介護サービスの利益率、過去最低2.4% 施設系が大きく悪化 物価高など直撃=経営実態調査

厚生労働省は10日、介護施設・事業所の経営状況を明らかにする調査(今年度経営実態調査)の結果結果は表の通り。昨年度決算の全サービス平均の収支差率は2.4%。前年度より0.4ポイント低下し、2020年度調査と並ぶ過去最低の水準となった。政府はこれを重要な参考データとして、来年度の介護報酬改定をめぐる議論を進めていく。

この調査は昨年度の決算の動向を把握するもの。今年5月に実施された。対象は全ての介護保険サービス。全国の1万6008施設・事業所から回答を得ている。有効回答率は48.3%。結果は10日の専門家会議に報告された。


施設系サービスの収支差率の落ち込みが目立つ。特別養護老人ホームと介護老人保健施設がマイナスとなるのは初めて。光熱費をはじめとする物価の高騰、人件費の上昇などの影響を非常に大きく受けた格好だ。特定施設やグループホーム、ショートステイなども悪化していた。

訪問介護や通所介護、居宅介護支援などは収支差率が向上している。ただ、経営環境は厳しさを増しているのが実情だ。事業者は介護報酬の収入から十分な賃上げ、労働環境改善の原資を捻出できず、貴重な人材の他産業への流出を止められないでいる。


厚労省は今回の結果について、「訪問介護、通所介護などの収支差率は上がっているものの、収益額の伸びは大きくない」と指摘。「経営改善の影響は限定的」と分析した。


あわせて、「他産業では利益率が上昇している一方で、介護分野では全体として低下している。かなり厳しい状況にある」との認識を示した。(介護ニュースより)

介護業界の経営 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

 

 

 

お電話でのお問い合わせ

03-6435-7075(平日9:00~18:00)

営業時間外のお問い合わせはこちらから

相談・ご依頼の流れはこちら