医療 DX 推進体制加算 1 は 11 点、10 月以降 中医協

中央社会保険医療協議会は 17 日、2024 年度の診療報酬改定で新設された「医療 DX 推進体制
整備加算」の 10 月以降の見直しを決めた。マイナ保険証の利用率の実績に応じて医療 DX 推進
体制整備加算を 3 区分に再編し、加算 1(医科)では現在の 8 点に 3 点を上乗せし、11 点にす
る。また、「医療情報取得加算」は、患者がマイナ保険証を利用するかどうかで 2 区分に設定さ
れている医科の初診時と再診時の点数を、12 月以降はそれぞれ 1 点に一本化する。


中医協がこの日に開いた総会では、医療 DX に取り組む医療機関や薬局への診療報酬の評価を
武見敬三厚生労働相が諮問し、中医協は即日答申した。
医療 DX 推進体制整備加算の医科の点数は、10 月以降は加算 1 を 11 点、加算 2 は 10 点に引き
上げ、マイナポータルの医療情報に基づき患者からの健康管理の相談に応じることをそれぞれ
新たに求める。これに対し、医療 DX 推進体制整備加算 3 は現在の 8 点を維持し、相談対応の基
準は設定しない。


マイナ保険証の利用率は原則として適用 3 カ月前のレセプト件数ベースでの実績を使う。た
だ、24 年 10 月から 25 年 1 月までは 2 カ月前のオンライン資格確認件数ベースでの利用率の使
用を認める。
マイナ保険証のレセプト件数ベースでの利用率は、医療機関の全レセプト枚数に占めるマイ
ナ保険証を利用した患者の合計人数の割合。10-12 月には医療 DX 推進体制整備加算 1 は 15%、
加算 2 は 10%、加算 3 は 5%を基準値にする。
これに対して 25 年 1-3 月には、医療 DX 推進体制整備加算 1 は 30%、加算 2 は 20%、加算 3
は 10%に基準値を引き上げ、医療現場の取り組みを促す。また、25 年 4 月以降の基準は年末を
めどに検討し、設定することになった。
厚労省によると、マイナ保険証のレセプト件数ベースでの利用率の実績(平均)は 4 月現在、
病院 5.4%、医科診療所 5.7%、歯科診療所 5.6%、薬局 6.8%だった。

●医療情報取得加算、12 月以降も存続
一方、医療情報取得加算は、医科の初診時と再診時の点数をそれぞれ 1 点に一本化すること
で決着した。中医協のこれまでの議論で支払側は、現行の保険証が 12 月に原則廃止されるのに
合わせ、医療情報取得加算も廃止を検討するべきだと主張していたが、厚労省が存続を提案し
た。医科の再診時の点数はこれまで通り 3 カ月に1回算定を認める。一方、調剤では、現在の
「6 カ月に 1 回」とされている算定頻度を「12 カ月に 1 回」に減らす。
中医協が 17 日に開いた総会で、支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は、次の
診療報酬改定に向けて医療情報取得加算の廃止を改めて検討するよう求めた。(医療情報 メディカルウェーブより)

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