感動の涙で心を潤す

みなさん、こんにちは!

今日はタイトルどおり感動で心がいっぱいになる

お話(実話)をご紹介したいと思います。



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「こどもの人格を重んじ、

 こどもの幸福をはかるとともに、

 母に感謝する」とされています。


いまから40年前、

15歳という若さで亡くなった

山田康文くん、通称やっちゃん。


重度の脳性マヒで、全身が不自由、

口も利けないやっちゃんが

作った一篇の詩があります。


その詩が教えてくれるものは実に重く、そして深い――。




        感動の涙で心を潤す
    「やっちゃんの詩」が教えてくれるもの

    
      ※『致知』2004年1月号
        特集「人生のテーマ」より
 

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忘れられない詩がある。


15歳の重度脳性マヒの少年が、
その短い生涯の中でたった一篇、
命を絞るようにして書き残した詩である。

 
  ごめんなさいね おかあさん

  ごめんなさいね おかあさん

  ぼくが生まれて ごめんなさい

  ぼくを背負う かあさんの

  細いうなじに ぼくはいう

  ぼくさえ 生まれなかったら

  かあさんの しらがもなかったろうね

  大きくなった このぼくを

  背負って歩く 悲しさも

 「かたわな子だね」とふりかえる

  つめたい視線に 泣くことも

  ぼくさえ 生まれなかったら

 
  ありがとう おかあさん

  ありがとう おかあさん

  おかあさんが いるかぎり

  ぼくは生きていくのです

  脳性マヒを 生きていく

  やさしさこそが 大切で

  悲しさこそが 美しい

  そんな 人の生き方を

  教えてくれた おかあさん

  おかあさん

  あなたがそこに いるかぎり
 

『致知』2002年9月号で
向野幾世さんが紹介した詩である。


作者は山田康文くん。


生まれた時から全身が不自由、口も利けない。
通称やっちゃん。


そのやっちゃんを養護学校の先生であった向野さんが抱きしめ、
彼の言葉を全身で聞く。


向野さんがいう言葉がやっちゃんのいいたい言葉だったら、
やっちゃんがウインクでイエスのサイン。
ノーの時は舌を出す。


気の遠くなるような作業を経て、
この詩は生まれた。


そしてその2か月後、少年は亡くなった。


自分を生み育ててくれた母親に報いたい。
その思いがこの少年の人生のテーマだったといえる。


短い生涯ながら少年は見事にそのテーマを生ききり、
それを一篇の詩に結晶させて、逝った。


生前、ひと言の言葉も発し得なかった少年が、
生涯を懸けてうたいあげた命の絶唱。


この詩が私たちに突きつけてくるものは重い。
 

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