介護専門社労士が教える 職員採用で「ハローワーク」をうまく使って結果を出すためのノウハウ

はじめに|「ハローワークでは人が採れない」は本当か?

介護事業所の採用相談で、私が必ず耳にする言葉があります。
それが
「ハローワークに出しても、どうせ人は来ませんよね?」
というものです。

確かに、民間求人サイトや紹介会社と比べると、
「応募が少ない」「条件が合わない人が来る」といった声が多いのも事実です。

しかし、それはハローワークの問題ではなく、“使い方”の問題であるケースがほとんどです。
実際、私が支援している介護事業所の中には、
・年間採用の半数以上をハローワーク経由で確保
・採用コストを大幅に削減
・定着率の高い職員を採用
といった成果を出している事例も少なくありません。

本コラムでは、介護専門社労士の視点から
**「ハローワークを採用チャネルとして最大限に活かす具体策」**を、事例とともにわかりやすく解説します。


なぜ介護事業所はハローワーク採用で失敗しやすいのか

① 求人票を「事務的に」作っている

ハローワーク求人は、
「最低限の項目を埋めればよい」
という意識で作成されがちです。

その結果、
・仕事内容が抽象的
・職場の雰囲気が伝わらない
・他施設との差別化がない
という**“選ばれない求人票”**になってしまいます。

② 採用ターゲットが曖昧

「介護職員募集(正社員)」
この一文だけで、誰に来てほしいのかが見えない求人は非常に多いです。

・未経験者を育てたいのか
・経験者即戦力がほしいのか
・子育て世代なのか
ターゲットを定めないと、ミスマッチが起こりやすくなります。

③ ハローワーク職員との連携不足

意外と知られていませんが、
ハローワーク職員は“求人の営業担当”でもあるという点です。

相談せずに放置している事業所ほど、成果が出にくい傾向があります。


【ノウハウ①】介護職採用で成果が出る求人票の作り方

ポイントは「仕事内容」を具体的に書くこと

NG例

利用者様の介護業務全般

OK例

食事介助(刻み食・とろみ対応あり)、入浴介助(機械浴あり)、
排泄介助、レクリエーション補助、介護記録の入力(タブレット使用)

**「1日の仕事がイメージできるか」**が応募率を大きく左右します。

「大変なこと」もあえて書く

介護職は決して楽な仕事ではありません。
あえて
・夜勤がある
・身体介助がある
と正直に書くことで、覚悟のある応募者が集まり、定着率が上がります。


【ノウハウ②】ハローワーク求人で差がつく「プラスα情報」

福利厚生・職場環境は“生活目線”で書く

単に
「社会保険完備」
と書くよりも、

・子どもの急な発熱でのシフト調整実績
・夜勤明けは必ず休み
・介護記録は手書きなし
など、現場のリアルを書く方が反応は明らかに良くなります。

処遇改善加算の使い道を明示する

介護業界では
「処遇改善加算=よく分からない」
という不信感を持つ求職者も多いです。

そこで、
・毎月手当として支給
・賞与に反映
など、どう還元されるかを明記することが有効です。


【ノウハウ③】ハローワーク職員を“味方”につける

定期的な求人相談が成果を分ける

成果を出している事業所は、
・求人票提出後も定期的に相談
・応募状況を共有
・条件変更の相談
をこまめに行っています。

ハローワーク職員に
「この事業所は本気だ」
と認識してもらえると、
求職者紹介の質が明らかに変わります。



【ノウハウ④】ハローワーク×他チャネルの併用戦略

ハローワークは
「万能な採用ツール」
ではありません。

おすすめは、
・ハローワーク:安定志向・地元人材
・求人サイト:即戦力
・紹介会社:緊急対応
という役割分担です。

特に、ハローワークは
「時間はかかるが、定着しやすい人材」
を採るのに向いています。


介護専門社労士として伝えたいこと

採用がうまくいかない原因を
「人がいない」「業界が厳しい」
で片付けてしまうのは簡単です。

しかし、
採用は“設計”と“運用”で結果が変わる分野です。

ハローワークは、
・無料
・公的
・地域密着
という、介護事業所にとって非常に相性の良い採用チャネルです。

使い方を変えるだけで、
「採れない媒体」から
「安定採用の柱」
へと変わります。


まとめ|ハローワーク採用成功の5つのポイント

  1. 求人票は「具体性」と「正直さ」

  2. 採用ターゲットを明確にする

  3. 福利厚生・働き方を生活目線で書く

  4. ハローワーク職員と連携する

  5. 他の採用手法と併用する


もし
「求人票をどう直せばいいかわからない」
「ハローワークを活かしきれていない」
と感じているなら、一度プロの視点で見直すだけでも結果は変わります。

介護専門社労士として、
現場実態を踏まえた“採れる採用設計”の重要性を、これからもお伝えしていきます。

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