クリニック職員の採用面接でメンタル的な病歴の質問はしても大丈夫か

採用面接で、過去にメンタルな病気にかかったことがあるかどうかを聞いても良いのかどうか、についてよくご質問があります。

そのような質問にはこのようにお答えしています。

「面接に時に病気の状況を聞くこと自体は、法律で禁止されているわけではありませんが、慎重さを要する内容です。病名そのものに焦点をあてるのではなくあくまでも『業務に支障をきたすかどうか』という観点で確認するようにされたらどうでしょうか」

そもそも雇用側には採用の自由があり、どのよう人と労働契約を締結するかは法律の制限が無い限り自由です。ただし、応募者からの情報収集は、業務遂行上の必要性がある場合や業務の目的達成に必要不可欠であって、本人から直接収集することが出来る場合に限られるものとされます。近年では、法律(指針)により、応募者の情報収集には制約が設けられ、差別の原因になるおそれのある「採用の自由」は制限される傾向にあるので注意が必要です。

面接で聞いてはいけない事項を具体的におさえる

  1. 人種、民族、社会的身分、本籍、出生地その他社会的差別の原因となる恐れのある事項
  2. 思想及び信条(生活信条、支持政党、購読新聞など)
  3. 労働組合への加入状況

また、「男女雇用均等法等の指針」では、女性の応募者についてのみ「結婚の予定の有無」「子どもが生まれた場合に働き続けられるかどうか」など質問してはならないとしています。

これは、本人に責任のない事項、または本来個人の自由であるべきものとだからです。
従ってこれらの項目の質問も控えるようにしてください。

応募者の健康状況の確認はアンケートを作成する

病歴の確認は慎重を要する事項であり、病名のみを聞き出し、採用の判断基準にすることは、応募者への差別や偏見を与えかねない行為で危険です。
すでに治っている病気なのか、現在も治療中なのかどうか、病名を確認するだけではなく業務に支障をきたすかどうかの観点でお聞きするようにしてください。

また健康状態や病歴、治癒状況等は直接口頭では聞きづらい内容でもありますので、病歴や治癒状況が業務への支障が無いことを確認できるアンケートを作成し、記入してもらうのも良い方法だと思いますし、この方法を導入されているクリニックは多いです。
万が一、アンケートの記入を偽ったり隠していた場合、それが理由で雇用契約通りに働くことが出来ない場合等は懲戒事由該当する場合もありますので、アンケートをとることはその意味でも意義はあります。

メンタルな病気は、一般的に治癒が長引く傾向にあり、再発しやすいと言われますが、「治癒しているのか」「業務に支障はないか」という観点で、実際に聞き取りする項目に問題が無いか、あらかじめ社労士等の専門家に確認した上で、または社労士などに面接に同席してもらうなどもお勧めいたしています

お電話でのお問い合わせ

03-6435-7075(平日9:00~18:00)

営業時間外のお問い合わせはこちらから

相談・ご依頼の流れはこちら