「重大な事故おわび」 男児の給食後重体で、園側が再発防止策

生後8カ月の男児が給食後に重体になった新居浜上部のぞみ保育園(愛媛県新居浜市中村2丁目)は5日、同園で会見を開いた。検証委員会が3月25日に報告書をまとめたことを受けた対応。同園を運営する社会福祉法人新居浜社会福祉事業協会の石井孝允理事長は「重大事故を起こし、ご家族に大変な負担をおかけし、あらためておわび申し上げます」などと述べ、報告書で示された提言や課題に早急に取り組むとした。

 会見冒頭で石井理事長らが謝罪。報告書に対応した「離乳食や給食に関して国のガイドラインとコミュニケーションの徹底」や「安全管理体制の再構築」、「保護者との連携強化」など五つの再発防止策を示した。

 事故の責任を取って石井理事長は来年6月に辞職。事故当時の園長の降格や主任保育士2人の減給など、計8人の処分を明らかにした。

 報告書は、同園が男児に刻んだ生のリンゴを食べさせ、加熱するといった国のガイドラインに沿っていなかったと指摘。この点について、「現場の知識が足りなかった」と説明。119番通報の際に指示があった心臓マッサージをしなかったことに関しては「ぐったりした男児を見て現場はパニックになり、指示の声が耳に入らなかった」とした。

 検証委は離乳食の提供方法や誤嚥(ごえん)リスクの認識不足など複数の問題点が重なったと結論づけ、保育現場と行政側に再発防止のため計10点の提言をしている。(4月6日朝日新聞デジタル版)

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