位・職責・職務内容に応じた任用要件を定め、それに応じた賃金体系を整備する。
* キャリアパス要件Ⅱ
資質向上のための目標や計画を策定し、研修機会の確保や能力評価、資格取得の支援などを行う。
* 職場環境等要件
入職促進、資質向上やキャリアアップの支援、多様な働き方の推進、心身の健康管理、生産性の向上、働きがいの醸成といった区分ごとに、それぞれ1つ以上(生産性の向上は2つ以上)取り組む。
これまで対象外だった事業所がこうした取得要件を満たすまでには時間がかかるため、厚労省は経過措置を設けると説明。来年度中の対応を誓約することで、年度当初からの取得を認めるとした。
あわせて、「ケアプランデータ連携システム」の導入などに取り組んでいれば、「キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ」と「職場環境等要件」の適用を免除する方針も打ち出した。
会合では委員から、「小規模な事業所への支援が必要」との声も上がった。厚労省は今後さらに調整を進め、来年度の臨時改定のアウトラインを年内に決定する。
クリニック専門の社会保険労務士として、多くの歯科医院から人事・労務のご相談を受けてきました。その中で感じるのは、「同じようなトラブルが、驚くほど繰り返されている」という事実です。
院長先生方は決して「ブラック」な考えを持っているわけではありません。むしろ、スタッフのことを思い、現場を大切にされている方がほとんどです。それでもトラブルが起きてしまうのは、人に頼る経営の限界と、ルールがないことによる誤解が原因であるケースが大半です。
スタッフ間の人間関係は「自然に良くなる」ことはありません
歯科医院で最も多いご相談が、スタッフ間の人間関係です。
「歯科衛生士同士の雰囲気が悪い」「ベテランスタッフが新人にきつく当たる」「注意したらパワハラだと言われた」など、内容はさまざまですが、根本は共通しています。
それは、指導の基準が曖昧なまま、個人の価値観に任せていることです。
「自分はこう教わってきた」「これくらい普通」という感覚の押し付けは、今の職場ではトラブルの火種になりやすく、特に若い世代ほど敏感に反応します。
小規模な歯科医院では、一人の不満が医院全体の空気を一気に悪化させることも珍しくありません。
残業代トラブルは「退職時」に突然表面化します
診療後の片付け、終礼、ミーティング、勉強会。
院長先生からすると「当然の業務」でも、スタッフ側から見ると「なぜ給与が出ないのか」という不満につながることがあります。
現場では、
「数分だから残業ではない」
「みんなやっているから問題ない」
という認識が根強く残っていますが、法律上は労働時間として扱われる可能性が高いケースが多くあります。
特に注意が必要なのは、在職中は何も言わなかったスタッフが、退職後に未払い残業代を請求してくるケースです。感情の問題ではなく、金銭トラブルとして一気に深刻化します。
評価や昇給の不満は、優秀な人ほど黙って辞めていきます
「なぜあの人は評価されているのか」
「頑張っても給料が上がらない」
このような不満が蓄積すると、スタッフは院長に相談するのではなく、転職を選びます。特に歯科衛生士は売り手市場であり、不満を抱えながら働き続ける理由がありません。
評価制度がない、あるいは院長の主観だけで決まっている医院では、不満を口にしない優秀な人材から先に辞めていく傾向があります。
「辞めてもらう」は、最もリスクの高い場面です
問題のあるスタッフへの対応も、歯科医院では大きな課題です。
「もう来なくていい」
「合わないから辞めてほしい」
この一言が、後に「不当解雇」として大きなトラブルになることがあります。就業規則がない、または懲戒や解雇のルールが曖昧なまま感情的に対応してしまうと、院長側が不利になるケースが少なくありません。
辞めさせたいと感じた時こそ、最も冷静で、手順を踏んだ対応が求められます。
妊娠・育児を巡る問題は「知らなかった」では済みません
女性スタッフの多い歯科医院では、産休・育休・時短勤務を巡るトラブルも頻発します。
「人手が足りないから無理」
「正直、困る」
院長先生の本音として理解できる部分もありますが、対応を誤ると法令違反となり、医院の信用にも大きく影響します。
重要なのは、感情論ではなく、制度としてどう対応するかを事前に決めておくことです。
人事トラブルの多くは「仕組み」で防げます
