職員の退職が激減した職場
今日は、介護リーダー研修で
受講生にお話ししている
内容を皆様にもお伝えしたい
と思います。
ある施設における介護職員の離職状況が
マネジメントの変化で一変したという実話です。
ある幹部の職場では、毎年3~4割の職員が
いつも辞めて、都度補充するがイタチゴッコ
でした。
その部門長がマネジメントの仕方を変えた事で、
退職者が激減したらしいのです。
何を変えたか?
これまで、ベテランである部門長が細かい事
まで分かるので、聞かれなくてもアドバイス
をしていました。
しかし、そのアドバイスを止めたらしいです。
部門長がアドバイスを徹底してやってきた為、
まじめな職員は 『あの人には出来たかもしれないけど
私にはできない』と、逆に自信を失わせて
終わりになっていたということに気付き、
「アドバイスをする事が逆に部下を追い込んでいるのでは?」
と疑問を持つようになったそうです。アドバイスではなく、
とにかく「聞き役」に徹する努力をしたそうです。
すると、夜勤時でも何気ない会話の中に、些細な事で悩んでいる
現実を知り、その積み重ね「小さな迷い」・「葛藤」・
「この職場にいる意味が分からず」・「徐々に無気力になる」
で、退職意思が固まるという事もわかってきた。
そんな状態でいろいろアドバイスしても頭に入るはずもない。
また、退職相談に来るスタッフに、これまでは何とか慰留する
ような話法をしていたのを止めて、「退職を認める」方向で話す
ようにしたらしいのです。
●将来、誰に何をもたらし、どんな役に立つような
スタッフになりたいのか
●それには今の状況で何を変えられるか
といったことを問い、とことん考えさせるそうです。
「辞めたい時には止めず、とことん考えさせる」事に注力し、
それを繰り返すうちに退職者が激減したそうです。
「辞める前に、この職場で働く意味や、どんな将来像を
目指すかを考えさせる事で自発的に考えるようになれば、
退職の是非の判断ができるようになる、このことを
教えてくれる貴重なエピソードでした。
何かのお役に立てれば幸いです。
⇒職場リーダー(主任)の職場実践力&人間力向上研修