5 年の賃上げ率、189病院の平均は2.51%に 四病協
四病院団体協議会は6月25日、2025年の病院の賃上げ率が189病院の平均で2.51%だった
速報値の2.41%から 0.1 ポイント上昇したが、一般産業平均(5%程度)のほぼ半分にとどまった。
調査の最終結果は同25 日、4 団体の幹部らによる総合部会後の記者会見で公表した。日本医
療法人協会の伊藤伸一会長は会見で、他産業への人材流出を防ぐため、「(病院の経営が)大変
厳しい状況にある中で、ぎりぎりのところで賃金を上げていることをご理解いただきたい」な
どと述べた。四病協では、病院の賃上げに必要な財源を確保するため、政府・与党への働き掛
けを秋以降に引き続き行う。
調査は、病院の25年の賃上げ状況を把握し、物価・賃金の上昇への国の適切な対応を促すの
が目的。国や自治体、医療法人などが運営する4団体の計321病院を対象に5月27日-6月13
日に実施し、189病院(58.9%)から有効回答があった。有効回答は6月6日に公表した速報の
163 病院から26病院増えた。
189病院のうち186病院(98.4%)で、3 病院(1.6%)は未実施
調査結果によると、25年に賃上げを実施したか、実施予定だと答えたのは189病院のうち186
病院(98.4%)で、3 病院(1.6%)は未実施だった。賃上げを行った 186 病院の内訳は、定期
昇給とベースアップ 104 病院(55.9%)、定期昇給のみ 77 病院(41.4%)、ベアのみ 5 病院
(2.7%)。定期昇給やベアを含む 189 病院全体での賃上げ率は平均 2.51%で、開設主体別では
日赤や済生会など「その他公的」の 2.63%が最も高く、私立学校法人など「その他私的」の
2.12%が最低だった。