歯科医院の人事トラブルは、誰かが悪いから起きているのではありません。
ほとんどの場合、ルールがない、基準がない、相談先がないことが原因です。
就業規則の整備、評価制度の明確化、指導方法のルール化。
これらは「スタッフを縛るため」ではなく、院長とスタッフ双方を守るための仕組みです。
「うちはまだ大丈夫」と思っている医院ほど、トラブルが起きたときのダメージは大きくなります。何も起きていない今こそ、専門家の視点で足元を見直すことが、安定したクリニック経営につながります。
◆思い返すと、加算項目に「LIFE」が加えられた時にも同じような議論がありました。
「LIFE」とは、介護サービス利用者の心身状態やケア内容を全国規模でデータ収集(事業が登録)し、統計・標準化されたフィードバックを事業所に返す仕組みのこと。これにより、これまでの職員の経験・勘に頼りがちだったケア内容に対し、「実証に基づくケア(Evidence-based Care)」が可能となります。
また全国の類似サービスとの比較が可能になり、ケアの質の底上げにつながる期待についても強調されました。
今回の「ケアプラン連携システム」も同様であり、加えてデータ入力の簡素化やケアプランの共有・転記作業の削減など、事務負担軽減・業務効率化・生産性向上にも寄与する目的も言われています。例えば従来の紙ベースのやり取りがオンラインで完結するようになり、「作業にかかる時間」「心理的負担」の削減が見込まれる、という感じでしょうか。
◆国も将来的な全国的プラットフォーム(いわゆる介護情報基盤)の構築を視野に、現段階での「ケアプラン連携システム」「LIFE」の導入を強く促しています。
先述した加算項目への追加や、その他にも助成金やキャンペーン等で導入コストを抑えるよう呼びかけされるなど制度のバックアップも進んでいます。
こうした背景には、急速な高齢化と、それに伴う要介護者・要支援者の増加、それに伴い人手不足とコスト抑制を両立させなければならない介護保険制度の持続性という国全体の課題があります。
◆ただその一方で、制度の土台となるICTやデータシステム自体には、現場での実用性や導入/運用の負担感への懸念も根強くあります。
今回の、ケアプラン連携システムを処遇改善の条件にする案には反対意見も多く、実際に活用実績や利用率が低く認知もされていないじゃないかという指摘があります。
紙ベースや従来のやり方に慣れた事業所にとっては、移行に対する抵抗感もありますよね。またLIFEも含め現時点で「どこまで日常業務に組み込めるか」「費用対効果がどれほどか」「入力の手間や人的リソースがどの程度かかるか」という実務面での課題や疑問もあります。もっと言えば、制度として「LIFE利用=良質なケア」という図式が「本当にそうなの??」と思われているのではとも感じます。
現場の「人」が担うケアの質や温かみといった面が重視される業界です。
それでも、業界として(内容の精査や意見の反映は行いながら)従うべきと考えます。
◆まずは大きな話として、介護報酬や処遇改善を含めた制度維持・向上には、国民負担・限られた財源の中で「効率・公平・質の担保」がますます求められる実情にあること。ICTやビッグデータによる標準化・可視化は、その要請に応える現実的な手段です。
介護現場にとって、短期的には導入に伴う負担増が発生するかも知れませんが、長い目で見て情報連携による事務負担の軽減、またケアマネや介護職員の負荷軽減につながるとなれば、人材の離職防止や働きやすさ改善にも貢献します。
慢性的な人手不足の中では避けて通れない、重要な側面です。
またデータに基づいたケア設計は、事業所間、職員間の質のバラつきを是正する可能性があります。業界全体の質の底上げ、またしっかり取り組んでいる事業者が正当に評価されるためにもデータは必要です。
繰り返しになりますが、使い慣れるまでは入力や運用は大きな手間かも知れません。でも制度が整い、今よりもっとICTが普及して業界全体のリテラシーが上がることにより、将来的には「当たり前」のインフラになる可能性もあります。
『ケアプラン連携システムやLIFEを導入して何が変わんねん』との考えもあるでしょう。業界が抱える課題は多数・多岐にわたっており、個別の解決だけでなく全体としての最適解も議論する必要があります。
生産性向上が声高に叫ばれる今、分岐点なのだと思います。





