保育事業者様向け情報(労務)1月号③

10月1日からマイナポータルで作成が可能となった就労証明書

子どもを認可保育所に預けて働く従業員は、居住地の市区町村に働いていることの証明である
「就労証明書」を提出することが求められます。会社は従業員の求めに応じて、定期的に
就労証明書を発行しますが、10月1日よりこの作成をマイナポータルで簡単に行うことが
できるようになりました。

1.就労証明書とは

認可保育所は、両親等を始めとした子どもを保育するべき人が、働いている等の理由から
保育ができないときに、代わりに子どもを保育するということが前提になっています。
そのため、会社に勤務している従業員が入所を申込む際には、入所の申請書に会社が
作成した就労証明書を添付します。
また、働いている事実を証明することが定期的に確認され、子どもを保育所に入所させ
た後も、度々、就労証明書の提出が求められます。ちなみに就労証明書には、勤務の実態
を記載するため、勤務先、勤務形態、就労日、就労時間、雇用開始日、収入等、かなり
多くの項目を記入します。

2.利便性が向上した就労証明書の作成

就労証明書は保育所のある市区町村に提出しますが、その様式は市区町村ごとに異なっ
ており、通常、従業員が白紙の様式を会社に提出したり、会社が各市区町村のホームペー
ジにアクセスして、白紙の様式をダウンロードしたりして、その様式に手書きをすること
で証明書の作成を行っています。
2018年10月1日より、マイナポータルに「就労証明書作成コーナー」が設けられ、
このマイナポータル内で市区町村ごとの様式を検索、ダウンロードができるように
なりました。さらにウェブの画面上(マイナポータル上の作成コーナー)で就労証明書に
記載すべき項目を入力することにより、就労証明書が作成できる機能の提供が開始
されました。なお、企業の人事管理ソフトによっては、ソフト操作の一環として
作成することができるようになるとのことです。

3.就労証明書の提出方法

作成が完了した就労証明書は、紙に印刷し社印を押印の上、従業員に交付します。従業
員は交付された証明書をこれまでどおり市区町村に提出するほか、一部の市区町村ではマ
イナポータルを通じ、電子申請を行うことも可能です。

マイナポータルで作成した就労証明書は、電子ファイルとしてダウンロードし、保存する
ことができます。1名の従業員に対し、定期的に発行が必要なことがあるため、従業員の基
本的な情報を入力した上でファイルを保存し、変更のある部分のみ手書きで追記するような
利用法も考えられるでしょう。

(次号に続く)

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