保育園で進む“サブスク” 保護者にとっては『神プラン』保育士も『負担軽減』 荷物なしで登園できる!?

準備するのも、持参するのも大変な「保育園の荷物」。

写真は、RKK熊本放送の記者が子どもを登園させている様子です。おむつと着替えなどでバッグはパンパン、なかなか歩かない子どもを抱える手で、傘も持ち、登園だけでクタクタ...。そんな経験がある人も、少なくないと思います。

このような中、子どものおむつなどを定額で使い放題にするサービスが広がりをみせています。

保護者が持参する荷物「ゼロ」

朝、多くの荷物を持っているはずの保護者が「手ぶら」で登園。

熊本県合志市の認可外保育園では、子どもの荷物を持参しなくてもいい取り組みを6年前から始めました。

子どもたちが園で使うおむつやタオルなどは保護者が準備するのが一般的ですが、これらを園で用意することで、保護者が毎日持ってくる荷物を「ゼロ」にできるというものです。

3児の母親「最初は違う園に通っていたけれど、布団とかも毎週持って帰らないといけなくて。雨の日とか子どもを抱えて、布団を持ってと大変だったので、それが一切ないので助かっています」

さらに精神的にも負担が少ないといいます。

3児の母親「準備ってなるとあれしなきゃ、これしなきゃ、あれを買わなきゃって追い詰められていくので、それが一切ないのでとても育児が楽です」

豊岡ゆうすい保育園 北嶋伸悟園長「登園するときに荷物も準備するのは大変。そこをできるだけ軽くしたいというところが一番の目的です」

「サブスク」で、泥んこ遊びも心配無用?

さらに驚きなのが、この園では着替えも持参不要という点。月額6600円支払うことで、おむつや着替えなど全てのサービスを受けることができます。

3児の母親「プラス料金はかかってしまうんですが、それでも子どもとの時間が取れるし、ズボンが汚れたり破けたりして買い替えもするので、そういったことを考えると全然いい値段なのかなと」

取材した日の活動は、子どもたちの大好きな泥んこ遊び。子どもたちは泥遊び用の洋服を自分で選んで着替えます。

保育士「ズボンも選んだ?ズボンも選んでね」

着替えを済ませたら・・・いざ、保育園近くの畑へ!お待ちかねの泥んこ遊びです。

約1時間、思う存分遊んだ子どもたちの洋服は泥だらけ。

多くの保護者は洗濯物を気にする所ですが、心配は無用です。汚れた服は、洗濯カゴにいれて園で洗濯します。

「心のゆとり」は保育士にも

この制度は、保護者だけでなく保育士の負担を減らすことも狙いだといいます。

保育士「きょうみたいな泥遊びの時も保護者に『汚れてしまってすみません』って言わなくていい。他の園だと、誰の荷物か名前チェックをしないといけないけれど、そういう細かいことをしない分、子どもたちと一緒に遊ぶ時間が取れる」

北嶋園長「子どもの関することは保育士がメインでやる。洗濯などは僕もできるので、業務のすみわけができる」

こども家庭庁の調査では、保育施設の80.3%が保育士などの人材不足を感じています。

人材不足によって子どもを定員まで受け入れられなかったり、保育士が休暇を取る際の調整で苦労したりするなどの声が上がっています。

北嶋園長「保育士の時間もそうですけど、保護者を完全手ぶらにすることで、家での準備が減っている。その分、子どもとゆっくり関われる。ちょっとした心のゆとりは子育てに大きく関わると思うので」

さらに踏み込んだサービスを「売り」にしている保育園もあります。

保護者から『神プランです!』

熊本市の認可外保育園です。0歳から2歳までの15人が通っています。

こちらの園では、おむつが必需品となる0歳から2歳に「無料」でおむつを提供しています。

ニチイキッズほたくぼ保育園 湯山さえ子園長「保護者から『神プランです!』と喜びの声を頂いている。おむつも今は高いですよね。園で準備することで保護者の経済的負担も軽くなったという声を頂いています」

保護者は「おむつ1枚1枚に名前を手書きして持参する」という手間が無くなり、保育士も「おむつの個別管理」という手間が省けます。

この作業をなくすことで、保育士の作業やストレスの軽減にも繋がっているといいます。

湯山園長「はかせ間違いがあってはいけないので確認していた。枚数を気にしなくていいことなど、気楽に替えられるようになったことが業務の効率化に繋がっていると思います」

保護者と保育士の負担軽減。これからの保育施設選びの1つの基準になるかもしれません。

おむつサブスク「月額800円」の自治体も?

保育園での「サブスク」は全国100以上の自治体が導入していて、試験運用中という自治体も多いようです。

広島市では今年4月から、全ての公立の園で「おむつサブスク」の導入を推奨しています。

さらに、サブスク料金の一部を助成する自治体もあります。

宮崎県高原町では今年4月から県と町が助成しているため、月額2400円のうち3分の1の800円を保護者が負担する仕組みになりました。

これは、南海トラフ巨大地震などの災害に備えて保育施設に一定量のおむつなどを備蓄しておけるメリットもあるということです。(TBSニュース配信)

 

 

 

 

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