園長向け|保育園の労務リスクを減らす「優先順位マップ」
はじめに|すべてを一度にやろうとしなくて大丈夫です
労務対策というと、
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就業規則
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人事評価
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勤怠管理
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ハラスメント
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処遇改善加算
など、やることが多すぎて「結局何も進まない」園が少なくありません。
そこで重要なのが、
「労務リスクの大きさ × 今すぐ性」を基準にした優先順位付けです。
労務リスク優先順位マップ【全体像】
【最優先①】労働時間・残業管理(最も危険)
なぜ最優先か?
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未払い残業代請求に直結
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労基署是正勧告の対象
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退職後に一気に噴き出す
園長が今すぐ確認すべきポイント
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開園前・閉園後の準備は労働時間か
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行事準備・書類作成はどこで行っているか
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「自主的」という言葉で処理していないか
👉 ここが曖昧な園は、他が整っていても一発アウトです
【最優先②】休憩が本当に取れているか
よくある誤解
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「休憩時間はシフトに入れているからOK」
→ ❌ 実態が取れていなければ違法
チェックポイント
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休憩中に子ども対応をしていないか
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電話・呼び出しが常態化していないか
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一斉休憩になっていないか
【次に対応③】就業規則が現場とズレている問題
危険な状態
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何年も見直していない
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法人用のひな型のまま
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園長自身が内容を把握していない
起こるトラブル
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退職時の揉め事
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問題職員への対応ができない
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園のルールが守られない
👉 就業規則は**「あるかどうか」ではなく「使えているか」**が重要です。
【次に対応④】ハラスメント・人間関係トラブル
最近増えている相談
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主任・ベテラン職員の強い指導
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感情的な叱責
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「保育のため」という名目の圧力
園長の盲点
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「悪気はないから大丈夫」
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「保育業界はこういうもの」
👉 **ハラスメントは「受け手基準」**です。
【中長期⑤】人事評価制度(定着率に直結)
後回しにされがちだが重要
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評価基準がない
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昇給理由が説明できない
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園長の感覚評価になっている
効果
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定着率アップ
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不満の見える化
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園長の判断負担が激減
【中長期⑥】給与・処遇改善加算の説明不足
トラブル例
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「加算はどこに行ったの?」
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職員間で不信感が広がる
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退職理由として表面化しないが根深い
👉 支給している=納得している、ではありません
【余力が出たら⑦】キャリアパス・育成制度
これは「攻め」の労務対策です。
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若手が将来像を描ける
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中堅が辞めにくくなる
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採用時のアピールにも使える
【保育園専門社労士のコメント】園長が全部背負う必要はありません
労務トラブルが多い園ほど、園長先生が一人で抱え込んでいます。
しかし、リスクの大半は「仕組み」で減らすことができます。
重要なのは、完璧を目指すことではなく、
「危ないところから順に手を打つ」ことです。
まとめ|労務リスク対策は「順番」が9割
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最初にやるべきは 労働時間・休憩
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次に 就業規則・ハラスメント
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その後に 人事評価・処遇説明
この順番を間違えなければ、
労務トラブルは確実に減っていきます。






