医学部5・6年生の63%が大学病院勤務を希望せず 文科省・検討会

医学部の5・6年生827人のうち、63.1%は大学病院以外での勤務を希望している

全国医学部長病院長会議の研究・医学部大学院のあり方検討委員会の熊ノ郷淳委員長は、会
員82 大学の医学部の5・6年生827人のうち、63.1%は大学病院以外での勤務を希望している
とする調査結果を文部科学省の「今後の医学教育の在り方に関する検討会」の会合で発表した。
大学病院以外の医療機関で勤務したい理由として最も多かったのが「給与が高い」の 67.0%
だった(複数回答)。ほかに、▽「労働環境が良い」(59.2%)▽「地域の医療機関で勤務した
い」(46.9%)-などの回答も目立った。

一方、大学病院で勤務したいという人は

一方、大学病院で勤務したいという人は 31.0%で、その理由を複数回答で尋ねたところ、最
も多かったのが「地域医療に貢献したい」の 73.0%。次いで、▽「専門医を取得したい」
(71.9%)▽「高度な医療技術を身に付けたい」(66.8%)-などの順。

大学病院以外を希望した理由
「労働環境が良い」「給与が高い」「地域の医療機関で勤務したい」「開業を目指している」という回答


調査は、2024 年度の文科省の委託事業で実施された。大学や大学病院の魅力向上に向けて実
態を把握するため、会員大学を対象に11月15日-12月16日に調査を行った。
大学病院に勤務する助教や医員ら 1,873 人を対象に将来の勤務希望先を聞いたところ、
54.1%が大学病院以外を希望した。その理由を複数回答で聞いたところ、最も多かったのが
「労働環境が良い」の 63.5%。「給与が高い」(60.1%)、「地域の医療機関で勤務したい」
(39.5%)などの回答も多く、「開業を目指している」という回答も17.5%あった。
大学院(博士課程)に関する調査項目では、入学者数はおおむね横ばい傾向が続いており、
24 年度は64.9%を社会人大学院生が占めた。

入学者数に対する4年間の標準修業年限での学位取得者の割合は低下傾向にあり、23年度は
前年度比2.3ポイント減の44.5%にとどまった。熊ノ郷氏は、「大学によっては臨床医学系で2
割を切るところもある」とし、診療業務などに労力を割かれ、十分な研究時間を確保するのが
難しい大学院生が少なくないと説明。また、大学院への進学者数は全体として横ばいであるも
のの、「地方では外国人留学生の増加により定員を満たしている状況がある」とし、大学院生が
研究に専念できる環境の整備と共に、研究力向上に向けた人材の確保に課題があると指摘した。

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