クリニック職員の採用で、給料の「見栄え」を少しでも良くする方法はあるか

職員採用では、競合しているクリニックより少しでも好条件で、人材を集めたいものです。

差別化の視点としては、勤務時間、シフト、有休取得などいわゆる「働きやすさ」であったり、福利厚生面や処遇面(給与、賞与)等、様々なものがあります。

その中で、何と言っても、求職者が最初にみるのは待遇で、基本給、手当、賞与の水準です。待遇は経営にも大きな影響があるため、その引き上げを安易に進めるわけにもいきません。ただ、同じ給与を支給していても、例えば年収で比較したら同じでも、求人票での待遇の提示方法(いわゆる「見栄え」)を工夫することで、求職者の印象もだいぶ変わります。

  1. 時間外手当等の手当が上乗せされることで、結果的に多くの給与を支給されているにも関わらず、基本給だけでみると給料が低くみえてしまうことがあります。

    様々な手当がつくことを求人には書かず(もしくは書いても読んでくれないこともあります)、「基本給18万円」となっていても、実際には月額20万円以上払っているようなケースです。

    方法として、よく使われるのは残業手当を固定で毎月支給する方法があります。

    例えば

    1日30分の残業がコンスタントに発生するのであれば20日働けば10時間は残業が発生します。その分をあらかじめ月額給与に組み入れてしまう考え方です。そうするとあらかじめ数万円が上乗せでき、応募者の興味をひきやすくなります。

    ただ、デメリットもあり、実際には10時間も残業していなくても、訳した金額を支払わなければなりませんし、また組み入れている残業時間以上に残業した場合は、超過分を追加して支払う必要があるので、実際の労働時間管理については従来とあまり変わりません。

  2. モデル年収を掲載する方法もあります。

    実在するスタッフの年収を「1年目350万、3年目400万、5年目450万」などと掲載することで将来的な見通しがたつメリットがあります。

    あくまで現状スタッフの実態であり、掲載したからと言ってモデル年収通りに支給しなければならないわけではありません。当然、そのスタッフの評価や、能力で既存スタッフと同じ賃金推移を辿るとは限ら無い為です。

  3. 賞与と月額給与のバランスを考え、賞与を多少抑え、月額給与を増やすことも出来ます。

    もちろん既存の給与テーブルや賞与支給基準の範囲のなかでの調整できる部分があればという前提にはなります。

  4. 手当てにおいて、例えば皆勤手当てや掃除手当など、実態として全員に毎月支給している手当は固定給(基本給)に組み入れる方法などもあります。

以上を参考にしていただき、皆様のクリニックでも、その「見せ方」を工夫してみるのもいいかもしれません。                       

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