「高い山を乗り越えて初めて事は成る」

もう皆さんご存じのことと思います。
>
> そうです。昨年に引き続き、日本人で
 23人目となる
> ノーベル賞を、北里大学特別栄誉教授の
> 大村智さんが見事受賞されました!
>
> 東京都内の夜間学校の教師から
> 猛勉強の末、30歳で北里研究所の
> 研究員になられた大村さん。

そこで本日は、2012年5月号に掲載された
> 大村さんのインタビュー記事をご紹介します!
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>     「高い山を乗り越えて初めて事は成る」
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>      大村 智(北里研究所名誉理事長)
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>      ※『致知』2012年5月号
>      特集「その位に素して行う」より
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> ――大村さんの開発された薬によって
>   世界で2億5,000万人もの人が
>   病気から救われているそうですね。
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> それは「イベルメクチン」といって、
> もともとはメルク社(米)と共同で
> 家畜やペットの寄生虫病の特効薬として開発して、
> 世界中で使われているものです。
>
> それが人間の病気にも使えることが分かり、
> WHOが注目したのです。
>
> 例えば疥癬(かいせん)といって
> 老人ホームなどに多い皮膚病がありましてね。
>
> 患者さんからすぐ看護師さんにも
> 染してなかなか治らないんですが、
> この薬を一回飲むだけでピタッと治るんです。
>
> 皮膚科領域の革命だといわれています。
>
> この薬によって、熱帯地方によくある
> オンコセルカ症という目が見えなくなる病気や、
> リンパ系フィラリア症といって
> 脚が象みたいに太くなる病気がほとんど感染しなくなって、
> WHOも2020年には撲滅できると発表しました。
>
>
> ――大変なご努力の賜物でしょう。
>
>
> 研究そのものはそんなに難しくはないのですが、
> 何を考えて取り組むかということが大事です。
>
>
> そういう意味で僕は、人があまり考えないことで
> 世の中の役に立つのが自分の使命だと思い、
> 人がやっていないようなことに絶えず挑戦してきました。
>
>
> このイベルメクチンも、我われが発見した
> 世界で唯一の微生物がつくる化合物から開発した薬です。
>
> これ以外にも創薬に結びつく化合物を含む
> 新たな460種類の化合物を発見するなど、
> 世界で最初に手掛けた研究が多数あります。
>
> とにかく僕が携わっている化学や微生物の分野では、
> 創造性が大事で人真似は絶対にダメ。
>
> もちろん学問ですから先人の
> 業績を勉強することは大事です。
>
> だけどそこから一歩先んじようという
> 気概がなければなりません。
>
> 若い研究者にもいつも言うんです。
>
> 新しいことをやりなさい、
> そうすると人を超えられるんだよと。
>
> 人真似ではどんなによくても
> その真似をした人のレベル止まりです。
>
> 失敗を恐れず、新しいこと、人がやらないことに
> 挑戦してこそ人を超えるチャンスを掴めるんです。
>
>
> (略)
>
>
> 何かを成そうという時には、
> ネックになることがいろいろあるものです。
>
> だからダメではなく、
> 高い山を乗り越えて初めて物事は成せるんです。
>
> お金がなければいかにお金を集めてくるか、
> 人がいなければいかに育て、活用するか。
>
> 与えられた場で自分の役割を果たすことは大事です。
>
> しかしただその場に甘んじているのではなく、
> そこを乗り越えて、自分でなければ
> できないところを見せなければいけないと思います。
>
> そういう気概で歩んできた結果、
> 化学者としては一流でも二流でもない僕が、
> 一流の化学者以上の実績を積み上げることができました。
>
> 先年、102歳で大往生された松原泰道ご老師に
> 僕は大変懇意にしていただいていました。
>
> そのご老師からいただいた「生ききる」という
> 色紙が自宅の仏間に飾ってあります。
>
> 僕はこれからいよいよこの
> 「生ききる」を実践していきたい。
>
> 後進を育て、独自の新薬の開発を通じて
> 社会に貢献していきたいですね。
>

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