インフルのクラスター、老健で「大幅に増加」 全老健
インフルエンザの施設内クラスター前年度同期(959施設)の9.2%から大幅に増加した
全国老人保健施設協会は7日、2024年度下半期(10月-25年3月)にインフルエンザの施設
内クラスター(感染集団)が発生したのは、回答した会員の老健(462 施設)の 26.8%に上っ
たとする調査結果を公表した。前年度同期(959施設)の9.2%から大幅に増加した。
24 年度下半期のインフルエンザの発症者数は、入所利用者が計 2,276 人(前年度同期比
47.8%増)、通所利用者が計 670 人(35.1%増)、職員が 2,111 人(40.1%減)だった。25 年 1
月の入所利用者の発症者数が1,134人と特に多く、前年同月の2.2倍になった。24年度上半期
(4-9 月)では、同時期に 5 人以上が発症するインフルエンザのクラスターが発生したのは、
956施設のうち0.5%にとどまった。23年度上半期(938施設)の0.7%からほぼ横ばいだった。
一方、新型コロナウイルス感染症のクラスターは、24年度下半期に老健462施設の55.0%で
発生。前年度同期(959施設)から0.3ポイント減ったものの、依然として過半数の老健でクラ
スターが発生している状況だ。上半期では、老健956施設の49.0%で発生。前年度同期(938施
設)からは7.2ポイントの増だった。
調査は、インフルエンザの発生状況を把握するために1996年度から毎年実施。20年10月か
らは、新型コロナの流行を踏まえ、インフルエンザと新型コロナ、ノロウイルス感染症の感染
状況を半期ごとに把握している。24 年度は、下半期に 462 施設が回答(回答率 13.0%)。上半
期は956施設が回答した(回答率26.9%)