医療事業所様向け情報(経営)4月号①

外国人旅行者の来院への備え

来年は東京オリンピック・パラリンピックの年でもあり、これまで以上に外国人旅行客数が増えると予想されます。これに伴い、医療機関への受診の機会が増えるため、各医療機関は来院への備えが求められます。

受入れには事前準備が不可欠

外国人旅行客の受入れ対策には、厚生労働省が作成した対応マニュアル等※1 がお勧めです。そこからいくつかポイントをご紹介します。

✓ 感染症対策

新型コロナウイルス感染症については、厚生労働省※2、各地の保健所や各医師会等から出された指示に従いましょう。また新型コロナウイルス以外の感染症にも気を配り、渡航元のヒアリング、潜伏期間等を考慮に入れ、麻しんや風しん、結核等の社会的影響の大きい疾患も念頭に置いた感染対策が求められます。

✓ 文化・宗教への配慮

言語だけでなく、文化や宗教の違いが診察や検査の障壁となることもあります。女性による診察・検査、ハラル食の提供等、患者の習慣に配慮した柔軟な対応が求められます。

✓ 支払いのトラブル回避

十分な日本円を持ち合わせていない場合に備え、キャッシュレス決済の準備をしましょう。

✓ 医療費の価格設定

外国人旅行客への医療費請求は、医療機関の裁量に委ねられた自由診療です。厚生労働省のマニュアル※1 も参考に、対応の手間やコストも勘案した上で、価格設定をしましょう。

✓ 事前の価格提示

検査や治療前に医療費の概算を患者に提示して同意を得ておくとよいでしょう。トラブル防止の上で非常に有効です。

ウェブサイトで対応可能な医療機関を検索

事情により受入れられない場合には、他の医療機関を紹介する方法もあります。この場合、対応できる医療機関を検索できる、日本政府観光局(JNTO)のウェブサイト※3 などを活用するとよいでしょう。

出典:
※1 厚生労働省「外国人患者の受入れのための医療機関向けマニュアル」
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000501085.pdf

「訪日外国人の診療価格算定方法マニュアル」
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000584880.pdf

※2 厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00004.html

※3 日本政府観光局「訪日外国人の診療価格算定方法マニュアル」
https://www.jnto.go.jp/emergency/jpn/mi_guide.html

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